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【行政】 

2026年4月17日 (金)

【行政】 自治体職員必携 Q&A 自治体における不動産実務のポイント

 2月に新日本法規から、「自治体職員必携 Q&A 自治体における不動産実務のポイント」を購読しました。

 著者は、静岡市、富士市、浜松市の弁護士資格を有する総務部の職員です。

 3章で構成されています。

 ①不動産業務をめぐる行政法上の規律、②不動産業務をめぐる私法上の注意点、③不動産業務をめぐる住民との関係調整で、全部で69問、そして、解説は3ページから数ページ程度にまとめられています。

 例えば、Q51は時効取得を援用し所有権を取得する手法、Q65は買収する土地の登記名義人の所在が不明である場合、どのように対応すべきかという質問となっております。

 Q30は、最近増えている、学校跡地等の利用方法の注意点、Q67は、自治体の施設に放置された物を処分できるか、Q自治体が管理する駐車場に長時間放置された車両への対応などの質問の解説が収録されています。

 執筆者の方が所属する自治体の現場の方々から受けた相談のもとに、法的な考え方の基本と、悩ましい事案の対応のヒントを提供するものとして、自治体の職員の皆様にとっては活用できる内容の書籍だと思いました。

 それと、Q19に、契約書(電子契約を含む)作成の注意点として、「電子契約が認められない契約が存在しますので、注意が必要です」との記載は改めてミスが生じないよう認識しておく必要がありますね。 

                          

2026年2月22日 (日)

【行政】 ふるさと納税に関連してこんな裁判があつたんですね 😅 横浜地裁川﨑支部令和7年1月21日判決

 判例時報No2638号で掲載された横浜地裁川﨑支部令和7年1月21日判決です。

 本件は、川﨑市内に居住する個人であるXが、宮﨑県内の地方公共団体であるYに対し、X・Y間には、YがXに対してふるさと納税の返戻金(宮﨑牛赤身肉切り落とし計1.5キログラム)を交付する贈与契約が成立しており、Yが本件贈与契約に基づく返礼品の交付義務を履行しないため、Xは寄付額である1万円の3割に相当する3000円の損害を被ったと主張して、債務不履行に基づく損害賠償請求として同額の支払いを求めたという事案です。

 Yとしては、返礼品を返送できないために、1万円の返金か、代替品の発送のいずれかを選択して手続をするよう、Xに依頼しましたが、Xはこの申請を行わず、3000円の損害賠償請求訴訟を提訴しました。

 裁判所は、ふるさと納税の寄附者と地方公共団体との間には返礼品交付の贈与契約が成立し、地方公共団体が郵送した合意解除等の申込書面は民法550条の書面に当たり同契約は解除できないとして、返戻品交付債務の不履行による返礼品調達費用相当額(2840円)の損害を認めました。

 争点は、贈与契約の成立、書面によらない贈与として解除が可能かなどが争点になっております。

 ただ、訴訟してまで争う経済的な実益はあったのでしょうかね。田舎弁護士にはよくわかりません。 

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(バレインタインデーチョコ)

2025年7月 3日 (木)

【行政】情報公開・個人情報保護 自治体審査実務編

 信山社の「情報公開・個人情報保護」(自治体審査実務編)を購読しました。

 請求手続の実務、審査請求・審理手続の実務、答申案の作成実務ごとに、わかりやすく説明がされています。

 請求手続の実務では、開示処分、不開示処分、裁量的開示、そして、文書不存在について、簡潔な説明がされています。

 審査請求・審理手続の実務においては、弁明書・反論書についての解説、審査会の意義等について説明されています。

 答申案の作成実務は、まさに、どのような手順に従って作成したらよいのかについて説明されています。

 本書は、自治体の法務担当職員や顧問弁護士にとってはそろえていた方がよい書籍だと思いました。

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(東陽町・ウラロジ)

2025年3月 1日 (土)

【行政】 生活保護減額 松山地裁 違法認定

 本日の愛媛新聞で、昨日、2013年に厚労省が生活保護基準額を引き下げたのは違法だとして、松山市の受給者30人が減額処分取消を求めた行政訴訟の判決が言い渡され、受給者勝訴となりました。

 2013年ころはデフレ傾向にあったために、食費や光熱水費に充てる生活扶助基準額を3年間で最大10%引き下げたことに端を発しています。

 裁判所は、デフレ調整の幅について、総務省の消費者物価指数と異なる算定方式が採用されたことで物価下落率がより大きく評価され、国が影響や合理性を具体的に検証していない疑いがあること、受給世帯の消費構造について、高所得者を含む一般的な家計調査に基づき支出比率が決められ、教育娯楽費が実態より課題に評価されたこと等を理由に、改定についての厚労相の判断過程や手続には過誤、欠落があると判断しました。

 全国では、現在31件が係争中で、第1審判決30件のうち、原告勝訴は19件にのぼるようです。 

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(楢原山)
 提訴から第1審判決の言い渡しまでに10年を超えており、30人中12人の方が亡くなられています。生活保護という憲法25条の生存権にかかわる事案ですので、もっと短い期間で審理できなかったのかとも思います。
 ただ、他方で、生活保護費の不正受給という社会問題もあります。しかし、この問題と今回の訴訟とは場面が全く異にしているのですが、ヤフー記事の口コミなどを見ると大変残念なものも少なくありません。
 生活保護は、人間として生きるための最後のセーフティーネットなので、人間である以上、田舎弁護士にとっても他人事ではありません。
 政府においても、基準を改定するのであれば、最低限、多くの裁判所から判断過程や手続に過誤、欠落がある等のように恥ずかしい指摘を受けることのないよう、細心の注意を払って対応していただきたいものです。

2025年2月27日 (木)

【行政】コロナと公表

 判例タイムズNO1528号で掲載された高松高裁令和5年7月13日判決です。

 徳島のラーメン屋さんにコロナ感染者が立ち寄ったために、徳島県がお店の名前を公表してしまい、お店から、名誉・信用・営業の自由・財産権が侵害されたとして、国賠法1条1項に基づき、慰謝料等の支払を求めたという事案です。

 主な争点の1つとしては、本件店名公表が相当なものであったかどうかです

 感染症法16条1項及び厚労省から発出された事務連絡を踏まえると、Y(徳島県)は、特定の場所において新型コロナウィルス感染症が発症した場合において、一定の範囲では、関係者の同意を得ることなく当該場所の名称を公表することができるから、Eが同意をしていないことをもって、本件店名公表が直ちに違法となるものではないとした上で、

 地方公共団体であるYによる情報の公表は、①公表の目的の正当性、②公表の必要性、③公表方法の相当性の諸点に照らして相当なものでなければならず、当該公表が上記の観点から是認できず、その公表により関係者が何らかの損害が生じた場合には、Yは、国家賠償法1条1項に基づき上記損害を賠償する責任を負うとし、上記①②③の有無を検討した上で、本件店名公表はこれをすべて満たすとして、Y(徳島県)が、X(ラーメン屋)に対して、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償責任を負うことはないと判断しました。 

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(木漏れ日の橋)
 以前は、コロナ感染で全国がピリピリしていた時期が長く続きました。今は、かなり様相が変わり、外国人観光客も、コロナ前を超えたようです。
 
 観光客が増えたのはいいことだとは思いますが、ホテルの宿泊料が大幅にUPしていることが田舎弁護士にはつらいところです💧

2025年2月23日 (日)

【行政】 公職選挙法って !?

 田舎弁護士が生活している地域でも選挙があったので、少し、公職選挙法のお勉強をしました。

 2冊購入しました。

 1冊目が、ぎょうせいの実務と研修のためのわかりやすい公職選挙法です。う~ん わかりやすいのかな?

 2冊目が、選挙運動150問150答です。こちらは、具体的ケースが多くて、わかりやすかったです。

 2冊目の方は、今話題となっているケースについての解説もされています。

 「コンサルタント名目でも報酬を支払うのは注意が必要です。

 選挙コンサルタントに報酬を支払うことには注意が必要です。公職選挙法は、選挙運動員に対する報酬の支払いを原則として禁止しています。選挙コンサルタントと名乗っていても、選挙運動を現実に行い、選挙陣営の指揮命令下にない場合は、公職選挙方の選挙運動員に該当します。したがって、そのような場合に選挙コンサルタントに報酬を支払うことは選挙運動員に対する買収となり、罰則の対象となります」(P110)

 ポイントは、選挙運動に関する活動を行い、選挙陣営の指揮命令下にない場合には、買収行為に該当するということです。

 次に、「自発的な有給休暇での参加でない限りできません。

 勤務中の従業員に選挙の手伝いをさせることは、会社が従業員に金銭を支払って選挙運動に従事させることになり事前買収罪となります。従業員が自らの意思で有給休暇を取得し、選挙運動に従事する場合は問題ありません。しかし、有給休暇の形式だけと整えても問題は解消しません。選挙前後において会社が従業員に対価を支払ったとされる危険があるので注意してください」(P264)

 「選挙ポスター作成を受注した者が選挙運動を行えるか。

 選挙ポスターは、外部業者に依頼して作成するのが通常です。では、選挙ポスター作成業務を受注した者が、当該選挙ポスターに掲載されている候補者の選挙運動をサポートすることはできるのでしょうか。発注費用が、選挙ポスターの作成にかかる費用として相当な金額にとどまる場合であれば、当該金額はポスター作成の対価にとどまり、仮に選挙運動ボランティアとして活動したとしても、運動員買収と捉えられることはないと考えます。ただし、かかる切り分けは難しい場面も想定されることから、受注前に、業務委託契約書や見積書、請求書などで、受注範囲と金額が他の案件受注と比して相当な水準の範囲に収まるよう定めておくことが必要といえます」(P265)

 

 なんか、公職選挙法って、めんどい😵

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(木漏れ日の橋)

 

 

2025年2月 4日 (火)

【行政】宮古島市断水訴訟差戻審判決

 判例タイムズNo1527号で掲載された福岡高裁令和5年12月21日判決です。

 機械の故障で断水が発生したという事案ですが、被告になった宮古島市(Y)は、水道事業給水条例16条3項で、水道施設の損傷による断水は免責されるとして、反論していました。

 しかしながら、最高裁令和4年7月19日判決は、前記条例16条3項は、Yが水道法15条2項ただし書により水道の使用者に対し給水義務を負わない場合において、当該使用者との関係で給水義務の不履行に基づく損害賠償責任を負わない旨を確認した規定に過ぎず、Yが給水義務を負う場合において同義務の不履行に基づく損害賠償責任を免除した規定ではないと判断して、高裁に差し戻しをしました。

 差戻後の高裁では、水道法15条2項にいう「正当な理由」の成否が問題となりました。

 第15条  
1 水道事業者は、事業計画に定める給水区域内の需要者から給水契約の申込みを受けたときは、正当の理由がなければ、これを拒んではならない。
2 水道事業者は、当該水道により給水を受ける者に対し、常時水を供給しなければならない。ただし、第40条第1項の規定による水の供給命令を受けたため、又は災害その他正当な理由があつてやむを得ない場合には、給水区域の全部又は一部につきその間給水を停止することができる。この場合には、やむを得ない事情がある場合を除き、給水を停止しようとする区域及び期間をあらかじめ関係者に周知させる措置をとらなければならない。

 高裁では、40年間にわたって修繕を怠ったことを理由に、水道法15条2項の「正当な理由」があるとはいえないと判断して、Yを敗訴させています。

 老朽水道管が原因で全国で断水が多数発生しているということは周知の事実です。

 そうすると、個人的には、断水に対する補償が必要となるケースはかなり多くなるのではないかと思います。 

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(アンパンマン号)

2024年11月21日 (木)

【行政】夜間飲酒酩酊して歩行中に歩道を遮る形で設置されていた高さ38㎝のガードレールにつまづいて道路の下の川(コンクリート川底)に転落し死亡した事故について、歩道及び河川を管理する自治体並びに同ガードレールを設置した会社に損害賠償責任(過失相殺6割)があるとされた事例

 判例時報1765号で掲載された大阪高裁平成13年1月23日判決です。古い裁判例ですが、家内に倉庫から探してもらいました😅

 土地の工作物の設置の瑕疵、公の営造物の管理の瑕疵について、裁判所は、「本件事故は、土地工作物である本件ガードレールの設置の瑕疵により発生したものであり、公の営造物である道路(本件歩道等)及び河川(今井戸川)の管理の瑕疵により発生したものと認めることができる。

 すなわち、本件事故現場は、公の営造物である道路(本件歩道等)と河川(今井戸川)が交差する所であるが、同所には高さ三八センチメートルしかない瑕疵のある本件ガードレールが設置されているだけで、今井戸川への転落防止のための相当な措置が講じられていない。そのため、道路及び河川が交錯する本件事故現場は、歩行者の転落防止等通常有すべき安全性を欠いていたことが認められる。

 道路管理者は、本件歩道等の通行者が危険な本件事故現場に近づかないように誘導もしくは通行止めにする等、相当な措置を講ずるべきであったのに、これを怠った管理責任がある。河川管理者は、本件ガードレール自体を十分な高さのものにして設置するか、本件ガードレールに沿ってより高い柵を設置する等、今井戸川への転落防止のための適当な措置を講ずるべきであったのに、これを怠った管理責任がある。」

 第1審は、原告の請求を棄却されていますので、逆転勝訴ということになります。 

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(朝倉地区・野田天満宮)
 今治市朝倉の野田天満宮です。明治33年の柱がありました。厳かな雰囲気が漂っております。
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                             (たこの飾り)

 たこの飾りは面白いと感じました。

2024年11月20日 (水)

【行政】 市道を歩行中に道路脇に存在した側溝に転落した事故につき、道路に管理の瑕疵があるとして、国家賠償責任が認められた事例 福島地裁平成30年9月11日判決

 判例時報2405号に掲載された福島地裁平成30年9月11日判決です。

 原告(当時78歳)が,市道を自転車を押して歩いていて側溝に転落して全身を強打し,頚髄損傷後遺症等の障害を負ったとして,被告市に対し,国賠を求めた事案です。

 裁判所は,市は防護柵,照明,看板等の側溝への転落事故防止の措置を講じていなかったとして,道路(公の営造物)に管理の瑕疵があるとした上で,原告は元々走行していた自転車を傾斜で降りて押しながら歩行したもので,交通量から左側通行はやむを得ないとして,左側通行による過失相殺の主張を退け,身体障害者等級1級の後遺障害を認め,治療費等の他,賃セによる平均賃金額の70%を基礎賃金として,休業損害及び逸失利益を算定し,相当損害金を認めました。 Original_e9239d3262d944eeb806ce6902972f9

                              (ガメラ岩)

 今治市朝倉地区にあるがめら岩(おんびき岩)です。有名な観光スポットになっておりますが、ロープ撤去後は、転落しやすいので注意願います。

2024年11月17日 (日)

【行政】市の設置・管理する側溝より水路に転落死亡した事故につき、市の右側溝の設置・管理の瑕疵を認め国家賠償責任が認められたが、ローソンの土盛部分の設置・保存の瑕疵及び不法行為による損害賠償責任は否定された事例 富山地裁平成26年9月24日判決

 判例時報No2242号で紹介された富山地裁平成26年9月24日判決です。

 市の側溝の設置管理の瑕疵は認め国家賠償責任は認められてしまいました。

 以下、判決要旨を引用します。

 Aは平成24年3月31日午前2時ころ、酒に酔ってY2店舗の駐車場の東側の道路の歩道(東側歩道)から足を踏み外して側溝より水路に転落し、顔面を強打し副鼻腔損傷を負い、血液吸引による窒息により死亡したこと、

 本件側溝はY1市の管理する農業用水路とY2(ローソン)の管理する本件土地の土盛部分により構成され、本件土盛部分は水路側壁部分よりかさあげられているので、本件側溝の西側は本件土盛部分によって二段の段差が形成された形状であったこと、

 本件事故当時は、本件店舗から東側歩道を約200メートル北上した地域内には店舗や共同住宅が立ち並び複数のコンビニの店舗が開店され、昼夜を問わず買い物客が東側歩道を利用しており、コンビニや飲食店等では、来店者等の安全に配慮して周辺の側溝には基本的には蓋を設置し、又は防護柵を設置しており、Y1市としても、通行者の安全を考慮して、本件側溝に蓋を設置する等の措置を講ずるべきであったこと

 従って、Y1市としては、本件側溝ないしその不可欠な構成部分である本件水路が通常有すべき安全性を欠いており、本件水路に係る設置又は管理に瑕疵があるから、Xらに対し国賠法2条1項に基づく損害賠償責任があると判断しております。

  

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(朝倉・たんぼアート)

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