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2026年1月

2026年1月31日 (土)

【弁護士考】 士業のアドバイスは、対価(報酬)を伴うもの😟

 弁護士を含む士業は、その資格を取得するために、多くの費用と時間をかけております。また、最新の知識等にバージョンアップするためにも、同様の資本が必要になります。

 ところが、ほどんど交流のない知人等から、「電話で相談できないか」、「今から少し話ができないか」等と、「電話相談」や「無料相談」を持ち掛けられることがあります。

 顧問先は、電話で相談ができるために毎月顧問料を負担していただいているわけですが、このような方々は御自身を田舎弁護士の顧問先とでも勘違いされているのかどうかわかりませんが、無料の電話相談等を持ち掛けるわけです。

 電話相談ということになるとその間の電話は話し中になります。また、対面と異なり相談者の反応もわかりません。

 ほとんどの方は、有料になることを伝えると、相談を断ってきます。

 過去、「有料の相談として相談していいかどうかを相談したい」という珍百景みたいな打診を受けたこともあります。

 今までは、ある程度アドバイスをする等をしておりましたが、アドバイスに対してさらにアドバイスを求める方も少なくなく、また、アドバイスをしても他の弁護士はこのような回答だった等とも言われる方もおられます。

 このような方々は、公務員、金融機関に属している方が多いように個人的には感じております。あくまで個人的な感想です。

 そして、回答しても、その場の言葉だけで、感謝をされたと感じることはありません。

 おそらくは、これらの職種の方は、士業を含むコンサルに無料で相談ができるために、個人の相談も無料でできると誤解してしまっているか、あるいは、士業のアドバイスは無料とでも錯覚されているのではないかと思います。

 もちろん、過去に取引をさせていただいたような方の場合等は快く対応ができるのですが、名刺交換したに過ぎない方やほとんど交流のない知人からの無料相談については、いい気持ちが全くしません。

 これまではいい気持ちはしないものの、対応していましたが(このような相談のためにこちらが費用を出して文献等を取り付けることもあります)、今後は、「今からの回答は有料になりますが、かまいませんか」と説明しようと思います。

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                             (朝倉・野田) 

 田舎弁護士へのご相談は、全て、有料と考えていただけたらと思います。

 私自身は、士業の方にご相談ということになった場合には、相談料を負担するようしております。

 弁護士による無料相談を受けたいのであれば、それに対応している弁護士にご連絡下さい。

2026年1月30日 (金)

【金融・企業法務】 公正取引委員会 2026年1月施行 ~下請法は取適法へ 改正のポイント

 公正取引委員会の動画である「2026年1月施行 下請法は取適法へ 改正のポイント」を受講しました。

1.改正の概要

① 運送委託の対象取り取引への追加(物流問題への対応)

  →対象取引に、発荷主が運送事業者に対して物品の運送を委託する取引を追加

② 従業員基準の規模要件への追加(下請法逃れ等への対応)

  →従業員数300人(役務提供委託等は100人)の区分を新設

③ 手形払等の禁止 → 支払遅延に該当

  →対象取引において、手形払を禁止。その他の支払手段(電子記録債権、ファクタリング等)についても支払い期日までに代金満額相当の現金を得ることが困難なものを禁止

④ 協議に応じない一方的な代金決定の禁止(価格据え置き取引への対応)

  →代金に関する協議に応じない、必要な説明・情報提供をしないことによる、一方的な代金額の決定を禁止

⑤ 面的執行の強化

  →事業所轄省庁の主務大臣に指導・助言権限を付与。省庁間の相互情報提供に係る規定を新設

 

 詳しくは、動画を視聴下さい😅 

2026年1月29日 (木)

【法律その他】犬と猫のマイクロチップ情報登録制度って、知らんかった😴

 先日、お客様とのご相談の時に、ペットショップから購入したワンちゃんに、GPSが装着されているというお話をうかがいました。そんなことがあるのかなと思って調べてみると、GPSではなく、マイクロチップが埋め込まれているということでした。

 令和4年6月1日から施行されており、ブリーダーやペットショップ等で購入した犬や猫にはマイクロチップが装着されており、飼い主になる際には、自身の情報に変更登録する必要があります。

 どんな時に役立つかというと、犬や猫が迷子になったときや、自身や水害などの災害、盗難や事故などによって、飼い主と離ればなれになったときに、飼い主がわかりますので、犬や猫を飼い主の元へも度津ことができます

 犬と猫のマイクロチップ情報登録制度と称されています。

 目的としては、迷子になったペットの飼い主への返還率向上や、無責任な遺棄の抑制効果が期待されているようです。

 根拠法律は、動物の愛護及び管理に関する法律です。確かに、第4章の3で、「犬及び猫」の登録についての章が設けられていました。

 なお、昔からある罰則ですが、第44条第1項は、「愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は、5年以下の懲役または500万円以下の罰金に処する」と定めております。

 愛護動物は、①牛、馬、豚、めん羊、山羊、犬、猫、いえうさぎ、鶏 いえばと、あひる、②人が占有している哺乳類、鳥類、は虫類です。

 

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(野田天満宮)
 たこは、含まれていないようです。

 

 

2026年1月28日 (水)

【弁護士考】 弁護士は、自由業です。

 弁護士は、典型的な自由業の1つとして挙げられることがよくあります。

 ネットで検索すると、自由業とは、時間や雇用関係に縛られず、専門的なスキルを活かして活動する職業ということのようで、例として税理士や弁護士などの士業が挙げられていました。

 ただ、田舎弁護士の過去を振り返ると、不自由業であったなと思っております。

 自由業の典型である弁護士といえども、やはり、お金(報酬)との関係では無縁ではおられなくなるからです。

 とりわけ、損害保険会社の提携弁護士を続けていたときは、被害者事案のご紹介も受けることから、トータルとして損害保険会社からいただく報酬が売上の相当な割合を占めるために、加害者側に大きな問題があるような場合、被害者側に同情すべき大きな要素がある場合にでも、断ることができず、その結果として、心をすり減らしていたと思います。

 他の顧問先等も増えて経済的な基盤が安定してきたころに、損害保険会社の再編などもあり、それをきっかけにして提携関係を解消しました。今から思うと、SCのセンター長からも厳しいこと(当社のスタッフが1万円を削るためにどのような努力をしているのかをご理解していただきたい)を言われるようになり、そういう時期だったのかもしれません。それでも、損害保険会社からの収入は売上的にまだまだ少なくない部分もありましたが、心の自由さの方を優先しました。

 現在は、特定の会社や団体からの報酬が売上に大きな割合を占めることがないため、仮に、顧問先であっても、不自由さを強いられるようなことがあれば、ご依頼をお断りさせていただいておりますし、忌憚のない意見を述べております。

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                            (北三方ケ森登山道)

 思い返すと、バリバリの損保弁護士のころは、弁護士が最大3名、スタッフも5名の時期もあり、仕事も多く、多忙を極めていましたが、他方で、心は削られていたような気がします。

 今は、弁護士は1名、スタッフも嫁ちゃんだけですが、最適化しています。

 それでも、昨年は、離婚事案の相手方から、田舎弁護士が脅迫行為を受けて刑事事件として対応せざるを得ないようなことも発生しました。

 相手方からの攻撃についてはコントロールができないので、これは弁護士業に内在するリスクともいえます。

 田舎弁護士も、仕事はあと数年くらいは続けると思いますが、ハッピーリタイヤできるように今から準備をしておきたいものです😅 

2026年1月27日 (火)

【弁護士考】 自由と正義1月号の、被懲戒弁護士 弁護士職務基本規程第27条1号

 自由と正義1月号が届きました。

 2012年に、懲戒請求者とその父が保有する有限会社Aの株式を、Bに8000万円で譲渡する内容の合意書等の作成について、依頼を受けました。

 これですが、誰から依頼を受けたのか明確ではありません。A社の顧問弁護士だったんでしょうかね。

 合意書を作成するに際して、懲戒請求者がその作業は主導していたようですが、弁護士の方もその希望や事情を踏まえて合意書の作成業務を遂行していたようです。

 ところが、懲戒請求者が、B及びA社に対して、自身がA社の株主であることの確認と上記合意書による株式譲渡の無効確認を求めて、提訴されたために、弁護士がB及びA社の訴訟代理人として訴訟を追行しました。

 これが、弁護士職務基本規程第27条第Ⅰ号に違反すると判断されました。

 第27条第1号は、「相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件」は、職務を行い得ない事件となります。

 形式的には依頼案件と提訴された訴訟とは異なりますが、合意書の内容、作成経緯が重要な争点になっていたことから、懲戒請求者である相手方がの協議を受けて賛助したと評価されたのでしょう。

 

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(北三方ケ森登山道)
 君子危うきに近寄らず
 この場合はどうしたらよいかというと、Bの代理人弁護士としての資格で、懲戒請求者を相手方として、株式譲渡契約の交渉をしておれば、このようなリスクを回避できたと思います。
 要は、「賛助した」と評価されないような工夫が必要であったかと思います。
 全体的に観察すれば、懲戒を受けた弁護士はお気の毒な事情もあったように思いますが、弁護士である以上リスクを考えながら仕事をするしかないと思います。

 

2026年1月26日 (月)

【登山】Q登山道の管理者が、登山道で起きた事故について責任を負わないためにはどうすればよいのですか?

 昨年、溝手康史弁護士執筆の「登山道の法律Q&A」を購入しました。

 著者の横手弁護士は、東大法学部卒業ながら、国立登山研修所専門調査員、日本山岳サーチ・アンド・レスキュー研究機構理事を兼務され、さらに、フリーガⅡ峰、ポベータ等の高山にも登頂されています。

 田舎弁護士とは大きな違いです😅

 その中に、「Q33 登山道の管理者が、登山道で起きた事故について責任を負わないためには、どうすればよいですか」という質問があります。

 この点については、第1に、登山道なのか、遊歩道なのか、その区別が重要になります。登山道であればその利用は登山者の自己責任となります。しかしながら、遊歩道は、街中の歩道と同じく、安全性が要求されることになります。

 その区別ですが、残念ながら、法令上、区別しているものはありませんが、観光用の歩道であれば、遊歩道、登山用の歩道であれば、登山道ということになります。

 遊歩道であれば、観光客が利用する観光用の歩道であり、安全であることが要請される歩道となります。遊歩道が通常有するべき安全性を欠いたために事故が起これば、遊歩道の管理者や所有者に管理責任が生じます。裁判例についてはP64以下で紹介されています。

 他方、登山道であれば、遊歩道と異なり、自然がもたらす危険性が前提の歩道であり、登山者の自己責任に基づく利用が原則となりますので、管理責任を問うことはできません。

 但し、登山道に設置した工作物に瑕疵があった場合には、管理責任が問われることがあります。登山道の管理について管理責任を認めた裁判例は、大杉谷事故の1件しかないようです。しかも、この案件は、吊り橋の崩落事故で有、登山道の事故というよりも、吊り橋という工作物の事故となっております。

 田舎弁護士の経験では、遊歩道であっても、長期間管理が行われておらず、荒れ果てているところもあります。また、登山道であっても、整備がされているところがあったり、遊歩道と混在しているようなところもあります。

 例えば、鈍川温泉の丸山付近や、いの町の程野の滝、弓削の久司山は、遊歩道と名称がついていても、荒れ果てております。

 他方、剣山は、登山道ですが、かなり整備されているように感じました。

 なかなか悩ましいところですね。

 いずれにせよ、登山は、自己責任が大原則ですので、田舎弁護士のようなソロ登山者は注意が必要ですね。

 (登山の法律書)

① 登山道の法律Q&A (25年3月出版) 溝手康史

2026年1月25日 (日)

【登山】 本日から、【登山】というカテゴリーを設定しました。

 コロナ禍以降、週末は【登山】をすることが増えました。よい気分転換になります。高山への登りはまだまだですが、今治周辺の里山を中心に、嫁ちゃんランチを持参の上、訪ねております。

 20260112_124447edit                              (楢原山から)

 写真は、四国百名山の1つである楢原山です。修験者の山としても、また、南朝の長慶天皇が落ち延びたという伝説のある山としても、さらに、山頂ではなんと国宝が発見される等、沢山の物語のある山です。

 登山ルートとしては、3コースあります。①車が走行できる林道が9号目付近まで通っておりますので、そこから登るコース、②水ケ峠トンネルの今治側の駐車場経由で龍岡木地経由で登るケース、③鈍川温泉を経由して鈍川木地経由で登るケースが主要なものです。それ以外に、東三方ケ森からの修験道のコース(プロでないと非常に危険なルート)、また、力石から登る旧道のコース(廃道化しているようです)も、ヤマップ等をみるとあるようです。

 また、田舎弁護士の訟廷日誌ということもありますので、登山にまつわる法律や書籍についても、紹介していきたいと思っております。

 20260112_101916_20260121091201                             (木漏れ日の橋)

 木漏れ日の橋から、蒼社側の水面を撮影したものです。橋と、田舎弁護士が川面に影として映り込んでいます。

 この橋は、②のコースの登山道入口付近にあります。

 なお、楢原山ですが、出会う登山客は、0~2名程度です。

 もしかして、シカやさる、イノシシの方がであう数が多いかもしれませんね😴

2026年1月24日 (土)

【法律その他】 ケース別負動産をめぐる法律実務

 新日本法規から昨年2月に出版された「ケース別負動産をめぐる法律実務」です。

 負動産として田舎弁護士が相談等を対応したケースも数多く紹介されています。

 実体がない法人名義建物がある土地

 所有者不明・管理不全土地・建物

 農業振興地域の整備に関する法律の農用地区域内にある農地

 記名共有者の共有者から取得する土地

 土壌汚染の可能性がある土地

 墓のある山林

 自殺孤独死のあった物件

 行方不明の渉外相続人がいる建物

 権利者不明の抵当権付き建物

 賃料滞納者がいる賃貸建物

 放置自動車

 先祖代々の墓

 船舶

 などなどです。

 もちろん、法律家としての知見と経験で、解決の道筋を考えていくわけですが、参考になる文献があればそれにこしたことはありませんね。

 

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(北三方ケ森)
 田舎弁護士にとっての負動産は、いろいろあります。
 閑散とした保養所の不動産、趣味の動産類は、いつも家族からなんとかせいと言われています。
 
 子どもには、負動産は残したくないですね。

 

2026年1月23日 (金)

【相続】被相続人Aが死亡し、法定相続人はXYZの3名である。しかし、Zは10年程前から、長期旅行に出ると言って自宅を出たまま行方不明となっていて、Aの遺産分割ができない状態にある。

 新日本法規から昨年10月に出版されたケース別未分割遺産の管理と処分をめぐる実務と書P43のケースです。

 Zは、「不在者」であることから、家裁に不在者財産管理人を選任するという方法があります。不在者財産管理人は、不在者の法定代理人として、家裁の許可を得て、遺産分割協議や調停を成立させることができます。

 次に、「失踪宣告」の申立てにより解決することができます。普通失踪であれば、不在者の制止が7年以上明らかでないときに、不在者を死亡したとみなす制度で、7年間の期間満了時に不在者が死亡したものとみなすことができます。これにより当該不在者について相続が開始されますので、遺産分割の当事者が変わり、遺産分割手続を進めることが可能です。

 なお、普通執行の場合、不在者が7年以上制し不明であることを具体的に説明する必要があります。不在者の最後の痕跡、警察への捜索願い、親戚等への問い合わせの手紙などを証拠とします。

 また、認定死亡制度というものもあります。水難、火災その他の事変により、死亡したことは確実だが、遺体未発見の場合に戸籍に死亡の記載をするための制度です。この認定死亡制度により、相続手続を進めることが可能となります。

 失踪宣告は、法律上、死亡したものとみなす制度ですが、認定死亡制度は、死亡を推定するに過ぎません。したがって、後日生存が確認されたり、死亡日時が明らかになった場合には戸籍の訂正が行われ、失踪宣告のように取消の手続は必要ありません。この場合は、相続手続に瑕疵が生じることになります。 

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(水ケ峠)

 ところで、国道317号線の松山市と今治市の境に、水ヶ峠トンネルという長いトンネルがあります。水ケ峠は、そのトンネルから少し北側に入ったところにあります。今治と松山の昔の街道となっていたようです。丁石地蔵が点在しているところでもあります。四国の道に認定されており、眺望は期待できませんが、静かに散策できる場所です。

2026年1月22日 (木)

【相続】 高齢の親の囲い込み

 時折、高齢者である親の囲い込みの相談を受けることがあります。高齢者の囲い込みとは、認知機能の衰えた高齢者を一部親族等が管理下に置き、他の親族等との交流や接触を断たせることを言います。

 このような場合のアドバイスについては、新日本法規の「遺産分割における介護の取扱い」についても詳しく解説がされています。

 この解説については、概ね田舎弁護士の見解と一致しております。

 まずは、高齢者の囲い込みに対する解決策としては、親族間調整調停等の手段を試みるところからはじまります。

 そして、なお解決しない場合には、面会妨害禁止の仮処分申立てを行うということが考えられます。

 裁判例としても、「親族間関係調整調停等の手続を経ても両親との面会が実現しなかった子からの申立てに対し、今後も当該状況が改善する課の姓は乏しく両親と面会する権利が侵害されるおそれがあるとして、両親を老人ホームに入所させ入所先を秘匿していた他の子及び当該老人ホームに対する面会妨害禁止の仮処分を発令した」ものが存在します(横浜地決平成30年7月20日)。

 また、囲い込みを直接解決する手段ではありませんが、囲い込みを理由とする慰謝料の請求を行うことで、間接的に囲い込みの解消を促すという方法もあります。

 裁判例としても、「姉妹の内一部の者らが母親を自身らの自宅で生活をさせ、または施設に入所させて、他の姉妹が当該母親と面会交流する機会を6年間以上にわたって奪ってきたというケースで、親と面会交流するという法的保護に値する利益を合理的な理由なく侵害するものとして、当該姉妹らに対する慰謝料請求を認めた事例」が存在します(東京地判令和元年11月22日)。

 なお、囲い込みをしている親族の意思に反して高齢者の居住する住居に立ち入ることは、刑法上の住居侵入罪に該当する可能性があることからやめておいた方がいいでしょう。 

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(北三方ケ森山頂)

2026年1月21日 (水)

【学校】 アントレプレナーシップ

 先日、子ども(大学4年生)が帰省して、山に登っていたときに、「愛媛大学ってアントレプレナーシップって何かしているの?」という質問を受けました。

 帰省の際に一緒に食事をした子どもの友人が武蔵野大学アントレプレナーシップ学部に進学していたことから気になったようです。

 武蔵野大学では、教員にはスタートアップ経営者、ベンチャーキャピタリスト、NPO創業者などじっむかが多数参画し、実社会に根ざしたPBL・デザイン思考・ピッチなどが実施されていること、1年次には全学生が教育寮で共同生活を送り国内外から集う仲間と切磋琢磨する環境があり、2年次には全員型の海外スタートアップ研修等を通じてアントレプレナーシップを涵養する機会が設けられているようです。

 自ら未来を切り拓くために必要な生きる力を身につけるための教育といえます。

 リクルートカレッジマネジメント247では、岡山大学での取り組みが紹介されています。

 まずは、イントレプレナーシップのマインドを育てるための講座、そして、それを受け手、キャンバスの外に出て社会実装に近いプログラムを正課外で実施されています。

 リクルートカレッジマネジメント247では、その他にも大学や企業家による実践例が多数紹介されていました。

 このような教育は、田舎弁護士が大学生のころはありませんでした。

 大学も、研究には熱心でも、教育にはそれほど熱意をかけてとりくんでいる先生はあまりいなかったように思います。

 田舎の高校を出て、大学に入学しても、右も左もわからない若者ばかりかと思いますが、ほぼ放置の状態でしたね。

 せいぜい、1つか2つ上の先輩の姿をみて、過ごしていたように思います。

 それは高校にもいえたことです。

 国立大学にどれだけ合格させるかだけを最重要視していたような記憶があります。

 今は、高校で連携しながら高校生にも裾野を広げての教育となっております。

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(北三方ケ森山頂)
 息子と友人との会話をきいていると、考え方が田舎弁護士が同年代の時よりもものすごくしっかりしているなと感じました。
 また、保守的になりがちな脳みそに、良い刺激を与えることもできましたよ😅

2026年1月20日 (火)

【交通事故】速解交通事故判例調査 死亡逸失利益の算定

 ぎょうせいから出版された「速解交通事故判例調査 死亡逸失利益の算定」を購入しました。

 交通民集の平成23年~令和2年に掲載された死亡逸失利益に掛かる裁判例236件をまとめたものです。

 第1章は、死亡逸失利益と最近の裁判例の傾向として藤村和夫弁護士の研究が掲載されています。

 その中に、被害者が就学前男児のケースが紹介されています。

 「ただ、ここには、就労開始時を22歳(大学卒業時)とし、就労可能期間を67歳までの45年間としたものが1件ある。時に、被害者の遺族(相続人=原告)から、この子(被害者)は幼い頃から極めて優秀である、あるいはこの子の両親、祖父母をはじめとする家族は全員大学卒業または大学院修了という経歴であって、この子も当然に大学進学を前提としており、また大学に入学する能力も備えていた、したがって、逸失利益も大学卒業を前提として算定すべきであるという主張がなされることがある。

 本件(東京地判平成24年7月18日)の被害者は5歳7か月であるが、やはり、賃金センサス産業計・企業規模計・男性労働者・大学卒・全年齢平均賃金を基礎収入とすべきであるとの主張がなされた。本判決は、この原告らの主張を受け容れたものであるが、その理由に留意しなければならない。すなわち、裁判所は、原告らが主張する逸失利益(額)は、就労可能時を18歳とし、基礎収入を賃金センサス第1表産業計・企業規模計・男性労働者・学歴計・全年齢平均賃金とした場合の逸失利益の額よりも控えめな数字(金額)となることに照らして、その主張を受け容れたのである。被害者遺族の心情として、大学卒業を前提としての逸失利益算定にこだわる姿勢も理解できないではないが、その心情を優先するか、あくまでも具体的な金額を優先するのか、当事者としては悩みどころである。」

 また、小学生男子のケースとして、「時に、生活控除率につき、被害者は、将来結婚して一家の支柱となり、家計の担い手となることがほぼ確実であるから、30%とすべきであるとの主張がなされることがあり、この点については、蓋然性により判断されることになるが、この主張を認めさせることは容易でない。ましては、この年齢の被害者の場合は、いかに重厚な主張が展開されtも認められることは望めないといってよいであろう」と解説されています。

 

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(2代目子持ち杉)

2026年1月19日 (月)

【建築・不動産】登記官からみた表題部所有者不明土地解消の実務

 新日本法規から昨年10月に出版された「登記官からみた表題部所有者不明土地解消の実務」を購入しました。

 おそらく将来においてもほとんど相談はないと思いますが、万が一、相談があった場合に本書は有益な参考となるでしょうし、言葉は悪いですが、かなりマイナーな書籍なので入手することが困難になると思って、購入することにしました。

 ですので、内容についてはほとんど読んでおりません😅

 全国の法務局及び地方法務局では、

 平成30年から所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法に基づき、長期相続登記等未了土地解消作業を、

 令和元年から表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化に関する法律に基づき表題部所有者不明土地解消作業を実施して、所有者不明土地等の解消を図っております。

 確かに、長期相続登記等未了土地解消作業の一端には目に触れたことがあります。

 話を戻します。表題部所有者不明土地解消作業については、申請や申出に基づき登記の可否を判断するという従来の登記事務処理とは異なり、登記官が、自ら収集した資料や現地での調査結果に基づき所有者として登記すべき者について、その有無を含めて特定する作業であり、ノウハウが必要な作業であるといえます。

 本書は、その作業においてマニュアル的な使用方法として活用してもらうために出版されたようです。

 

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(今治城)

 

2026年1月18日 (日)

【医療事故】 医師法 医療法

 医師法医療法についての質問をいただくことが散見されることが増えました。

 複数の医療機関や医師の顧問、また、親族や友人・知人に病院を経営している者や医師がいるからだと思いますが、医師法や医療法について勉強している弁護士は地方では少ないと思います。

 医師法は、医業を独占的に行うことができる者としての医師の資格等について定めた資格法です。

 他方で、医療法は、主に医療を行うべき場所を規定する医療施設法として位置付けられています。

 過去の相談事案としては、医師法関係では、免許取消し手続、応召義務や診断書等交付義務、診療録、医療法関係では、医療法人を巡る諸問題などが挙げられます。 

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(今治城)
 良書とも逐条解説書としては、分量は少ないですが、反面、田舎弁護士のような者にとっては、読みやすかったですね。

2026年1月17日 (土)

【法律その他】 債務承認(権利の承認)

 新日本法規から出版された「損害賠償請求における不法行為の時効」です。

 民法152条第Ⅰ項は、時効は、権利の承認があったときには、その時から新たにその進行を始めると定めています。

 実務上は、権利者から相談がある場合には、時効中断(更新)事由があるのかどうかをきちんと確認する必要があります。

 本書では、ア交渉段階での発言、イ相当額を支払う意思のある旨の文書、ウ労災保険請求手続の代行等、エ任意保険会社による治療費の支払いについては、債務承認を認めた裁判例として紹介されています。

 他方で、円満解決のために交付した損害計算書については、債務承認と認めなかった裁判例が紹介されています。大阪地判平成10年3月19日のケースです。このケースでは、事故の加害者代理人が、損害額を系暗視、既払い金を控除した残額を支払う旨申し入れたという事案ですが、判決は、被害者の主張に多くの疑問を持ちつつ、円満解決のための提案にすぎないことを理由に、承認として認めませんでした。

 これなどは気をつける必要がある裁判例ですね。 

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(楢原山・子持ち杉2代目)
 債務承認(権利の承認)については、相談対応している弁護士にとっては日頃から注意していると思います。民法改正により多くの短期消滅時効が整理されたことからミスする可能性はかなり減っているのではないかと思いますが、それでも、不法行為の場合は、時効期間は短いので時効管理には注意が必要です。

2026年1月16日 (金)

【金融・企業法務】 システム開発業務が納期までに完成しなかった場合のトラブル

 判例時報2635号で紹介された東京高裁令和6年1月31日判決です。

 システム開発契約について債務不履行に基づく約定解除が認められるかどうかが争われる事案において、約定解除原因として、ア)システムにハグがあることによる重大な瑕疵が存在すること、イ)システムが完成せずに納品ができていないことが主張されることは、この種の裁判においてはよく見られることです。

 ア)について、高裁は、要件定義書で定められた仕様やYによるシステムの再現、専門委員の意見等を踏まえて、事象自体が存在しないか、事象は存在してもバグとまではいえないか又は当初はそのような事象があったもののその後補修されているとして、重大な瑕疵があったとはいえないと判断しました。高裁では、システム再現が行われ、その信用性に関して専門員の意見が活用されています。

 イ)についても、解除事由との関係では、システムは完成していないものの、Xはシステムが納品されていないことを認識しつつもシステムの要件の再定義や改修に向けてYと協力して対応していたことから、納期の延期について黙示的に承諾があることを理由に解除事由の存在を否定しました。

 また、未完成部分が全体の分量を比べて少量であり、未完成部分が発生したのはユーザーからの仕様の提示がないため設計ができなかったことが理由であるから、ユーザーによる完成未了の主張は信義則上許されないと判断しました。

 このケースは、第1審では、委託者であるXは受託者であるYに対する約2900万円の請求を認め、他方で、YのXに対する報酬金の請求は否定しましたが、東京高裁では、XのYに対する約2900万円の請求は棄却し、他方で、YのXに対する約200万円の請求は認めました。

 第1審と第2審とで反対の結論になってしまいましたね。 

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(楢原山)

2026年1月15日 (木)

【金融・企業法務】 実例で学ぶ内部通報実践対応88 

 昨年7月に清文社から、「実例で学ぶ内部通報実践88」が出版されましたので、早速購読しました。

 通報受付時点での対応、調査の段取り・調査方針の決定、具体的な通報事案の検討と留意点は参考になることが多かったです。

 通報受付時点での対応のケースとして、即答を求める通報者、希死念慮を持つ通報者、同じ内容の通報の繰り返し等は、対応する担当者も困ると思いますので、参考になるかと思います。

 また、不倫の通報、評価・査定に関する不満等もあるあるケースだと思います

 田舎弁護士も、過去、複数社の内部通報制度の社外窓口を担当してきました。

 また、役員等として、通報についての会社等からの相談にのることも多いです。

 本書は、アドバイスの指針を与えてくれるものであり、大いに役立つと思います。 

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(楢原山・木漏れ日の橋)
 楢原山登山口にある木漏れ日の橋から、川面を撮影したところ、橋と田舎弁護士の陰が綺麗に映えました。

2026年1月14日 (水)

【金融・企業法務】 監査基準及び監基報の理解は重要である。

 月刊監査役No783号で掲載された「監査役等として理解しておきたい監査基準報告書の要点」です。

 監査法人の実施した監査手続を理解するためには、監査の規範となる監査基準及び監査基準報告書(監基報)の理解は重要です。

 監査の基準の体系としては、監査基準では原則的な規定を定め、監査基準を具体化した実務的・詳細な規定は日本公認会計士協会の指針(監査実務指針)に委ねられており、両者により我が国における一般的に公正妥当と認められる監査の基準とすることが適切とされています。監基報は、企業会計審議会が公表する監査基準を実務に適用するために具体的・詳細に規定したものであり、監査実務指針の中核となっています。

 例えば、監基報240「財務諸表監査における不正」についてです。

 監基報240「財務諸表監査における不正」は、財務諸表の監査における不正に関する実務上の指針を提供するものであり、不正による重要な虚偽表示リスクの識別と不正による虚偽表示を発見する手続の立案に資するものである。

 財務諸表の虚偽表示は、不正または誤謬から生ずる。

 監査人は、不正によるか誤謬によるかを問わず全体としての財務諸表に重要な虚偽表示がないことについて合理的な保証を得る責任がある。ただし、監査の子ひゅう野限界のため、重要な虚偽表示が発見されないという回避できないリスクがある。

 監査人は、不正による重要な虚偽表示が行われる可能性を常に留意し、監査の全過程を通じて、職業的懐疑心を保持しなければならない

 ことなどが書かれています。

 ここで監査役等のためのポイントとしては、監査役等とのコミュニケーションの重要性が指摘されています。 

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(楢原山・初代子持ち杉)
 監査法人があるような会社の社外役員になった場合には、監査法人とのコミュニケーションは必要不可欠と言えますね。田舎弁護士ですが、日頃から勉強しておりますよ😅

2026年1月13日 (火)

【金融・企業法務】 田中亘教授と塚本英巨弁護士との対談 2026年を読む 月刊監査役No783

 月刊監査役No783に掲載された田中亘教授と塚本英巨弁護士との対談です。

 テーマとしては、①近時の監査等委員会設置会社への移行を巡る論点、②次期会社法改正の動向、③2025年に金融庁から要請された有価証券報告書の株主総会前開示への対応及び2026年以降を見据えた課題、④2023年8月に経済産業省が公表した企業買収行動指針を受けて増加している同意なき買収提案の動向をとりあげています。

 月刊監査役No783では、①の近時監査等委員会設置会社への移行を巡る論点と、②次期会社法改正の動向として、指名委員会設置会社制度の見直しをとりあげています。

 2025年6月総会を経て、東証プライム市場においてはついに監査等委員会設置会社の数が監査役会設置会社の数を上回りました。

 投資家からは社外取締役を増やして欲しいという要請があり、他方で、企業にとっては、社外監査役と社外取締役を両方選任するのは難しいということから、移行は自然の流れと評価しています。

 しかしながら、多くの会社が監査等委員会設置会社へ移行する理由が、企業にとって最適なガバナンスの選択ではなく、監査役会設置会社における監査役の任期の長さや独任制を敬遠することにあるのであれば、その状況は懸念すべきものだと田中教授は指摘されています。

 監査等委員会設置会社に移行しても、常勤者を設置しないで、しかも、内部監査部門に対する指揮命令権も十分でないなら、単純に監査の機能が弱まることになるので、そこは懸念する点だと指摘されています。

 なお、塚本弁護士から、「監査等委員会設置会社が他の機関設計と大きく異なる点として、監査等委員会が、監査等委員「でない」取締役の選任(候補者の指名)及び報酬についての意見を株主総会において述べることができるという意見陳述権があります。2014年改正の肝いりの監督権限でして、監査等委員会の「等」はこの権限を意味します。」と紹介されています。 

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(砂防ダム男君)

2026年1月12日 (月)

【交通事故】 交通事故裁判における歯科領域の傷害・後遺障害

 新日本法規から昨年4月に出版された「交通事故裁判における歯科領域の傷害・後遺障害」です。

 交通事故事案では、たまに、歯の破裂や欠損などの歯科領域の傷害や後遺障害を取り扱うことがあります。

 はしがきによれば、「①不法行為と歯科治療との因果関係の有無、②インプラントなどの高額治療費を要する歯科治療の必要性・相当性、③歯科領域の後遺障害による労働能力喪失の有無、④インプラントや補綴物を将来やり替える際の治療費(将来治療費)などと以外に多くの論点が存在しています。」と書かれています。

 田舎弁護士も、②や③、④については、訴訟等で同じ論点に対応したことがあります。 

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(今治城)
 歯科の名称、歯の構造、歯科用語などについても、以前、別件での対応にて、少し勉強したことがありますが、時間と共にその勉強の成果は薄れていっております(だからこそ、勉強の成果については、このブログ等で形として残すようにしております。)。
 なお、本書は、編著者が歯科医師の資格を有する弁護士です。昨今、弁護士として生き残るためには、何か1つ専門的な分野が必要です。
 医師・歯科医師、建築士、弁理士(理系)などは、相性がいいような気がします。そういえば、田舎弁護士の事務所の元勤務弁護士は、医師資格、弁理士・国税審判所審判官等の1つの専門分野を得ております。他方、師匠であった田舎弁護士は、変化ありません😅

2026年1月11日 (日)

【子ども】 少年法実務講義案(四訂版)を購読しました

 昨年6月に司法協会から出版された「少年法実務講義案」(4訂版)を購読しました。

 本書は、少年事件を少しでも取り扱う弁護士にとっては、必ず備えておかなければならない書籍の1つだと思います。

 田舎弁護士自身は、少年事件に関連した案件を取り扱うのは、数年に1回程度ですが、それでも、良質なリーガルサービスが提供できるよう、良書については日頃から購読して、できる範囲で目を通すようにしております。

 弁護士としては、付添人として対応させていただくということが多いかと思いますが、相当数の付添人が国選付添人という形で選任されているように思います。

 相当多くの国選付添人の先生方は少年法の理念にそった付添人活動をされていおられると思います。

 ただ、他方で、大変残念ながら、国選付添人の中には、刑事事件の国選弁護人のような感覚で付添人活動されるような方も側聞することがあります。

 国選付添人は、付添人活動に必ずしも専門的な知見を有する弁護士が選ばれているわけではなくて、法テラスと国選付添人契約している弁護士の中から選ばれているに過ぎません。

 後日ステークホルダーからお話をうかがうと残念な対応をされているような方も中にはおられるようですので、法テラスも候補者を指名するのであれば、国選付添人としての資質があるのかどうか、例えば、義務的な研修会を実施する等して、国選であっても付添人活動の充実を図るべきではないかと思います。 

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(今治城)
 社会の変化が激しい中、弁護士が必ずしも最新の法令等に精通しているとはいえない状況となっております。少年事件についても、日弁連eラーニング等ではコンパクトでありながら充実した内容のセミナーが提供されています。弁護士である以上、研修を怠るということは絶対にあってはならないと考えております。

2026年1月10日 (土)

【相続】 新日本法規 Q&A 相続財産の管理と処分

 昨年6月に新日本法規から出版されたQ&A相続財産の管理と処分です。

 この種の書籍はかなり多数出版されているので、むやみに買わないようにしなければなりませんね。この書籍も5170円と5000円を超えておりますので😅

 この中で、「内縁配偶者による建物の無償使用」、具体的なケースとしては、「被相続人Aは、生前、Bと内縁関係にあり、A所有の自宅建物で同居していました。Aの法定相続人は子であるCのみです。Aの死亡後も、Bは、自宅建物に住み続けています。CはBに対して、自宅の明渡や賃料相当額の支払いを求めることはできますか」という質問です。

 内縁の配偶者には相続権がないために建物明渡請求には合理的な理由があるように一見思えそうです。

 しかしながら、所有者となった相続人からの内縁配偶者に対する建物明渡請求に対しては、権利濫用あるいは使用貸借の成立を認めて、請求を否定した判例は少なくありませんと解説あれています。

 例えば、内縁配偶者に対する建物明渡請求が権利濫用にあたると判断したケース(神戸地判平成22年4月23日)、被相続人と内縁配偶者との間に使用貸借の成立を認めると共に、仮に成立が認められないとしても権利濫用に当たると判断したケース(名古屋地判平成23年2月25日)、さらに、内縁の妻が死亡するまでの間、無償使用させる意思があったとして、黙示の使用貸借を認めた事例(東京地判平成27年4月10日)などが紹介されています。

 田舎弁護士がまだ駆け出し弁護士のころですが、類似のご相談をいただき、どうなるかわからないという回答をしたことがあり、高齢の相談者の方ががっかりされたという苦い思い出があります。

 当時はこれらの裁判例はありませんが、今思うと、強力にサポートさしあげるべきだったと後悔することがあります。 

 ご相談者様の方のあの寂しそうな表情が今も忘れられません。 

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(楢原山)
 さて、みなさん、書籍の購入どうされていますか?
 経費節減のために電子書籍の導入も考えているのですが、他方で、電子版にすると、読まない可能性も多々あり、悩んでいます。
 とはいえ、田舎弁護士が駆け出し弁護士のころは、上京した際に大型の本屋さんを訪ねて大量購入するか、あるいは、松山の官報販売所や弁護士会を通じて購読することが多かったです。
 
 今は、大半がネット注文です。
 
 

2026年1月 9日 (金)

【法律その他】 財産開示事件及び第三者からの情報取得事件に関する書記官実務研究

 法曹会から昨年6月に出版されました「財産開示事件及び第三者からの情報取得事件に関する書記官実務研修」を購読しました。

 まず、財産開示手続の申立ですが、田舎弁護士は過去10件程申立をしたことはあります。

 ただし、財産開示手続のおかげで、債権回収が図れたという記憶はありません。

 実務上は余り役立っていないような気がします。

 とはいえ、財産開示期日の際に、債権者側は債務者に対して財産状況について質問することはできますし、また、開示義務者に対する罰則も6ヶ月以上の拘禁刑または¥50万円以下の罰金という罰則が定められたのは今後一定の効果を有することになるのではと期待しております。

 次に、第三者からの情報取得ですが、現時点では、弁護士会照会制度がありますので、裁判所を通じて第三者からの情報取得という経験はありません。

 給与債権に係る情報が得られるのは、とてもありがたいですね。

 こちらの方は、積極的な活用が今後も期待できそうです。

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(今治城)

 

2026年1月 8日 (木)

【金融・企業法務】 アクティビストの最新動向

 商事法務No2410号の、2025年6月総会の株主提案の状況を踏まえて、アクティビストの最新動向をまとめたものです。

 P41の図表7は、直近2年間の6月総会において株主提案を行ったアクティビストの株主名、社数や議案数をまとめたものです。

 2024年に比べると社数も議案数も2025年は増えているので、アクティビストの株主提案が活発化していることがうかがえます。

 提案議案としては、2025年は、上位3つが、自己株式の取得や消却が26件、剰余金の処分が25件、情報開示が22件となっております。

 剰余金の処分はイメージしやすいですが、自己株式については、株主還元の拡充、資本効率の改善、PBR改善を目的として、発行済み株式総数の10%程度などの一定の割合の自己株式の取得を求めるのが一般であるようです。

 情報開示については、例えば、上場子会社を複数有する会社においては、上場子会社の少数株主との利益相反リスクを指摘した上で、上場子会社の保有を維持する理由や、上場子会社の少数株主の利益を保護できるガバナンス体制になっているか等に関し、取締役会での審議や開示を求める定款変更議案の事例があるようです。 

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(楢原山)
 株主提案が年々増加していることからすれば、どの会社においても、株主提案がされたときの対応を事前に検討しておく必要があるようです。

2026年1月 7日 (水)

【建築・不動産】 建築確認処分が建築審査会の裁決によって取り消されて大事になった事案

 判例タイムズNo1538号で掲載された東京地裁令和6年6月28日付判決です。

 原告は、大規模建物(本件建物)の建築計画を策定し、指定確認検査機関である被告センターから建築確認処分(本件建築確認)を得たが、本件建築確認に対しては、近隣住民から審査請求が申し立てられ、東京都建築審査会の裁決によってその処分が取り消された。本件は、原告が、被告らの職員が本件建築確認の審査等に当たって、必要な手続を採らず、その権限を行使しなかったことは違法であるなどと主張して、被告らに対して、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を求めるとともに、本件建築確認を取り消した東京都建築審査会の裁決は、原告の財産である建築途上の本件建物の価値を喪失されるものであり、原告に特別の犠牲を課するものであるなどと主張して、被告東京都に対し、憲法29条3項に基づく損失補償を求めたというケースです。

 裁決では、本件確認申請及び本件変更確認申請が安全条例32条6号等の建築基準関係規定に適合するか否か(本件駐車場が避難階に該当するか否か等)が問題になつたようです。

 争点は多岐にわかっておりますが、主要な争点は、3つに整理されています。

 第1の争点は、被告東京都が、指定確認検査機関である被告センターの職員(確認検査員)が行った建築確認等の行為について、国賠法1条1河野責任種多雨になるかという点です。

 これについては、被告センターの職員(確認検査員)は、被告東京都の公権力の公私に当たる公務員に該当し、被告東京都は、当該職員が行った建築確認等の行為について、国賠法1条1項の責任の主体となると判断しました。

 第2の争点は、当該指定確認検査機関の職員(確認検査員)や被告東京都の職員の行為が、国賠法1条1項の適用上違法と評価されるかです。

 これについては、被告センターの職員が、被告東京都に対する建築基準関係規定の解釈・適用等の必要な照会を怠ったとはいえず、また、被告東京都の職員が、指定確認検査機関(被告センター)に対する報告要求、立入検査・質問権等の必要な規制・監督権限の行使を怠ったともいえないとして、それらの行為は、いずれも国賠法1条1項の適用上違法とは認められないと判断しました。

 第3の争点は、被告東京都が、本件建築確認が取り消されたことについて、憲法29条3項の損失補償義務を負うかという点です。

 これについても、本件建築確認を取り消した東京都建築確認審査会の裁決は、原告に対して特別の犠牲を課したものではなく、被告東京都は、同裁決によって本件建築確認が取り消されたことについて憲法29条3項の損失補償義務を負わないと判断しました。

 原告は、100億円を超える損害賠償をしております。

 建築確認処分がとおつても、住民の反対により裁決で取り消されるリスクがあるという点は注意をしなければなりませんね。

 

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(冬の楢原山)

2026年1月 6日 (火)

【労働・労災】 諭旨解雇・諭旨退職 ってわかりにくいですよね 😅

 諭旨解雇、諭旨退職というのは、懲戒解雇と異なり、わかりづらいと思っております。

 実践労働法務実務懲戒の法律実務P120では、「諭旨解雇(あるいは諭旨退職)とは、使用者が労働者に退職を勧告し、労働者に退職願を提出させたうえで解雇する(諭旨解雇)または退職扱い(諭旨退職)ことをいう。懲戒解雇と異なり退職金は支給されることが多いが、一部または全部が支給されないこともある。労働者が退職願の提出勧告に応じない場合には、懲戒解雇することが予定されることが多い。

 諭旨解雇については、使用者側より、退職勧告という事実行為に過ぎず、労働者はその効力を争えないという主張がなされることがある。また、諭旨解雇を受けて退職願いを提出していれば、合意退職が成立しているなどと主張されることもある。

 しかし、形式上は任意退職としても、使用者は、退職願の提出勧告を含めて「諭旨解雇」という1個の意思表示をしているのであり、労働者はその効力を争うことができる。懲戒解雇を避けるために退職願いを提出している場合も同様である。」と解説されています。

 また、水町詳解労働法公式読本(第3版)P119では、「諭旨解雇というのは実にネーミングがあまり正確ではなくて、本来は諭旨退職なんですよ。諭旨退職で終わる場合には諭旨退職となっていて、諭旨退職で終わらない場合には、退職同意をしないから懲戒解雇するので、まさに本当の懲戒解雇となります。諭旨退職のところでは解雇の意思表示が一般的にはなされていないことが多くて、労働契約の解約の仕方としては合意解約による労働契約の終了という形になります。このように合意解約による労働契約の終了という形式と懲戒処分としての諭旨退職または諭旨解雇は両立し得るので、諭旨退職または諭旨解雇という名前の懲戒処分として、その懲戒処分としての有効性をきちんと吟味するということになります。退職の形式といては合意退職なので諭旨退職と呼ぶのがより正確な呼び名になります。この場合の退職願いは合意解約の申込み(または承諾)の意思表示となります。」と解説されています。 

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(世田山と息子)
 余り論じられるところはないので、参考になります

 

2026年1月 5日 (月)

【労働・労災】 松山大学女子駅伝部元監督の停職処分事件

 先日、松山地裁において松山大学女子駅伝部元監督に対する停職処分が無効とする裁判所の判決があったことについては、このブログにおいても、少し執筆をさせていただきました。

 報道によれば、懲戒処分は、大学が規則で定める学部教授会や意見を経ずに決定されたことについて、手続に重大な瑕疵があると判断されたものです。

 他方、松山大学のHPによれば、手続に瑕疵はないというコメントが掲載されていました(12月31日時点ではリンク先が見当たらなくなりました。)。

 手続の瑕疵については、比較的容易に判断できるために、何らかの手違いがあったのではと想像しておりますが、現時点では判決文が確認できませんので、正確なところはわかりません。

 この論点について、旬報社から昨年10月に出版された「実践労働法実務10 懲戒の法律実務」P91においては、以下のように解説されています。

 まず、「就業規則や労働協約に賞罰委員会、懲戒委員会での協議等が定められていることもある。この手続を遵守しなければ、やはり手続的相当性は否定され、懲戒処分は無効となる」と一般論を指摘しております。

 その上で、松山大学の事案と類似している国立大学法人愛知教育大学事件(名古屋地判令和3年1月27日)が紹介されています。

 「本件は、大学教授の学生に対するハラスメントを理由とする停職処分の有効性が問題となった事案において、教授会の手続を重視する判断を示した。

 同決定は、教職員の懲戒の場合に、教育研究にかかる事項については、教授会の議を経ることを要する旨を定めた懲戒規程の趣旨は、重要な機関である教授会の構成員に当該懲戒処分について意見を述べる機会を保障し、その意見を法人が懲戒処分を行うか否かについての判断材料とすることにあるとして、

 この手続を経ることもせず、重要な機関である教授会から意見を述べる機会を奪い、その意見を判断材料としないままに本件処分を行っているのであるから、教授会の議を経ることなくされた本件処分には、手続上の重大な瑕疵があるとして、処分を無効とした。

 判決は、複数のハラスメント行為を認定したうえで上記のとおり認定しており、適正手続が独立した価値を有していることを示している。」

 松山大学の事案と共通する部分も相当程度あるのではないかと思います。

 

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(火災後の笠松山)
 手続面での瑕疵があると、懲戒事由があったとしても、懲戒処分が無効になってしまいます。ですので、通常は、手続面での瑕疵の指摘はされないように保守的に運用されているはずです。
 正確な事実関係を知るために裁判例の専門誌への早期の掲載を望みたいと思います。

2026年1月 4日 (日)

【流通】 小売のマネジメントやマーケティングの書籍😅

 田舎弁護士ですが、小売業の業務に具体的に携わったことがなく、また、商学部でもないためにマーケティングの専門的な知識も残念ながら十分ではないというところがあります。

 そのため、小売業のマネジメントやマーケティングを勉強しておきたいと思って、専門書を購入しました。

 1つめが、中央経済社の「体系小売マネジメント」です。

 この書籍は、第1部では、小売りマネジメントの体系を学ぶために必要な流通論の基礎として、小売業の特徴やチェーンストア組織について解説されています。第2部では、小売りのマネジメントを、人の側面の人材マネジメント、商品の側面のマーチャンダイジング、店舗の側面の店舗開発、店舗が中心となる顧客経験マネジメントにわけて、考察されています。第3部は、それ以外の領域についての解説です。

 2つめは、同文館出版の小売マーケティングハンドブック第2版です。

 この書籍は、大学商学部・経営学部・経済学部などの専門課程においてマーケティングを学ぶ学生、販売士や中小企業診断士等の資格取得を目指す者、小売業の経営に関わる実務家のなかで理論的学習を志す者を読者として想定されています。そして、第1部は、小売業者の意義、すなわち、社会的役割、種類、競争をとりあげています。第2部は小売マーケティングの概略、すなわち、小売マーケティング計画、消費者の購買行動をとりあげています。第3部は小売マーケティングミックス、すなわち、店舗開発、品揃え形成、価格決定、在庫管理、プロモーションをとりあげています。

 第2版では、以上に加えて、インターネット活用、小売マーケティング経悪を小売りマーケティングマネジメントへ拡大、在庫管理をロジスティクスと発展等、小売業を取り巻く経済的環境の変化に対応した形となっております。

 法学系の書籍とは異なる面白さ、そして、難解さがあります😅

 

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(笠松山・光明岩)

 

 

2026年1月 3日 (土)

【金融・企業法務】 非上場会社における少数株主対策の手法と実務

 日本法令から、昨年10月に出版された非上場会社における少数株主対策の手法と実務です。

 最近、少数株主の株式を安く買い取って、買い取った株式を高く売りつけるようなことを側聞することが増えたように思います。

 本書においても、株式買取業者による株式取得についての法的な問題点を取り上げており、株式買取業者は営利会社であり非弁行為として判断される可能性があること、また、株式買取業者に株式を売却した少数株主も共犯となる可能性があること、そして、非弁行為は、取引としては違法であり無効となること、刑事罰もあるため、逮捕される可能性もあることが指摘されています。

 敵対的な少数株主がどのような手段で、会社の経営者を攻撃してくるのかについては、本書を通読すれば概ねの対策はとれるように思います。 

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(朝倉・野々瀬)
 このような類書は他にはみあたらないので、是非とも1冊はもっておいた方がいいでしょう。

2026年1月 2日 (金)

【弁護士考】 弁護士になった「その先」のこと。

 商事法務から出版されている「弁護士になった『その先』のこと。」(中村直人弁護士)を読みました。

 中村直人弁護士は、企業法務を多少でも勉強している弁護士であれば誰でも御存じの有名な弁護士(日経ビジネス弁護士ランキング企業の有無第Ⅰ位の常連)です。

 本書は、中村弁護士が所属している法律事務所の若手弁護士のための研修を行った際の反訳をベースにしているものです。

 あ~ 田舎弁護士が若手弁護士の時にこの本に出会っていたらもっと弁護士として成長していたのにと思う内容のものでした。今からでも成長のために肝に銘じていきたいと思います。

 弁護士業務の基礎として、毎日のスケジュールの決め方、仕事の段取り、服装、ビジネスマナー等の注意点から始まり、仕事の進め方として、受任時の処理、調査の仕方、知識の習得、起案の仕方などを説明し、そして、営業の仕方として、どうすれば仕事の依頼がくるのか、どこで新規の顧客と出会うのかなどと興味深い話が続きます。

 そして、やってはいけないこととして、株式等取引、情報管理、過去に弁護士が失脚した事例などを紹介し、事務所の運営に関する事項として、事務所の形態別に簡単な印象を述べております。

 特筆すべきこととしては、自分の方向性です。専門領域の確立、超長期のスケジュール感、日々の研鑽、目標などについて語られています。

 日々の研鑽としては、法律関係とそれ以外にわけて解説されています。

 法律関係としては、法律雑誌のチェックに怠りがありません。(😁⇐やっているよ 😅⇐昔やっていたよ 😖⇐やったことないよ)

 例えば、判例時報(😁)、判例タイムズ(😁)、旬刊商事法務(😁)、金融商事判例(😵)、金融法務事情(😅)、資料番商事法務(😁)、重要判例解説(😵)、私法判例リマークス(😵)、最高裁判例開設(😵)をチェックされています。

 読み方の導入は一緒ですね。中村先生も「読むといっても全文でなくて、サマリーを読んで、面白いと思ったやつの全文を読む」とのことです。

 そして、「腕の良い弁護士に早くなること」というのが若手弁護士の目標になるということでした。

 田舎弁護士の周囲にも、入所される事務所を間違ってしまってしまっているのかどうかわかりませんが、迷走しているような印象を受ける若手弁護士に接することがあります。

 田舎弁護士も、お客様から腕のよい弁護士と思っていただけるよう、1件1件を丁寧且つ良質なリーガルサービスを30年近く提供させていただきました。

 現実にも、事務所に相談される案件の9割が、顧問先か、昔のお客様からのご紹介です。

 先日も司法修習生の方から求人も含めての打診がありました。

 ただ、現在は、自分的には最適化しているために、積極的に事務所を大きくしたいとは思っていないために、採用計画はないのですが、10年位先には引退ということも考えておりますので、数年後には事務所を引き継いでもらえる方を募集するかもしれません。

 話を元に戻します

 司法修習生の方や若手弁護士、そして、中小法律事務所の経営者弁護士も読んでためになる書籍だと思いました。

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(野々瀬古墳群)

 

2026年1月 1日 (木)

【弁護士考】 新年明けましておめでとうございます。

 新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願いします。

 今年の理念も、クライアントのために、1つ1つの事件を丁寧且つ良質な弁護活動ができるよう対応していくということを掲げたいと思います。

 その手段としては、3つの方法を考えております。

 第1は、生成AIの活用です

 生成AIを、法律相談、判例分析、契約書レビュー、書面作成等に積極的に活用して、正確で緻密、そして、効率的な作業を行っていきたいと考えております。

 第2は、アウトソーシングの活用です。

 効率化をために現在電話代行や事務所等の掃除等については外部委託をしておりますが、今年もリスクを考えながら外部委託ができるところは委託していきたいと考えております。

 第3は、弁護士やスタッフの知識の向上です。

 これも、昨年同様、日弁連eラーニング等を積極的に受講して、最新の知識やノウハウを取得していきたいと思います。

第2と第3の取組みは、昨年に引き続きのものではありますが、電話応対や雑務を外部に委ねることで相談や事件処理に集中できたこと、また、日弁連eラーニング等を通じて、実務にすぐ役立つ知識を積み重ねられたことなど、一定の手応えも感じています。

 そして第1の生成AIの活用については、今年がいよいよ本格的なスタートの年になります。

 例えば、初期相談段階での論点整理や、過去の裁判例の傾向把握、書面作成前のたたき台づくりなどに活用することで、従来以上に「考える時間」を確保し、より中身の濃い弁護活動につなげていきたいと考えています。田舎弁護士の訟廷日誌でも折に触れて書いてきたとおり、便利な道具は上手に使いながらも、最後は人が考え、判断する――その姿勢は変わりません。

 もっとも、初老の弁護士1名の小さな事務所であることから、ご相談やご依頼をお受けできる事件の範囲については、昨年同様、一定の制限が生じることをご理解いただければと思います(個人案件については、基本的に交通事故、離婚、相続を中心としています)。

 また、一件一件にしっかり時間をかけて対応するため、弁護士費用についても決して安価とはいえない場合があります。

 それでも、「この事務所に頼んでよかった」と思っていただけるよう、今年も一つ一つの事件に誠実に向き合ってまいります。

 小さな事務所だからこそできる丁寧な対応を大切にしながら、令和8年も前向きに歩んでいきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 

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(来島海峡大橋)

 

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