【子ども】 新少年事件実務ガイド(第4版)
今年出版された「新少年事件実務ガイド(第4版)」を購入しました。第3版からの愛読書ですが、今年第4版が出ていたようです。
現在、家裁においても、裁量的に国選付添人がつけられることが増えており、よい傾向であるとは思いますが、見聞する限り、付添人としての自覚が不足されている方が家裁から選任されることもあるようです。
確かに、本書P155によっても付添人活動は、①審判期日の決定ないし変更、②記録の閲覧、謄写、③少年との面会、④事件関係者との連絡、目撃者調査、現場見分などの事実調査、⑤親またはそれに代わる監督者との面接、⑥学校、勤務先との連絡・面接、⑦被害者対応、⑧鑑別技官との面接、⑨調査官との面接、⑩裁判官との面接、⑪証拠の提出、⑫意見書の提出、⑬審判への立会など広範囲になり負担が大きなものですが、若手を中心に付添人活動に熱心な弁護士は多いと思いますので、とりわけ国選事案においては、そういう弁護士が選任される仕組み作りが大切ではないかと思います。少なくとも、漫然と、大人の自白刑事事件と同様な対応ではあってはならないと思っています。
少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に努められる弁護士である必要があります。
さて、本書は旧版を含めて示唆のある指摘が多数あります。
P39 「示談・被害回復の重要性 被害者のある犯罪で、非行事実に争いがない事件であれば、被害者に対する被害回復や示談が必要になります。少年の保護処分を決めるにあたっては示談の成否を重視する傾向にありますので、おそそかにせず十分な対応が必要です。また、被害者への謝罪を通じて少年の反省が促されるなど、更生につながる視点が必要です。単純に被害回復をして示談を成立させるだけでなく、少年と話し合いながら対応を進め、保護者らと協働して要保護性の減少につながるような活動が求められます」
P83 「保護者から聴取し説明すべき事項 (1)自己紹介、弁護士の役割等の説明、(2)被疑事実・非行事実の聴取・説明、(3)少年の生活状況等の確認、(4)手続・見通し等の説明、(5)今後の打合せ等」
P144「付添人活動をするうえで留意すべき点 少年審判においては予断排除原則が存在せず、裁判官はあらかじめ記録を検討し、非行事実の存否についても要保護性の有無や程度についても、事案に応じた一定の心証を形成したうえで審判期日に臨むことがほとんどです。そのため、少年審判に際しての付添人活動では、裁判官が心証を固めてしまう前にいかに付添人意見を理解させるかが勝負となりますので、審判期日に先立った活動が重要で、当日にはじめて付添人の意見を述べるのでは、遅きに失することになります。そこで付添人は審判期日前に、裁判官や調査官に対して積極的な活動を行うことに留意しましょう」
P163 「社会記録については、現在は謄写が認められない運用になつています。謄写が認められない以上、付添人としては閲覧の際に丹念に読み込み、必要な箇所をメモしてくるほかありません。調査官や鑑別所がどの点を問題視し、どういう調査からどのような結論に至ったのか十分に把握しておくことは付添人活動に不可欠であり、必要に応じて説得的な反論を展開する前提となるからです。」
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