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【弁護士研修】

2025年11月29日 (土)

【弁護士研修】 日弁連総合研修サイト「やり直し会社法 会社法の制定と改正のポイント 第4回 資金調達、会社の計算及び組織再編等」をWEBで受講しました😅

 日弁連総合研修サイト「やり直し会社法 会社法の制定と改正のポイント 第4回 資金調達、会社の計算及び組織再編等」をWEBで受講しました。

 講師は神田秀樹東京大学名誉教授です。今回で最終回となります。

第1 株式会社の資金調達

■株式会社の各種の資金調達手段
「直接金融」(株式の発行、社債の発行)「間接金融」(銀行等からの借入れ)
・中小企業:ほとんど間接金融(銀行等からの借入れ)
・上場企業:間接金融が主流だが、株式の発行もさかん、社債はまれ(ただし金額は大きい)

■資金調達総論
・会社法の必要性
―①有価証券化(または振替制度化)と②関係者の利害調整

「授権株式」制度
・会社法が規制する理由は、2つ  ①株主から取締役会への授権 ②持株比率が薄まることの限界を画する

■■募集株式の発行等
■「募集株式の発行」という概念★
募集株式=新株+自己株式
発行等=発行+処分
・募集株式の発行等=新株の発行+自己株式の処分

■既存株主と新株主との利害調整【重要】
・(既存株主の不利益) 持分比率が薄まる経済的損失を受ける
■「通常の新株発行」(学問上の概念)=募集株式の発行(条文上の概念)
・プロセス=募集事項の決定⇒ 公示⇒ (新株の)発行
実務上の分類=①株主割当て、②公募、③第三者割当て(会社法上はすべて「募集株式の発行」にあたる)
実務では、新株の発行を「増資」ともいう(概念としては紛らわしいが…)
・会社法の条文は非常に読みにくい。

「募集事項」――取締役会設置会社では取締役会で決める(「授権株式」制度)。

■募集株式の発行等の手続に関する規律――3つの類型(条文は読みにくい★)
・会社法上の公開会社の場合
・会社法上の非公開会社の場合―株主割当てが原則
株主割当ての場合(公開会社の場合を含む)

■■募集株式の発行等
(手続の流れ)
■募集株式の発行等のプロセス
申込み⇒ 割当て⇒ 引受け⇒ 払込み(金銭の場合)(現物出資の場合は給付と呼ぶ)
■出資の履行⇒新株発行の効力発生(払込期日または払込期間の満了日)など

■「有利発行」【重要】
・株主総会の特別決議(3分の2以上の賛成)が必要となる。
・「特に有利な払込金額」とは何か?
・違反した場合の「効力」と「責任」は?

206条の2(平成26年改正で新設)――支配権の異動をもたらす場合

■現物出資(207条)
・設立時との比較 

・デット・エクイティ・スワップ★

■■新株発行の瑕疵――効力と責任〔全体の概要〕
・設立時との比較
法的安定性の確保という要請あり

●【効力】
・事前=新株発行の効力が生じる前――募集株式の発行の差止め(210条)
・事後=新株発行の効力が生じた後
・・新株発行無効の訴え(828条1項本文2号3号)(条文の位置に注意)
・・・この訴えによらないと無効を主張できない。
・・・提訴期間限定(828条1項2号3号)、原告適格限定(828条2項2号3号)、対世効(838条)、遡及しない(839条+840条・841条)
・・・無効事由(無効原因ともいう)=条文なし、判例により狭く解されている
・・新株発行不存在確認の訴え(829条)★(とくにひどい場合にだけ例外的に認められる)

●【責任】
・株式引受人や取締役の特別責任(=差額のてん補責任)★
・・仮装出資の場合の特別責任(平成26年改正で追加された)

■不公正発行(210条2号)―「主要目的ルール」
 会社法210条【事前の差止請求権】
 次に掲げる場合において、株主が不利益を受けるおそれがあるときは、株主は、株式会社に対し、第199条第1項の募集に係る株式の発行又は自己株式の処分をやめることを請求することができる。
一 当該株式の発行又は自己株式の処分が法令又は定款に違反する場合
二 当該株式の発行又は自己株式の処分が著しい不公正な方法により行われる場合

第2 株式会社の計算

■■株式会社の計算(「計算」と「会計」とはほぼ同じ意味)
■総論
会社法による規制の目的は、2つ― ― ①情報提供、②会社債権者と株主の利害調整
金融商品取引法による会計(「企業会計」と呼ぶ)の規制――情報の開示
○3つの会計(商法会計企業会計税務会計)――「トライアングル」体制と呼ぶ

■現代の会計(記帳)の前提
○会計とは、取引などの事象を数字にして表わす技術
○複式記帳――ある勘定の左と別の勘定の右に記帳する+原則として足算only
○会計帳簿から損益計算書と貸借対照表が自動的に作成される(誘導法という)

■現代の会計の3大課題
資産評価の基準――原価基準時価基準
オフバランス取引(BSにでてこない取引)への対処
会社がグループに属する場合――連結会計単体会計

国際的な会計基準の調整

■「会計帳簿」
○作成・保存義務
○閲覧権――拒絶事由あり
○裁判所による提出命令

「計算書類」★――会社法では「単体が主、連結は従」
(1)貸借対照表(B/S)(balance sheet)
(2)損益計算書(P/L)(profit and loss statement)
(3)株主資本等変動計算書
(4)個別注記表
【注】金融商品取引法では「財務諸表」といい、「有価証券報告書」に含まれる。――金融商品取引法では「連結が主、単体は従」

■計算書類の内容と様式
○資産などの評価――どうやって数字にするかに関するルール
(注)繰延資産と引当金(期間損益計算の原則、費用収益対応の原則)
○様式の規制

■■計算書類の作成・監査・開示

計算書類+事業報告+附属明細書の作成と保存
○計算書類=貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・個別注記表★
○計算書類の内容/事業報告の内容/附属明細書の内容

■手続の流れ(監査役(会)設置会社の場合)
●上記を作成
   ↓
●監査役の監査→監査役(会)の監査報告
   ↓
●会計監査人の監査→会計監査人の監査報告
   ↓
●取締役会で承認 (→確定)【436条3項】
   ↓
●事前の(=定時株主総会前の)開示
   ↓
定時株主総会における報告または承認(→確定)【438条2項・439条】
   ↓
事後の(=定時株主総会後の)開示ないし公開
(注)電子公告と電磁的公開とは異なる(ややこしい)

■臨時決算 →あまり使われない

■■資本金・準備金

■資本金★・準備金とは何か(重要)
・会社債権者と株主の利害調整である剰余金分配規制のための技術
どちらも、貸借対照表上の「数字」(会社の実財産とは関係なし)

■資本金の算定―原則は、株式の対価として実際に出資した額(金銭の場合は払込額)の全額―2分の1までは資本金にしなくても可
  →しない部分は資本準備金としなければならない

■準備金の算定―資本準備金と利益準備金―剰余金を配当する場合で一定の場合に積立て義務がある

■剰余金の定義と算定
・最終事業年度の末日現在の数字が出発点
原則は、「(資産-負債資本金+準備金)」(貸借対照表上の「数字」)
最終事業年度の末日後の変動を加算・減算する★
「分配可能額」の計算に

■資本金の額の減少(資本金減少)―数字の減額―数字の減額(会社の実財産は当然には減少しない)―原則は、株主総会の特別決議―会社債権者異議手続(会社債権者保護手続ともいう。以下同じ)―効力発生時期
・減資差益の取扱い
・資本金減少無効の訴え

■準備金の額の減少(準備金減少)―数字の減額―数字の減額(会社の実財産は当然には減少しない)―株主総会の普通決議―会社債権者異議手続―効力発生時期

■資本金・準備金の増加―数字の増額
―いろいろな場合に増加する(たとえば、新株発行)

■■剰余金の分配と会社法の規制
・「剰余金の処分」のうちで会社から財産が流出するものが「剰余金の分配」
・・典型は、「配当」と「自己株式の有償取得(対価として会社財産を交付)」
・・時期に制限はない★

■■剰余金の配当――手続
・金銭が通常だが、現物も可★
・手続―原則は、株主総会決議(原則は、普通決議)
・手続―例外として、取締役会決議(「459条会社」★―3要件)
・・上場会社は、459条会社が多い
・・(注意)459条会社は、自己株式の有償取得(相対取得を除く)も取締役会決議でできる
・中間配当
・配当金の支払――時期など

■■剰余金の配当――実質要件
・300万円規制★/分配可能額規制/準備金の積立義務
・事後の欠損てん補責任

■■剰余金の分配の金額に関する規制
・趣旨は、会社債権者保護(会社債権者と株主の利害調整)
・①事前の分配可能額規制と②期末の欠損てん補責任がある

分配可能額規制(461条-464条)★
・対象となる剰余金分配(461条1項各号)
・「分配可能額」の定義(461条2項)
・・原則は、剰余金(原則は、資産-負債-資本金-準備金)と等しい
分配可能額を超えた剰余金分配(461条1項)
(1)効力
(2)返還・てん補責任(462条・463条)
・・責任を負う者★――①受領者(配当の場合は受け取った株主)、②業務執行取締役など、③議案提案取締役など【条文は読みにくいので注意】
・・責任を負う額――分配可能額を超えた額だけでなく、分配された額の全額を会社に返還あるいは会社にてん補する責任を負う
・・過失責任/責任免除の制限/会社債権者の直接請求/求償
・特別規定(464条)

■期末の欠損てん補責任(465条)

第3 株式会社に係る組織再編

■■組織再編の全体像
■概念
 ○「組織再編」=主に学問上の概念
・・合併=吸収合併と新設合併
・・会社分割=吸収分割と新設分割
・・株式交換と株式移転、そして株式交付(株式交付は令和元年改正で追加)
 ○「組織再編」以外の法的方法でも企業買収が可能(とくに株式の取得)
・・「企業買収(M&A)」=主に実務上の概念
 ○「基礎的変更」=学問上の概念

■組織再編における対価の柔軟化★

■組織再編の手続の流れ
・・契約または計画→株主総会の特別決議→効力発生・登記
・・事前の情報開示と事後の情報開示
・・反対株主の株式買取請求
・・会社債権者異議手続(「保護」手続と呼ぶこともある)

■■組織変更★
 ○株式会社から持分会社へ
 ○持分会社から株式会社へ
 ○手続の流れ

■■事業譲渡(等)――株式会社

■会社法467条1項
・・1号/2号/2号の2(平成26年改正で追加)/3号/4号/5号

■手続
・・契約→株主総会の特別決議★
・・・(株主総会の特別決議が不要な場合=略式と簡易)
・・反対株主の株式買取請求

■事業譲渡と合併の異同

■「事業譲渡」概念
――最高裁昭和40年9月22日大法廷判決

■■合併
■定義・意義(吸収合併と新設合併) ■効果
■対価の柔軟化(ついでに、三角合併) ■会計処理
■手続
・・契約または計画→株主総会の特別決議→効力発生・登記
・・事前の情報開示と事後の情報開示
・・反対株主の株式買取請求
・・会社債権者異議手続

■株主総会の特別決議
・・不要な場合=略式手続と簡易手続
(株主総会決議を不要とする理由が異なることに注意)

反対株主の株式買取請求権★【重要】
・・「反対株主」の定義
・・「公正な価格」
・・その他、手続など

■会社債権者異議手続

■効力発生と登記

■差止請求権(平成26年改正)

■合併の無効(「会社の組織に関する訴え」のひとつ)

■■会社分割
■定義・意義
・・吸収分割と新設分割
・・物的分割と人的分割
・・分割の対象★
■効果
■手続
・・契約または計画→株主総会の特別決議→効力発生・登記
・・事前の情報開示と事後の情報開示
・・反対株主の株式買取請求
・・会社債権者異議手続

■「人的分割」★
・・物的分割+剰余金配当

■会社分割の登記の効力

■会社債権者の保護
・・債務の移転
・・会社債権者異議手続
・・「分割会社の残存債権者を害する物的分割」(平成26年改正)【重要】

■差止請求権 ■会社分割の無効の訴え(「会社の組織に関する訴え」のひとつ)

■■株式移転・株式交換

■定義・意義
・・「株式交換」と「株式移転」
・・親会社を作るのに便利
・・主として持株会社形態への移行のために平成11年改正で導入された

■効果
・・(多数決での)100%親子関係の形成

■手続
・・契約または計画→株主総会の特別決議→効力発生・登記
・・事前の情報開示と事後の情報開示
・・反対株主の株式買取請求
・・会社債権者異議手続(原則不要=合併や会社分割と異なる)

■差止請求権

■株式交換・株式移転の無効(「会社の組織に関する訴え」のひとつ)
■■株式交付

第4 企業グループに係る問題

第5 M&A補足 金銭対価の株式取得(キャッシュアウト)

■対象会社が上場会社の場合
・・「二段階買収」がよく使われる
・・・(1)一段階目=株式の「公開買付け」
・・・(2)二段階目は…
・・対象会社を100%子会社化する場合は、(2)はキャッシュアウト
■買収に関する契約上の各種の取決め
■典型的な場合――上場会社の非上場会社化
※3つの類型
・・①狭義のMBO:(例)レックスHD事件<百選4版87事件>
・・②広義のMBO(親会社等による上場子会社の完全子会社化)
(例1)ジュピターテレコム事件<百選4版86事件>
(例2)ファミリーマート事件(東京地決令和5年3月23日)
・・③独立した第三者による買収
※経済産業省「公正M&A指針」(2019年)

■対象会社が上場会社の場合
※「二段階買収」(株式を二段階で取得する)という方法がよく使われる。
一段階目=株式の「公開買付け」(手続は金融商品取引法に規定されている)
二段階目=対価を金銭として対象会社を100%子会社化(キャッシュアウト)
・・平成26年改正前と改正後とでは、第二段階目の会社法上の方法が異なる。

■会社法上の諸問題
・反対株主の保護:株式買取請求権または価格決定請求権
・・レックスHD事件<百選4版87事件>
・・ジュピターテレコム事件<百選4版86事件>
・・ファミリーマート事件(東京地決令和5年3月23日)
・・最決平成29年8月30日民集71巻6号1000頁<百選4版83事件>
・・理論的問題――いわゆる「強圧性」とは?

■■金銭対価の企業買収―敵対的な企業買収と防衛策
■概念――「敵対的」な買収=経営者が同意していない
■敵対的な買収の法的方法(対象会社が上場会社の場合)
■買収防衛策・買収対抗措置
●指針と裁判例など
・経済産業省「企業価値研究会」報告書(平成17年5月)
・経済産業省=法務省「指針」(平成17年5月)
・経済産業省「企業価値研究会」報告書(平成20年6月)
・経済産業省「企業買収における行動指針―企業価値の向上と株主利益の確保に向けて―」(令和5年8月)
・裁判例(2019年末頃まで)
・ニッポン放送事件
その1:東京地決平成17年3月11日金融商事判例1213号2頁
その2:東京高決平成17年3月23日金融商事判例1214号6頁<百選4版97>
ブルドックソース事件
その1:東京地決平成19年6月28日金融商事判例1270号12頁
その2:東京高決平成19年7月9日金融商事判例1271号17頁
その3:最決平成19年8月7日民集61巻5号2215頁<百選4版98

●その他
※一般に、平時導入型の買収防衛策の類型は2つ=種類株と希釈化策
・黄金株の例:国際石油開発帝石(当時は国際石油開発)(2004年11月発行)
・優先株を使用した例:UFJ銀行、伊藤園
・信託型:西濃運輸ほか
・事前警告型:セゾン情報システムズほか
⇒現在では、事前警告型がほとんど
■紛争の類型と会社法上の諸問題
・防衛策を平時に導入⇒有事に発動
・防衛策を平時に導入せず⇒有事に対抗措置を打

近年の裁判例(2020年以降)
令和2年に入って、東芝機械が同年1月17日に導入した防衛策(有事導入型)について株主意思確認総会(臨時株主総会)が同年3月27日にその発動を承認し、同日取締役会決議により新株予約権無償割当てが決定された。買収者は4月2日にTOB(株式公開買付け)を撤回したため、4月7日に新株予約権無償割当ては中止となった。この紛争は裁判にはならなかったようである。そして、その後、ほぼ同様の内容の(といっても細部は同一ではなく、また導入のタイミング等も事案によって異なる)対抗措置の発動をめぐって次の事案が裁判になった。
①日邦産業
・原審決定:名古屋地決令和3年3月24日(差止め仮処分決定)
・異議審決定:名古屋地決令和3年4月7日(仮処分決定取消し)
・抗告審決定:名古屋高決令和3年4月22日(抗告棄却)
(資料版商事法務446号に収録)

②日本アジアグループ
・原審決定:東京地決令和3年4月2日(差止め仮処分決定)
・異議審決定:東京地決令和3年4月7日(保全異議申立却下)
・抗告審決定:東京高決令和3年4月23日(抗告棄却・仮処分確定)
(資料版商事法務446号に収録)

③富士興産
・原審決定:東京地決令和3年6月23日(差止め仮処分認めず)
・抗告審決定:東京高決令和3年8月10日(抗告棄却)
(資料版商事法務450号に収録)

④東京機械製作所
・原審決定:東京地決令和3年10月29日(差止め仮処分認めず)
・抗告審決定:東京高決令和3年11月9日(抗告棄却)
・抗告審決定:最決令和3年11月18日(抗告棄却)
(資料版商事法務453号に収録)

⑤三ツ星
・基本事件:大阪地決令和4年7月1日(差止め仮処分決定)
・原々審(異議審)決定:大阪地決令和4年7月11日(差止め仮処分認可)
・原審決定:大阪地決令和4年7月21日(保全抗告棄却)
・抗告審決定:最決令和4年7月28日(許可抗告棄却・仮処分確定)
(資料版商事法務461号に収録)

■関連するその他の裁判例など
(1)新生銀行の事案
株主意思を確認する臨時株主総会の開催が前日に取りやめとなった。
(2)関西スーパーの事案
・神戸地決令和3年11月22日(株式交換差止請求権(会社法796条の2第1号)を被保全権利とする仮処分を認容)
・神戸地決令和3年11月26日(保全異議事件・仮処分決定認可)
・大阪高決令和3年12月7日(原審の仮処分を取り消し、仮処分申立てを却下)
・最決令和3年12月14日(抗告棄却)
(資料版商事法務454号に収録)
特定の株主の議決権行使の結果の取扱いが争われた。実務上の課題として、株主総会当日における対応が問題となる

 

2025年11月27日 (木)

【弁護士研修】 MIC主催の画像診断の世界~画像診断の基礎を知る~ をWEBで受講しました😅

 MIC主催の「画像診断の世界~画像診断の基礎を知る~」をWEBで受講しました。 

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                            (八王子城跡・富士見台)

 定期的に受講しているMIC主催の勉強会です。

※後遺症認定に役に立つお話。「画像診断の基礎を知る」

※⚫後遺障害認定 ⚫医療過誤 ⚫遺言能力認定 △Ai(死亡時画像診断)

※後遺障害相談を受ける際の推奨理解項目

 典型外傷の医学的理解 医学的客観的所見が何かの理解 医師に必要な所見を依頼できるレベル医学語彙 画像・検査を正しく位置付ける知識

※交通事故、外傷で理解しておく基礎医学

 外傷の基本概念  急性期 亜急性期 慢性期

 症状固定の医学的意味 

※画像鑑定書の利用意義 

※画像診断書 事故との関連についてのコメントはほとんどない、最適な画像検査が行われていない 主治医が画像診断ができているとは限らない 放射線専門医の診断書が必ず付いているとは限らない カルテ上の病名は必ずしも臨床的に正しくない 左右の間違いは多い

※画像鑑定書(相手は主治医)とカルテの画像診断書(相手は裁判官や保険会社)との違い

※画像検査の読み方

 X線 CR 骨折の有無 アライメント 

 CT

 MRI 事故との関連を説明するのに最も重要な画像検査

※医療画像の種類

 X線を使用する画像 骨をみる 椎間板ヘルニア、腱板損傷 TFCC損傷は判断できない

 CTは、CRを立体化 

 X線を使用しない画像

  US超音波検査

 MRI(全身)

   地場を用いて核磁気共鳴現象を起こす 地場と電波を利用して画像化

   骨の中の組織 筋肉や靱帯 炎症の程度や磁気がわかる(大事) ★事故が原因で生じた病変であることが説明できる

   T1 強調像 正常構造をみる

   T2強調増  病変をみる 脂肪抑制画像で病変がみえる   白色化(高信号)  1未満のステラは× 1.5ステラ以上

     輝度変化 炎症部が白くなる   

   T2強調像脂肪抑制 STIR 今炎症状態=新しい病変がわかる

   プロトン密度強調像 T1強調像に似ている

   CR画像しかなく、骨傷がない場合、12級ははぼ無理 

 γ線使用する画像 RI核医学検査 シンチ画像 患者の体内から出るγ線を光に変えて画像化する

※交通事故の後遺障害認定

 認定率は、3.6%程度(2023年)  年々認定率は下がっている

※14級9号認定のポイント 6ヶ月程度に整形外科に100回通院は認定されやすい感じ 整骨院は回数に含まず

※事故の状況(事故の大きさ 症状が生じる相応する状況だったか)

※症状とその経過(事故直後から発症 カルテに記載 症状一貫 1ヶ月以上の治療中断ないか 症状と理学所見が一致 可動域制限 症状固定まで何回診察  不定愁訴はない)

※画像検査と所見内容(MRI 画像所見内容と症状が一致 撮影時期が適切か【できるだけ早い時期に 事故直後⇒3ヶ月⇒症状固定時】)

 

 ★MICさんは、田舎弁護士がよく利用している画像鑑定機関です。いつも丁寧に顔図をみていただけます。ありがとうございます😅

2025年11月25日 (火)

【弁護士研修】 日弁連ライブ実務研修 令和6年家族法改正下での離婚を巡る法律実務~立案担当者を講師に招いてを、WEBで受講しました。

 日弁連ライブ実務研修 令和6年家族法改正下での離婚を巡る法律実務~立案担当者を講師に招いてを、WEBで受講しました。講師は、太田章子法務省民事局参事官です。 

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(笠松山)
1部 解説
 
離婚後も父母双方が適切な形で子を養育する責任を果たすことが必要。
 令和8年4月1日から施行。
 
 Q&A形式の解説資料(民法/行政手続・支援編)
第1 親の責務等に関する規律の明確化
1 父母の責務の明確化  817条の12
  
  子の人格の尊重、子の扶養(生活保持義務)、父母間の人格尊重・協力義務
  ※無断で子の居所を変更する場合について
    単独親権者が子の居所指定権を行使する場合でも他方の親に対する人格尊重・協力義務に配慮する必要がある。   
2 子の利益のための親権行使 818条等
第2 親権・監護等に関する規律の見直し
1 離婚後の親権者に関する規律の見直し 819条等
    ※共同親権又は単独親権 ⇒いずれも原則とはしていない
 
     共同親権とした場合でも、具体的な監護のあり方については、別途、子の利益の観点から取り決める
 
    ※必ず単独親権の定めをしなければならない場合
    
    ※親権者の変更  申立権者に、子に拡大
     
         子の利益のため必要であるか否か
2 婚姻中を含めた親権行使に関する規律の整備  824条の2等
  父母双方が親権者であるとき
     原則 共同行使
     例外 単独行使が可能な場合
        ①他の一方が親権を行うことができないとき ②子の利益のため急迫の事情があるとき ③監護及び教育に関する日常の行為
     ※②子の利益のため急迫の事情があるとき?
     ※③監護及び教育に関する日常の行為?
3 監護の分掌に関する規律や、監護者の権利義務に関する規律の整備 766条、824条の3等
    監護者が指定された場合    監護者の身上監護が優先する
第3 養育費の支払確保に向けた見直し
 1 法定養育費      766条の3
 2 先取特権の付与    306条、308条の2等
 3 ワンストップ民事執行 民事執行法167条の17、人訴法34条の3、家手法152条の2等
   ①~③の手続を1回の申立てにより行うことができる
    ①財産開示手続 ②債務者の給与債権に係る情報取得手続 ③当該債権の差押えの手続
第4 安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し
 ※審判・調停前等の親子交流の試行的実施に係る規律の整備
 ※婚姻中別居の場面における親子交流に関する規律の整備
 ※父母以外の親族(祖父母等)と子との交流に関する規律の整備
 ※審判による父母以外の親族と子の交流の定め
第5 その他の見直し
 養子縁組
   養子縁組後の親権者に関する規律の明確化    818条3項
   養子縁組の代諾等に関する規律の整備      797条4項
   離縁後の法定代理人              811条3項、4項
 財産分与
   財産分与の請求期間の伸長  2年 ⇒ 5年  768条
   考慮要素の明確化               
   情報開示命令等の規律の整備          家手法152条の2等
 その他
   夫婦間契約の取消権の見直し          旧754条の削除
   裁判離婚の原因等の見直し           旧770条1項4号の削除
Ⅱ部 Q&Aセッション
1 子連れ別居を巡る問題
    監護者指定の調停審判を利用
     でも、同居しながらは、難しいのでは?
     (共同親権の場合)同意を得ないで、別居をしてしまうことがある。 
      他方の親権者の親権侵害、人格尊重・協力義務に違反する 
       ⇒親権者の指定などの考慮事由の1つになりうる 侵害程度によっては損害賠償義務
       人格尊重・協力義務に違反の判断要素 
           ⇒ 動機や経緯、別居前後の協議の有無や内容、子の年齢や子の意向、従前の父母と子との関係、父と母との関係
2 親権の行使方法の問題(学校関係)
   離婚前後での共同親権で内容が異なることはない
   親権行使は、父母の共同の意思で決定されることをいう
   監護及び教育に関する日常行為に該当するのかしないのか?
 離婚後も、或いは、別居後も、共同親権のままだと、いろいろ大変なようです
 共同親権+共同監護(いろんなバリエーションはあります)の場合も、増えそうです。   
    

2025年11月21日 (金)

【弁護士研修】 日弁連ライブ実務研修 民事訴訟のデジタル化、もうすぐ全面施行 ~変わる訴訟手続、変わる弁護士業務~ をWEBで受講しました。

 11月13日に日弁連会館で開催された日弁連ライブ実務研修「民事訴訟のデジタル化、もうすぐ全面施行~変わる訴訟手続、変わる弁護士業務~」を受講しました。

 第1部は、改正民事訴訟法・民事訴訟規則に基づく手続の概要として、最高裁の課長さんのご講演がありました。

 ただ、改正法を余り勉強していない田舎弁護士にとっては、早口の解説では十分な理解ができず、不安感を感じるばかりでした。

 第2部は、パネルディスカッションとして、民事訴訟法のデジタル化と題するもので、二人のベテラン弁護士が、二人の裁判官に、質問して回答をいただくという形式で、こちらは、Q&A形式であることからも、わかりやすく感じました。 

20240511_1232532_20251113200801
(伊予冨士)
 いずれにせよ、来年5月からは待ったなしの実施となります。
 田舎弁護士だけではなくて、事務を担当している嫁ちゃんもシステムについては理解する必要があります。
 健康保険証がマイナンバーにとって代わられたことに伴い、少なくない零細な医療機関が廃業しましたが、同じようなことが零細なしかも高齢の法律事務所には妥当するのではないかと考えました。
 慣れたら便利なのでしょうが、慣れるまで大変です ('ω')
 司法試験も論文が筆記ではなくパスコン入力に代わりますので、初老の田舎弁護士にとっては時代の波にのれないかもしれません (*'ω'*)

2025年10月29日 (水)

【弁護士考】 朗報😅 日弁連総合研修サイト 改修mints のトリセツ をWEBで受講しました

 (AIが読んでいるのか、イントネーションに違和感がありました😵)

 2025年10月、民事裁判書類電子提出システム「mints」に順次新しい機能(新規申立て機能、電子送達機能、記録一覧機能、2026年2月には電子納付機能)が追加されます。


 そこで、最高裁判所から、新しい機能が追加された改修後mintsについて会員向けの操作説明動画の提供がありました(今回は電子納付機能を除きます。)。


 2026年5月までには改正民事訴訟法が全面施行され、訴訟代理人は改修後mintsの利用が義務付けられますので、是非事前にご視聴ください。

【第1弾】新規申立機能による訴え提起

 ★訴え提起

 ※当事者・代理人情報

   ↓

 ※申立て内容

   ↓

 ※添付書類 

 添付書類をPDF形式で添付下さい 申立ての趣旨及び理由、委任状、資格証明書等を添付します。証拠は事件との関連付けの後に提出することになります。

  保存又は提出しない限り、ファイルはアップロードされません。

   ↓

 ※参考事項(裁判所限り) 

   事前交渉の相手方代理人情報を記載  ⇒ 相手方代理人が受任するのであれば、システム送達が可能

   ↓

 ※申立書をプレビューし最終確認をする

   ↓

 ※確認が終わったら、提出ボタンを押して、訴状を提出する(確認ボタンが表示される。OKを押すと、やり直しはできない)

   ↓

 ※新規申立一覧をみると、ステータスが、提出中となる

   ↓

 ※画面を更新すると、ステータスが提出済となる(この段階で裁判所に申立てありとなる)

   ↓

 ※立件されると、証拠の提出が可能となる

   ↓

 ※証拠をアップロードする  

    証拠番号が入力できるようになる 

【第2弾】被告の応訴、システム送達

 ※Mints招待キー(紙媒体)で被告本人に送達される

   ↓

 ※招待キー入力

   ↓

 ※事件一覧

  記録一覧にアクセスする

   ↓

 ※事件情報

   ↓

 ※ファイルアップロード

   主張 証拠 証拠説明書 関連事件の申立て その他

   ↓

 ※記録一覧 は、現行の提出済み書面に相当するものです

 ★振り分けルールの設定例

   送信元が、裁判所からのメール かつ 件名に裁判所がファイルをアップロードしましたを含む

     送達通知

   件名に 手数料納付含む

     手数料納付通知

   件名に事件当事者設定完了含む

     当事者設定通知

   件名に提出期限含む

     提出期限通知 

     その他

 【第3弾】当事者情報CSVファイルの利用方法 

  ※具体的な利用場面
    提起側及び相手側の当事者・代理人が計10名を超える場合(入力フォームでの入力可能な上限を超える)
    
     ⇒当事者情報CSVファイルの利用方法
  
  ※mintsにおける提出方法
 
  ※作成ツールの使い方
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(横峰寺)

2025年8月21日 (木)

【弁護士研修】 日弁連eラーニング 「弁護士による犯罪被害者支援の基礎」第3回被害者支援活動各論2 上平加奈子弁護士

 日弁連eラーニング「弁護士による犯罪被害射支援の基礎」第3回被害者支援活動各論2「捜査段階、マスコミ対応、損害賠償命令、少年審判、医療観察法、検察審査会等の場面における被害者支援」、講師は上平加奈子弁護士の研修を聴講しました。

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                            (万博・大屋根リングから)

1 捜査段階の支援(マスコミ対応を含む)

  ●刑事手続の流れにおいて、被害者ができること(捜査機関とのやりとり)、被害者がやらざるを得ないこと(マスコミ対応など)

  ●弁護士による支援

   ※被害者ができることの支援

    被害届・告訴状の作成、提出支援

    警察・検察での事情聴取への同行、立会

    警察官、検察官に対して捜査の進ちょく状況の問い合わせ

   ※マスコミ対応

    代理人として窓口になりやりとりする 

    メディアスクラムへの対応

 

2 その他の手続における支援(損害賠償命令、少年審判、医療観察法、検察審査会)

  ※損害賠償命令制度

    メリット 

     審理回数も4回以内とされており、通常の民事訴訟よりも早い

     印紙代が2000円

    デメリット

     弁論の終結までに申立て

     被告人に限られる

     起訴状記載の公訴事実と異なる法律構成 ×

     異議申立があった場合には通常の民事訴訟に移行

 ※少年審判の場合

    ●事件記録の閲覧・謄写 (社会記録は含まれない)

    ●審判結果等の通知申出

    ●審判状況説明の申出

    ●(対象事件のみ)審判傍聴

    ●意見陳述もある

 ※医療観察法

    制度の概要・目的、手続の流れ、決定後の処遇

    被害者等の傍聴、被害者等に対する通知、記録の閲覧・謄写(裁判所の許可必要)

 ※不起訴になった場合

    不起訴記録の閲覧 検察官との面談 検察審査会に対する申立て 審査手続 被害者に対する説明(半年から1年半くらいかかる 厳しい結果になることも想定される 令和元年12月まで 起訴相当1.4% 不起訴不相当9.1% ) 

2025年8月20日 (水)

【弁護士研修】 日弁連eラーニング 「弁護士による犯罪被害者支援の基礎」 第2回被害者支援活動各論1「公判段階における被害者支援」 合間利弁護士

 日弁連eラーニング「弁護士による犯罪支援の基礎」 第2回被害者支援活動各論1「公判段階における被害者支援」で、講師は千葉弁護士会所属の合間利弁護士です。 

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1 はじめに

 ※被害者参加をするかどうか 

   参加することの良い点 参加することで負担になる点

   参加したからといって量刑が重くなるとは限らない

   心情に関する意見陳述ではダメなのか?

2 検察官への参加の申出

 ※起訴後~終結まで

 ※参加対象事件  原則として財産犯は含まない

 ※参加できる人の範囲 被害者等

 ※参加してできること ①公判期日への出席 ②検察官に対する意見 ③情状事項についての反対尋問 ④被告人質問 ⑤事実または法律の適用に関する意見陳述(被害者論告)

 ※検察官への参加の申出 申出方法 申出後の流れ(①検察官から裁判所への通知、②裁判所による参加許可決定、③参加許可決定が被害者への交付、④被害者参加弁護士選定)

3 参加決定後~公判まで

 (1)検察官との協議・連携

    面会・打合せ、記録の閲覧・謄写(次長通達)(※民事事件では利用できない)、被告人質問や証人尋問の内容の調整、氏名秘匿・遮へい・付添等の申入、裁判日程の調整・確保

 (2)裁判所との協議

    控え室の確保・動線の確認・遮へい状況の確認、傍聴席の確保、遺影の持ち込み(予め裁判所と協議)

 (3)公判前整理手続

    出席はできないので、検察官からの情報収集

 (4)被害者等本人との協議

    公判に向けた情報提供・整理、心情に関する意見陳述の準備

 (5)その他

    弁護人からの申入れ

4 公判段階

 (1)公判への出席

    ●付添・遮へい、●被害者参加弁護士のみの出席でも可、●被害者参加人旅費等の支給(バーの中に入れば)

 (2)証人尋問

    ●検察官に対して申出(⇒裁判所へ通知)、●内容は限定的(情状のみ)

 (3)被告人質問

    ●検察官に対して申出、●質問の対象は限定されない(意見陳述の範囲)

 (4)心情に関する意見陳述  ⇒書面を朗読するのが一般的(代読の場合もある)

    ●量刑の資料となる ●作成方法に工夫を ●陳述の時期(被告人質問の後、論告の前が適当)

 (5)爺実及び法律の適用に関する意見陳述(被害者論告)  ←量刑の資料にはならない。(意見なので)

    ●検察官に対して申出 ●訴因の範囲内での意見 求刑も可(但し抽象的な刑罰にとどめることが多い) ●論告の後

 (6)その他

    ●法廷傍聴 ●公判記録の閲覧・謄写

5 上訴審

  ※被害者参加は可能 改めての参加申出が必要

  ※心情に関する意見陳述は可能

  ※上訴審ではできることは余りない

6 判決後

 (1)出所情報・処遇・釈放予定情報通知制度  ※希望に基づいて検察官に伝える

 (2)心情伝達制度              ※保護観察の場合

 (3)意見聴取制度              ※仮釈放等の判断の資料となる

2025年8月19日 (火)

【弁護士研修】 「弁護士による犯罪被害者支援の基礎」 第1回 被害者支援活動概観 山崎勇人弁護士

 日弁連eラーニング「弁護士による犯罪被害者支援の基礎」第1回被害者支援活動概観(21年2月)(山崎 勇人弁護士)を聴講しました。 

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(万博)

第1 犯罪被害者等支援に関する法律・制度

    昭和55年 犯罪被害者等給付金支給法(犯給法)制定 

    平成12年 犯罪被害者保護法、刑訴法等改正法 

          ストーカー規制法 児童虐待法制定

    平成13年 犯給法改正(支給対象拡大、支給金額UP) DV防止法制定

    平成16年 犯罪被害者等基本法制定 翌年施行 犯罪被害者等基本計画

    平成19年 改正刑事訴訟法 ※被害者参加制度、損害賠償命令制度  翌年12月1日運用開始

    平成25年 被害者保護法及び総合法律支援法の改正  ※旅費等の支給制度、国選被害者参加弁護士の資力要件緩和

    平成26年 総合法律支援法の改正 ※ストーカー等被害者援助制度が新設

    平成29年 改正刑法 ※強制性交等罪が創設

第2 弁護士による被害者等支援

   ※心身の不調、生活上の問題、周囲の人の言動による傷つき 加害者からの更なる被害 捜査・裁判に伴う様々な負担

   ※①事実を知りたい ②被害事件について意見を述べたい ③被害回復を図りたい ④被害を受けたことを知られたくない ⑤更なる被害にあいたくない 

   ※警察による被害者連絡制度 検察庁による被害者等通知制度 刑事訴訟記録等の閲覧謄写 不起訴事件の記録の閲覧謄写 公判での傍聴 少年事件に関する情報収集制度

   ※意見を述べる権利・利益に関する対応 

     事件として立件してもらいたい 公判、審判で意見を述べたい 仮釈放、保護観察の場面で意見等を伝えたい

   ※被害回復を受ける権利・利益に関する対応

     損害賠償請求 刑事和解 損害賠償命令制度 犯罪被害給付制度

   ※プライバシー保護に関する対応

     証人尋問の際の証人等の負担を軽減するための諸措置の導入  被害者情報の保護

   ※再被害の防止に関する対応 

     関係機関との連携(警視庁 再被害防止要項)  加害者に関する情報の取得  

   ※相談にあたっての心構え、留意点

     犯罪被害者の心理状態等の特徴(①信頼関係の構築に時間がかかる、②頭の中が整理できておらず何を相談したいかがわからない、③本当に言いたいこと、やりたいことを我慢している、④結論を出すまでには時間がかかる)   

   ※対応にあたっての基本的な心構え(①被害者の置かれた状況、背景に想像力を働かせる、②被害者の精神的、肉体的負担に配慮、③事件に対する見通しの説明は慎重に行う)  

   ※説明にあたっての留意点(①説明にあたつての留意点、②重大事件における弁護士自身の負担~バーンアウト、代理受傷の防止、③犯罪被害者支援団体との連携(役割分担))

   ※弁護士費用等への配慮(①日弁連委託援助業務【日弁連⇒法テラスに委託】 資力要件300万円未満、②国選被害者弁護士制度 資力要件200万円未満、③被害者参加人に対する旅費等の支給 ←資力要件なし 私選でもOk。 ④民事法律扶助)

第3 被害者参加制度

   ※被害者参加制度   公判開始から判決まで

   ※対象犯罪が限定されている。窃盗罪、強盗罪などの財産犯は含まれない。

   ※参加できる者の範囲 被害者等+被害者の法定代理人

   ※参加の申出は、検察官に対して行う(裁判所ではない)

   ※公判期日への出席、証人尋問(情状証人に対する反対尋問に限定されている)、被告人質問、心情に関する意見陳述(以前から)、事実及び法律の適用に関する意見陳述(被害者論告)

第4 損害賠償命令制度

   ※被害者参加制度と同じ時期に制定されたもの

   ※保護法24条~

   ※過失犯については除外されている(4回の審理で終わらない) 但し、危険運転致死傷罪は対象となる

   ※被害者及び一般承継人(相続人)

   ※不法行為に基づく損害賠償+遅延損害金 

   ※当該被告事件の弁論終結時までにしなければならない。

   ※請求額にかかわらず、2000円(これは利点) 但し、異議申立て等によつて訴え提起の擬制があった場合は通常民事訴訟の手数料から2000円を控除した額の手数料を納める必要がある

第5 その他の制度等

  ※事件記録の閲覧謄写

    起訴後第1回公判期日前まで  刑訴法47条但書の弾力的運用により開示が認められているため担当検察官に閲覧謄写を求める

    第1回公判期日以降、刑事裁判確定まで 保護法3条1項に基づき、裁判所に閲覧・謄写を申請

    確定後 刑訴法53条、刑事確定訴訟記録法4条に基づき、検察庁に閲覧謄写を求める

  ※被害者のプライバシー保護等に関する制度

    被害者特定事項の秘匿条項

    起訴状における被害者情報の匿名記載

    付添い、遮へい措置

  ※犯罪被害給付制度(犯給法)(昭和55年成立)

  ※更正保護段階における制度(受刑中の処遇状況や出所情報などに通知制度)

    犯罪者等通知制度 

    再被害防止のための出所情報通知制度

2025年8月 3日 (日)

【弁護士研修】令和7年度日弁連夏期研修 災害時における弁護士業務 鹿瀬島正剛弁護士

 昨日の日記に続きます。次は、災害時における弁護士業務で、講師は鹿瀬島正剛弁護士です。

 ※2016年熊本地震 18年西日本豪雨災害 19年令和元年台風19号 20年令和2年7月豪雨(熊本) 24年令和6年能登半島地震

 ※被災者支援と弁護士との関係

 弁護士像・人と人との間に起きた法的紛争を解決する人 

 自然災害は相手が人間ではない、法的な紛争ではない、解決という言葉がびったりこない

 弁護士は、基本的人権を擁護・・・(弁護士法第1条)

 被災により、いろんな人権が一瞬で奪われる 弁護士としての本来的な活動であり使命ではないか。

 ※災害時における弁護士業務

  「相談」業務 日ごろの相談と災害時の相談とは別物か? 否 災害時だけの特別な内容の相談はなし。

  名称は、法律相談ではなくて、何でも相談 主たる目的は、解決ではなく、精神的支援、情報提供 

  ①災害対策基本法→罹災証明書 申請主義であるが、これでよいのか? ②災害救助法→応急修理制度(指定業者に修理を依頼)、応急仮設住宅 現物を支給する ➂被災者生活再建支援法 →被災者生活再建支度金 現金を給付する 阪神淡路の時はなかった制度 ④災害弔慰金法→災害弔慰金(災害死)、災害障害見舞金、災害援護資金貸付

 ※熊本県弁護士会の被災者支援活動  記録集をつくるときに、写真はない 記録係は必要 振り返る、つなげるためには必要

  くま弁ニュース

 ※電話相談 発災から9日後 1年間で7631件

  NTTに支払った電話代月200万円の負担 フリーダイヤルにしないと相談数は少ない

  福岡会、東京三会、大阪会の応援

 ※面談相談 発災から3週間後 1年間で4653件

 ※復旧期 「問題解決」

  自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン(被災ローン減免制度)

   二重ローン問題への対応

   弁護士会はお金を配ることはできない 借金をなくす・減らすことはできる

   減免総額(委嘱750件・成立380件)1件につき1000万円減額 =約38億円

   要件 災害により借金の返済が困難になった個人 効果 債務の減額または免除  ローンであればなんでもOK

   ブラックリストにのらない 連帯保証人へ原則請求なし 費用負担なし(登録支援専門家に依頼)

 ※災害時に起きる紛争の典型例 隣の家との紛争(瓦・塀) 借地借家での紛争(補修・賃料)

  相手を責めづらい でも何とかしてほしい 裁判したくない

  災害ADR 弁護士が仲裁人となって両当事者から話をきき、妥当な解決案を提示し和解する制度

 ※政策・立法提言 弁護士法第1条第2項 法律制度の改善 →応急仮設住宅の入居要件、被害認定に関する要請書の発出

   借家については自分の物でないため解体証明書が出せない

 ※繰り返される課題

   (1)取り残される被災者 在宅避難者 

      国は申請しない人はなにもしない 

   (2)災害関連死 熊本地震 直接死50名 関連死219名

 ※これからの被災者支援の在り方(災害ケースマネジメント)

  国の被災者支援制度の特徴・欠陥  

 住屋の被害を基本としている しかし、勤務先は倒壊した 自分の家は大丈夫であったが、周囲の住屋が倒壊した

 世帯単位 世帯主の口座へ振込  世帯で振り込まれる

 申請主義(求めなければもらえない)

 被災者一人ひとりごとの生活基盤の被害を個別に把握し、専門家が連携し、被災者一人ひとりを個別に支援していく手法

 →福祉制度との一体化という視点が大切

 ※23年3月 内閣府 災害ケースマネジメントの手引き

  25年5月 弁護士・弁護士会 災害ケースマネジメント事例集

  25年7月 法改正 ①災害対策基本法 ②災害救助法  →メニュに、福祉サービスの提供が入った。物か現金かだったのを、サービスの提供、しかも、福祉サービスと一体化した形の改正

 仙台、岩手、桑本、鳥取、広島、静岡、徳島の弁護士会の各事例も資料として紹介されていました。

  なお、頑張ってくださいは、被災者にとってはNG 「できるしこ」(熊本の方言) できることを無理せずできる範囲でやること。

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(宇和島の商店街)
 わかりやすい講義でしたよ。 ( ..)φメモメモ   

2025年8月 2日 (土)

【弁護士研修】令和7年度日弁連夏期研修 「事件処理にあたって気をつけるべき税金と利用できる税金」 山下清兵衛弁護士

 7月25日高松で開催されました令和7年度日弁連夏期研修に参加いたしました。昔はもっと参加者多かったように思います。100名足らずではないでしょうか。研修会の後にある懇談会も40名少しのようです。寂しい限りです。

 第1番目のテーマは、山下清兵衛弁護士の「事件処理にあたって気をつけるべき税金と利用できる税金」のはずだったのですが、講義の大半は、これからの弁護士像についての大所高所のご意見でした。

 ※税務訴訟ではなくて税務調査に関与すべき。行政書士、税理士と公認会計士とお付き合いに尽きる。税務事件を弁護士に相談するというシステムがない。納税者保護に弁護士が関与しないのは問題。税務調査、査察事件の相談が税理士にいっているので、その税理士からいかに弁護士が相談を受けられるのか。弁護士だけで勉強しているだけでは依頼はこない。租税法学会を立ち上げる。

 ※例えば、3回めの退職金を得る方法。従業員、役員、常勤から非常勤になった場合(分掌変更)(通達) 新しいビジネスモデルの提案。

 ※目指すは租税訴訟ではなくて税務調査。

 ※税務調査の結果を納税義務者に説明しなければならない規定あり。税理士も知らない。国税通則法

 ※罪刑法定主義→(具体化)租税法律主義  実体要件はなにか?

 ※木更津木材事件  組合に払い下げて、組合員に対する転売の際には、登録免許税について軽減税率適用できるのであるが、登記の依頼を受けた司法書士が認識しておらず、通常税率適用となったので、還付請求をしたという事案

  軽減税率適用のためには、組合・組合員間の譲渡が実体要件である、それ以外は関係ない。知事証明書は手続要件に過ぎない。

  税法の課税するための実体要件だけをみること。

 ※民事要件事実論 訴訟を意識した概念。主張立証責任を意識した概念。

  売買は所与のものとして扱う(先決的私法的取引)

  しかし、租税訴訟の領域においては、課税庁に主張立証責任がある。

  課税庁は、民事取引が架空、不当な租税回避行為の主張をすることがある。先決 的私法的取引は税務署長は否定できない

 ※調査結果説明会(最終段階)で、弁護士が関与する。合意により租税債権の確定 国税通則法74条の11第2項第3項

 ※犯罪構成要件論 租税訴訟で理由づけに利用している

 ※小規模宅地評価事件 税理士さんが、遺言書作成があるので、小規模宅地評価減が使えると思って申告したところ、全相続人の同意が必要が必要であることから否認された。後日、全相続人の同意を得て更生の請求をかけたところ、小規模宅地評価減が認められた。P113~

 ※相続財産の確定と相続税額の確定 P61~ あとで読んでおいてほしい

 ※ヒノックス事件 手続違反で課税してきたケース

 ※破産管財人事件 裁判所への予納金を差し押さえしてきたケース

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