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2025年11月 5日 (水)

【子ども】 新少年事件実務ガイド(第4版) 続き

 昨日の続きです。付添人を依頼された弁護士は、「新少年事件実務ガイド(第4版)」は必ず読んでおかないといけない書籍の1つだと思います。

 P174 「保護者の審判出席は権利でもあり、調査官調査や審判への出頭は保護者の義務でもあります。いずれも、裁判所が保護者の監督意思・監督能力の有無および程度を見極める重要な場面です。付添人は、事前に調査官調査や審判が行われること、おおよその時期、それらの場で質問される事項、それに対する回答が持つ意味・効果などを説明しておきます」

 p229 「抗告する場合には2週間以内に具体的な抗告理由を明記した抗告申立書面を提出する必要があります。そのため、そのことも説明し、抗告するのであれば早めに付添人に連絡するように伝えます。また、施設収容保護処分の場合には、保護処分の決定後、数日中に少年が施設へ収容されてしまいますその際には、遠方の収容施設での面会になることもありますので、早めの結論と準備が求められます」

 P229 「とくに、抗告を検討している場合で示談が未成立のとkには、抗告にむけての示談を成立させておくことが考えられます」

 P230 「保護処分決定は、確定を待たずに執行されます。また、抗告申立てには執行停止効はありません。そのため、施設収容保護処分の審判決定がなされた場合には、抗告の有無にかかわらず、少年は、いつでも処遇施設へ収容される可能性があります」

 P233 「審判期日に決定書の交付申請書も用意しておき、決定後直ちに書記官に提出しましょう。とくに抗告について検討するときは、決定書を詳しく分析しなければなりません。そのため、書記官に対しその旨を伝えて早急に作成・交付するよう申入をします」

 P243「少年院は、従前、初等・中等・特別・医療の4種類に分類されていました。2014年に全面改定された新少年院法において、従来の初等中等が統合されて第1種少年院、特別が第2種少年院、医療が第3種少年院に変更されました。これらの少年院の標準的な矯正教育は2年以内ですが、第1種少年院では6ヶ月以内の期間で行う短期課程も実施されています。また、少年院で刑の執行を受ける16歳未満の少年受刑者の収容施設として、第4種少年院が加わりました。さらに、18歳以上の特定少年のうち2年間の保護観察に付された者に観察中の重大な遵守事項違反があった場合に、少年院に収容することができる制度が開始されたことから、遵守事項違反のあった特定少年を一定期間収容し、その特性に応じた処遇を行う第5種少年院が新たに設けられました。」

 P245「まず、第1種少年院には、6ヶ月以内の短期間の処遇とそれ以外の長期間の処遇があり、前者には6ヶ月以内の短期間処遇と4か月以内の特別短期期間処遇があります。6ヶ月以内の短期間処遇は、短期義務教育課程と短期社会適応過程に対応したもので、指導を実施するうえで基準期間は11周囲内です。」

 P247 「家庭裁判所は、保護処分として少年院送致を選択する場合には、送致すべき少年院の種類を指定して決定を行います。その際に、家庭裁判所は、少年の処遇に関し、少年院に勧告をすることができます。実務上、家庭裁判所は、収容すべき期間や処遇上の留意点などについて、少年鑑別所との事前協議を行った上で勧告しているようです」

 P283 「通常の刑事事件の控訴申立てと同様の対応をしてしまうと不適法になるからです。例えば、抗告申立書は、理由を具体的に記載して、2週間以内に提出しなければなりません。そのため、成人の刑事事件における控訴と同じ感覚で、抗告申立書に抗告の理由は追って申述すると記載したままで抗告期間を経過すると棄却されます。その他、審判時点では決定書が作成されていない場合が多いこと、施設収容保護処分の場合、少年との十分な時間回数の面会が困難になることなど、抗告申立書の作成に支障となる事情にも留意しなければ弁護活動が不十分なものになります」

 P285 「実務上、裁判官は決定をする時点では、まだ決定書を作成していないのが大半です。決定書が作成されるのは、決定からしばらく経ってからということも少なくありません。そこで、付添人としては、早急に決定書を作成するように求めるとともに、決定書の入手を待たずに、速やかに抗告申立書の作成に着手します」「少年と保護者から詳しく事情を聴くことも必要です。また、すぐに記録を閲覧謄写し、特に社会記録の閲覧では、少年調査票や鑑別結果通知書の処遇意見欄等の分析に着目して、保護処分の理由の把握に努めます」「少年事件の保護処分決定は、刑事事件と異なり、告知によって直ちに執行力を生じます。抗告を申し立てても、執行停止の効力はありません。そのため、例えば少年院送致決定の場合は、決定から2~4日程度で少年院に送致されてしまうことが通例です」

20250712_131858
(楢原山山頂)

 

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