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2026年5月23日 (土)

【金融・企業法務】 サステナビリティ情報の開示

 昨日に引き続き、黒沼悦郎先生の公開会社法入門です。

 ここ数年サステナビリティ情報の開示は話題にでるようになりました。サステナビリティ情報の開示については体系的な位置付け等は余り考えたことはありませんが、黒沼先生の書籍にわかりやすく解説されていましたので、ご紹介たします。

                            

 「サステナビリティに関する開示とは、企業の持続可能性に関する情報の開示であり、ESG開示ともいう。」

 「Eには気候変動、環境汚染、資源枯渇、生物多様性、水資源等が、Sには製品の安全性、データセキュリティ、人権、人材育成、労働者の健康と安全、地域社会、顧客の利益等が、Gには法令遵守体制、リスク管理、役員報酬、給与格差、腐敗防止等が含まれる。

 ESG開示には、いくつかの国際的な開示フレームがあり、日本の一部の上場会社は、サステナビリティ報告書、統合報告書(財務情報と非財務情報を統合した報告書の意味)といった名称で資料を作成し、ウェブサイトで公表している。このような任意開示は、投資家向けというよりも、従業員、顧客、地域社会、さらには広く世界に向けられた開示である。

 企業の持続可能性が投資情報として重視されるようになったのは、長期的なスパンで投資を行う投資者が増えたためである。EUでは、2014年指令により、一定の大企業に対し、①環境、②社会、③従業員、④人権の尊重、⑤腐敗防止のそれぞれについて、企業の方針、方針実施の結果、企業の事業活動がこれらに及ぼすリスク、非財務的KPIを開示するよう求めている。

 日本でも、2023年3月期の有価証券報告書から、サステナビリティに関する考え方及び取組の記載欄を設け、ガバナンスとリスク管理についてはすべての企業が記載しなければならず、戦略と指標及び目標については、それが重要な場合に記載しなければならないとした。

 この改正の意味するところは、有価証券報告書提出会社に対し、サステナビリティ関連のリスクを管理するよう求め、その結果、企業業績に対する影響が重要だと判断した事項(たとえば気候変動)については、事業に及ぼすリスクや事業の機会に対処するための取組みを定め(戦略)、リスクや機会を評価する指標や目標を定めるよう求めることにある。

 具体的に何を記載するかは、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)に開示基準に準拠してSSBJ(サステナビリティ基準委員会)が策定・公表する一般開示基準及び気候関連開示基準に定められている。

 同基準は、2027年3月期から、時価総額3兆円以上のプライム市場上場会社より段階的に適用される予定である」

 有価証券報告書の記載事項ですので、虚偽記載には制裁があります。

 注意をしないといけませんね。

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