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2026年4月21日 (火)

【交通事故】自賠責・紛争処理事例と判例から読み解く  後遺障害等級認定の判断 (新日本法規)

 3月に新日本法規から自賠責・紛争処理事例と判例から読み解く後遺障害等級認定の判断が出版されました。

 平成14年から令和2年までの19年分の自賠責保険・共済紛争処理機構の判断事例集を分析しているというのがすごいです。

 弁護士は日々の仕事に追われており、このような分析ができる人はそれだけで能力が相当に秀でていることがうかがわれます。

 そして、本書は、障害部位ごとに、①認定基準の概要、②自賠責保険・共済紛争処理機構の判断傾向の分析、③判例の傾向分析、④それらを踏まえた実務上の主張立証のポイントの4つが解説されています。

 田舎弁護士が交通事故事案では圧倒的に頚椎捻挫腰椎捻挫を取り扱うことが多いですが、当該部位における異議申立て・紛争処理申請のポイントが、P142~説明されています。

 例えば、14級9号の獲得を目指す場合としては以下のとおりです。

 第1に、物損資料、刑事記録、ドライブレコーダー、車検証などから、事故態様の強さや身体(首や腰)にかかった衝撃の強さをアピールしていきます。

 第2に、診療録を取り付けた上で、症状推移が不自然でないことをアピールします。

 第3に、症状が後遺傷害として残遺していることをアピールします。

 第4に、常時痛であることをアピールします。

 第5に、治療関係については、症状固定後の通院、注射やリリカカプセルがある場合にはそれをアピールします。

 第6に、他覚的所見があれば、それもアピールします。

 このあたりについては、交通事故をよく取り扱っている弁護士であれば、知見として獲得されていると思います

 ところで、画像等の他覚的所見があることを理由に、12級13号がとれないのはおかしいと主張される方がいます。

 確か、12級13号において、画像所見は最も重要です。しかし、自賠責保険においては、頚椎や腰椎のMRI画像から、神経根や脊髄への圧迫があり、神経根症であれば水平断にて左右どちらの優位のヘルニアであることまでの記載がなければ、14級にとどまることはたびたび経験するところです。また、ヘルニアがあっても撮影時期が遅いと、外傷を契機に出現したのかどうかわからないということもあります。

 いわんや、医師が他覚的所見があると言っていたということで、医療照会を行うと、他覚的所見とは評価しづらいような回答がかえってくることもあります。 

 頚椎捻挫腰椎捻挫ではありませんが、最近も、異議申立てにより、非該当から12級13号を獲得したケースはありますが、これも画像所見+その内容を複数の医師が説明している意見書を入手できたことによります。

 他覚的所見があるから、12級13号に間違いないということにはなりません。

 

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