【建築・不動産】 (公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター主催の令和7年度紛争処理実務研修会に参加しました😁
毎年恒例のといえばですが、(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター主催の「令和7年度紛争処理実務研修会」に参加しました。
住宅の紛争は取り扱う案件としては、田舎弁護士にとっては、数年に1回程度であるにもかかわらず、専門性を有する訴訟であり難易度が高く、訴訟においても数年に及ぶことが少なくないために、住宅紛争審査会のような専門のADR機関、しかも、紛争処理委員であれば無料で住宅についての専門的知見を得られる機会をいただけるのは大変ありがたいことです😇
メインは、第3部の「参考判例についてのパネルディスカッション」です。
第1例が、「不同沈下による損害賠償請求」を例にとっております。
戸建分譲住宅の売買契約における建物の不同沈下です。
ポイントについては、次のとおり説明されていました。
「①建物の基礎は、地盤の沈下等に対して構造耐力上安全であることが大原則(建築基準法施行令第38条第Ⅰ項)。そのため、(1)第一段階として、まず地盤調査をした上で、地盤の許容応力度及び基礎杭の許容支持力を定め(建築基準法施行令第93条、国土交通省告示第1113号)、②第2段階として、第1段階の結果を踏まえて、基礎構造を選定し設計する(建築基準法施行令第38条第3項、国土交通省告示第1347号)という手順で、構造耐力上の安全性を確認する。
②土地の履歴や地形を事前調査し、元々造成地なのか、元田・畑なのか、水路であったか等、地歴・地形を調べて、その取りの沈下などの危険性を予測することも有用である。
③住宅建築のための地盤調査には、SWS試験が広く用いられるが、限界があり、自沈層の分布等に問題がある場合は、必要に応じボーリング・動的貫入試験等で、土質の確認等、SWS試験だけでは分からない点を補う必要がある。
④地盤調査を踏まえ、建築基準法施行令第38条の性能要件(荷重の安全な伝達、沈下・変形に対する安全)を満たすことを前提に基礎を設計する。基礎形式・地盤改良工法の選定は国土交通省告示第1347号に定めがあるが、最低の基準であり、地耐力に問題がなくとも、沈下量等に問題が生じる可能性があるため、地質や軟弱層に厚さや深さ、孔内推移、有機質土の有無、N値などを確認して総合的に検討を重ね基礎を設計する必要がある。」
第2例は、中古マンション浴室リフォームの例です。
ポイントについては、次のとおり説明されていました。
「①注文者の指図が認められると、請負人の契約不適合責任が免除されるという大きな効果が生じる。このため、容易には認めない方向で制限的に解釈されている。
②建築の瑕疵について慰謝料が認められるためには、瑕疵修補によって財産的損害が賠償されてもなお填補されない精神的苦痛を被ったというような特段の事情が必要と解されている。」
第3例は、新築住宅における基礎及び換気システム等の瑕疵の例です。
ポイントについては、次のとおり説明されていました。
「①本件建物引渡し後の点検・検査により基礎の一部にかぶり厚さ不足は発見されたが、既に補修がされているので、瑕疵ではない。
②本件建物内に想定されていたどおりの空気の流れが存在しないことが認められ、当該換気システムの採用自体に設計上の瑕疵が存在する。損害は当該換気システムの設置費用である。
③注文主と請負業者との間に本件建物引渡し後のメンテナンスの合意はなく、建物完成後、請負業者に本件建物の基礎におけるかぶり厚等の定期的な検査義務はない」
今回は、日程の都合上で、名古屋会場を利用しました。
WEBの研修会だとみに入らないこともあるので、このような専門的な研修会は対面の方がいいですね😇
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