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2025年11月11日 (火)

【金融・企業法務】 日弁連総合研修サイト やり直し会社法 会社法の制定と改正のポイント 第2回 機関(株主総会)(神田秀樹東京大学名誉教授)(2024年)をWEBで受講しました。

 日弁連総合研修サイト やり直し会社法 会社法の制定と改正ポイント 第2回 機関(株主総会)(神田秀樹東京大学名誉教授)をWEBで受講しました。

 なお、田舎弁護士が法学部の学生だったころ、芦部信喜先生や神田秀樹先生などの著名な先生方の講義録が重宝されていたことを思い出します。会社法は、当初は鈴木竹雄先生の基本書を使っていましたが、薄すぎてよくわからないので、すぐに弥永真生先生の基本書に変更しました。ですので、神田先生の基本書は購入はするものの、実のところは実務家になるまでは余り読んだことはなかったです。 

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(高縄山)
第1回の補足
  ⚫会社の権利能力ー目的による制限(民法34条)
  ⚫会社の営利法人性 なお会社法では削除   【注】営利法人性営利性 営利法人概念の構成要素としての営利性(民法33条2項、平成17年改正前(会社法制定前)商法52条・有限会社法1条)とは、対外的活動によって得た利益を構成員に分配するという意味であるのに対して、商人概念(商法4条1項参照)の構成要素としての営利性は、通常は利益を得ることを目的として対外的な活動をするという意味であって、両者は同じではない。
  ⚫会社の社団性   なお会社法では削除
  ⚫特例有限会社
   平成17年改正前(会社法制定前)の有限会社(有限会社法に基づく)という類型は、会社法上の株式会社という類型に統合されている。ただし、有限会社法は廃⽌されたが、会社法施⾏前に設⽴された有限会社は、会社法施⾏後は、法的類型としては株式会社になるものの、なお「特例有限会社」として存続し、有限会社法のもとでの規律とほぼ同様の規律のもとで運営を継続することが認められる。
 会社法の施⾏時〔平成18年5⽉1⽇〕に(有限会社法に基づき)すでに設⽴されていた有限会社は、定款変更や登記申請等の特段の⼿続をせずに、会社法施⾏後は会社法上の株式会社として存続する(会社法整備法2条1項)。このような会社(旧有限会社)は有限会社の⽂字を商号中に⽤い、「特例有限会社」と呼ばれるが(同整備法3条)、会社法施⾏後も、とくに期限なく、有限会社法の規律の実質が維持されるように⼿当てされている(たとえば、取締役の任期の最⻑限度不要〔同整備法18条〕決算公告不要〔同整備法28条〕等)。
 なお、特例有限会社は、いつでも、定款を変更して株式会社に商号変更すれば(登記もする)、特例から脱却できる
                    ↓
【注】会社法における改正前の株式会社と有限会社の規律の調整
株式会社と有限会社とを1つの類型(株式会社)に統合するにあたり、旧有限会社法の規律と改正前株式会社に関する規律との調整が必要となったが、会社法は、基本的には、両者のうちでよりゆるいほうの規律の適⽤を受ける道を選択することを認めるという形で、定款⾃治の⾃由度の拡⼤をはかった。ただし、取締役・監査役の任期の最⻑限度(10年まで)(会社法332条2項・336条2項)および決算公告の強制(会社法440条)等の若⼲の規律については、旧有限会社法の規律を強化したので、この例外ということができる。 
 ⚫株式  ★は会社法で変わった場合の整理
株式の消却→発行済株式総数が減る〕★
 ○会社法前と会社法後とで概念が異なる。
株式の併合(平成26年改正あり)〔→発行済株式総数が減る
 ○株主総会の特別決議が必要
 ○端数が生じることが多い。
 ○平成26年改正の趣旨
 ○令和2年法務省令改正
株式の分割→発行済株式総数が増える〕★
 ○通常は、取締役会決議ですることができる。発行可能株式総数も比例的に増える(株主総会の特別決議不要。取締役会にて定款変更可能)
株式無償割当て→発行済株式総数が増える〕★
 ○概念
 ○株式の分割との異同
第1 株式会社の機関 総論
 ※取締役会設置会社と非取締役会設置会社
   (大会社且つ公開会社の選択肢)
    監査役設置会社・監査役会設置会社
    監査等委員会設置会社(平成26年改正で新設)
    指名委員会等設置会社(平成14年改正で新設)
 ※上場会社法制(主としてガバナンス関連)
         ⇒金融商品取引法+取引所の上場規制  強化
    会社法 ⇒
         ⇒産業競争力強化法          緩和   例 バーチャルオンリー株主総会
 ※上場会社に関する会社法以外の主な規律
   ⚫開示内閣府令(金融商品取引法)
     サステナビリティ(気候変動・人材)情報及びガバナンス情報の開示強化(2023年3月期から施行)
   ⚫東京証券取引所の自主規制
     東京証券取引所「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応等に関するお願い」(2023年4月31日)
      ⇒このお願いは、①資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応(プライム市場・スタンダード市場の上場会社)、②株主との対話の推進と開示(プライム市場の上場会社)、③建設的な対話に資する「エクスプレイン」のポイント・事例の通知を含んでおり、これらの内容は、持続的な成⻑と中⻑期的な企業価値向上の実現に向けて重要と考えられる事項をまとめたもの。上場規則上の義務付けを⾏うものではないが、上場会社に、投資者からの期待を踏まえ、積極的に実施していただくことをお願いするものとされている。そして、上場会社との対話の担い手となる機関投資家にも、上場会社における今般の対応を踏まえた開示内容等に基づき、上場会社の持続的な成⻑と中⻑期的な企業価値向上の実現に向けて、建設的な対話を実施していただくことを期待するとされている。
     フォローアップ会議「コーポレートガバナンス改革の実質化に向けたアクション・プログラム」(2023年4月26日)
     ⇒(「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」意⾒書(6))
       両コードの3年ごとの改訂は⾏われない
   ⚫ソフトロー
※日本の上場企業のコーポレートガバナンス改革のポイント
 1.コーポレートガバナンスは、それ自体が目的ではない。目的達成のための手段である。目的は企業が成⻑すること。したがって、今⽇の⽇本における上場企業のコーポレートガバナンス改革は、守りのガバナンス(不正不祥事を発生を防止)よりも攻めのガバナンス(企業の成長)に重点があり、政府の成⻑戦略のひとつ(3本の矢の1つ)として位置づけられている。
 2.⽇本のコーポレートガバナンス改革は、「形式から実質へ」、すなわちまず形式から入って実質(実質は中身がみえない)はあとから備えるということで進⾏中。まず証券取引所がコーポレートガバナンス・コードを策定し、各企業がそれに対応してコーポレートガバナンスの改革を実践中。
 3.⽇本のコーポレートガバナンス改革の焦点は「ボード」「対話」にあてられている。「ボード」とは取締役会(および監査役会)、「対話」とは企業と投資家との建設的な対話である。
 4.⽇本のコーポレートガバナンス改革における制度の手法(やりかた)は、原則主義(プリンシプル・ベース)とコンプライ(実施)・オア・エクスプレイン(説明)という規範を使うアプローチ。
  3 4は、イギリスや欧州であり、アメリカ型ではない。
(注)上場企業への⾏為規範策定は、⾦融商品取引法(企業の情報開示のみしかできない)ではなく、取引所のルールによる
「コーポレートガバナンス・コード」
2015年6月1⽇施⾏、2018年6月1⽇⼀部改訂、2021年6月11⽇⼀部再改訂)
○3層構造の規範(基本原則・原則・補充原則)
 ⇒ 5つの基本原則・31の原則・47の補充原則(合計83の規範)
○「プリンシプル」ベースの規範
○「コンプライ・オア・エクスプレイン」規範
 ⇒ 規範を実施しない場合に実施しない理由を説明しないと上場規則違反となる。
 ⇒ 規範を実施しない場合における理由の説明はコーポレート・ガバナンス報告書で⾏う。
○適用対象
 ⇒ コードの基本原則・原則・補充原則のすべてがコンプライ・オア・エクスプレイン
規範として適用されるのは本則市場(1部および2部市場※)の上場会社(※ 2022年4月4⽇以降は、プライム市場およびスタンダード市場)
〔参考〕
「責任ある機関投資家」の諸原則―⽇本版スチュワードシップ・コード」
2014年2月26⽇制定、2017年5月29⽇⼀部改訂、2020年3月24⽇⼀部再改訂)
⇒ 機関投資家の⾏動基準を定めたもの
⇒ ⾦融庁ウェブサイトにおいて、3か月ごとに、コードの受⼊れを表明した機関投資家名を公表
※コーポレートガバナンス・コードの2021年改訂
 監査に対する信頼性確保・実効的な内部統制とリスク管理
 この事項は2019年のフォローアップ会議の意⾒書(4)以来の積み残し課題であった。2021年の改訂では、第1に、内部監査部門について、補充原則4-13③を改訂し、上場会社は、取締役会および監査役会の機能発揮に向け、内部監査部門がこれらに対しても適切に直接報告を⾏う仕組みを構築すること等により、内部監査部門と取締役・監査役との連携を確保すべきであるとしている。第2に、監査役等の独⽴性の確保について、原則4-4を改訂し、改訂前の「監査役及び監査役会は、取締役の職務の執⾏の監査、外部会計監査人の選解任や監査報酬に係る権限の⾏使などの役割・責務を果たすに当たって、株主に対する受託者責任を踏まえ、独⽴した客観的な⽴場において適切な判断を⾏うべきである」としているうちの「外部会計監査人」を「監査役・外部会計監査人」としている(なお、改訂後の対話ガイドライン3-10も参照)。第3に、改訂後の対話ガイドラインにおいて、監査上の主要な検討事項(KAM)の検討プロセスにおける監査役と外部会計監査人との協議等(同3-11)、内部通報制度の運用の実効性確保(同3-12)が示されている。
※コーポレート・ガバナンス改革を形式から実質へ深化させる
  法律(会社法、金商法等)  ⇒ コーポレートガバナンスコード ⇒ コードを実践するための実務指針(4つ)
                                                                                                          
  ①コーポレートガバナンスシステムに関する実務指針(CGSガイドライン) 全上場会社が対象
  ②グループガバナンスシステムに関する実務指針(グループガイドライン)  グループ経営を行う上場会社が対象
  ③事業再編実務指針  大規模多角化グローバル化した上場会社が対象
  ④社外取締役の在り方に関する実務指針(社外取締役ガイドライン) 全上場会社の社外取締役が対象 
東京証券取引所の企業行動規範(2007年制定、2023年10月改訂ないし追加)  ⇐会社法の上乗せ
  遵守すべき事項と望まれる事項に分かれている
※M&A(企業買収)と会社法
 ⇒M&A(企業買収)は、買収の対象会社の経営陣がその買収に賛同している場合(友好的な買収)と反対している場合(敵対的な買収)とに区分することができる。会社法のむずかしいところは、友好的な買収では主に裁判となるのは株式の価格の決定(非訟事件)であり、買収の全体を通じたあるべき考え方が会社法の個別の規定からは⾒えない点にある。敵対的な買収でも主に裁判になるのは新株予約権の発⾏ないし新株予約権無償割当ての差⽌めの仮処分(保全事件)であり、ここでも買収の全体を通じたあるべき考え方は会社法の個別の規定からは必ずしも⾒えない。
実務では、次の2つのガイドラインが重視されている。
●経済産業省「公正なM&Aの在り方に関する指針― 企業価値の向上と株主利益の確保に向けて」
(2019年6月)
●経済産業省「企業買収における⾏動指針―企業価値の向上と株主利益の確保に向けて」
(2023年8月)
友好的な買収
友好的な買収については、上場会社の完全⼦会社化の事案であるジュピターテレコム社の事案に関する最決平成28年7月1⽇⺠集70巻6号1445頁が二段階キャッシュアウトの二段階目における公正な価格について裁判所が判断する際の基本的な考え方を示し、これと実務の状況を踏まえて2019年6月に経済産業省の実務指針(上記)が策定され、これらに基づいた実務の運用が定着しつつある。
敵対的な買収
会社法上の規律をめぐってしばしば裁判となる。2023年8月に経済産業省の実務指針(上記)が策定され、今後の実務の展開に留意する必要がある。また、2024年3月国会提出の公開買付制度等に係る⾦融商品取引法改正法案によって今後ルールが改正されるため、留意する必要がある。
第2 株主総会

株主提案権(303条-305条)
・303条(議題の提案権)と305条(議案の提案権)が重要。通常は、両方セットで行使される。
・304条は条文がなくても認められるはずのもので、304条はこれを確認した規定。
・2010年代に濫用の事例が見られ、令和元年(2019年)改正により、提案できる議案を1人10個までに制限する改正が行われた。
株主の議決権
・原則は、1株1議決権(単元株制度を採用している会社では1単元1議決権)
・例外あり――とくに「相互保有株式」の規制はややこしい(会社法施行規則)。★
議決権の行使方法
・議決権の代理行使(委任状による場合が多い)【任意】
    ・・判例理論の展開あり
・書面による議決権行使(書面投票)【株主数1000人以上の会社には強制】
・電磁的方法による議決権行使【任意】
議事と決議
・取締役等の説明義務(質問に答える義務)
・決議の方法――①普通決議、②特別決議、③特殊決議(2類型あり)★
    ・・①②③それぞれについて定足数と決議要件(多数決要件)が定められている。

株主総会決議の瑕疵の連鎖
最判令和2年9月3⽇⺠集74巻6号1557頁
「事業協同組合の理事を選出する選挙の取消しの訴えに、同選挙が取り消されるべきことを理由として後任理事等を選出する後⾏選挙の効⼒を争う訴えが併合されている場合は、特段の事情がない限り、先⾏選挙の取消しの訴えの利益は消滅しない。」

・東京地判令和3年1月25⽇⾦融商事判例1615号48頁+東京高判令和3年8月19⽇⾦融商事判例1630号8頁
取消しが求められている株主総会決議(平成31年3月25⽇)はその後の臨時株主総会決議(令和2年5月2⽇)により追認されているから、その取消しを求める実益はなく、その取消事由の存否の判断のために先⾏する株主総会決議(平成29年10月10⽇)の不存在確認を求める訴えの利益はない。」

 上記の最判令和2年9月3⽇は中⼩企業等協同組合法に基づく事業協同組合の理事の選挙に関する事案であるが、そこで述べられた法の解釈論は会社法に基づく会社にもあてはまると理解されている。たとえば、取締役会設置会社で指名委員会等設置会社でない株式会社で取締役の任期を2年としている会社において、ある年の6月の定時株主総会(①)で取締役が選任され、2年後の6月の定時株主総会(②)で取締役が選任された。①の株主総会決議に手続的な瑕疵があり、決議取消しの訴えが提起され、②の後になって①の決議取消しを認容する判決が確定したとする。この場合、取消しの効果は①の時点に遡及し、①の時点で①の決議は無効であったことになる。この結果、②の決議も瑕疵を帯びる。
 なぜなら、①による取締役の選任は無効であったことになるので、法的には、①によって取締役に選任された者は取締役でなかったことになり、その者によって構成される取締役会も取締役会ではなく、また、その取締役会で選定された代表取締役も代表取締役でなかったことになる。このため、その取締役会による②の株主総会の招集の決定や代表取締役によるその招集は、いずれも権限のない機関による決定や招集⾏為であって違法なものであったことになる。以上は、最高裁の判例理論として確⽴したと⾒受けられる。

 では、実務的には、どう対処したらよいか。
 永遠に取締役を選任することができなくなりそうにもみえる。

 こうした瑕疵の連鎖を断ち切る方法としては、まず、①の決議がそれ以前の取締役全員を再任するものであり、かつ、その中からそれ以前の代表取締役と同じ者が代表取締役に選定された場合であれば、従前の取締役・代表取締役が引き続き取締役・代表取締役としての権利・義務を有する(会社法346条1項・351条1項)。このため、①の決議が遡及的に無効となっても、②の決議は瑕疵を帯びない。

 しかし、実際問題として、そのような場合は多くはないであろう。

 次に、取締役・代表取締役の職務執⾏代⾏者が選任されてその者によって②の総会が招集された場合やいわゆる全員出席総会において②の決議がされた場合があげられるが、これらに該当する事案も実際には少ないであろう。

 そうすると、残された唯⼀の方法は、少数株主が裁判所の許可を得て株主総会を招集して(会社法297条)②の決議をすることである。

 実際にも、この方法が実務では定着しつつあると⾒受けられる。この方法は、本来の少数株主による株主総会の招集制度の趣旨と異なる利用のされ方であるが、瑕疵の連鎖を肯定する解釈が最高裁の判例理論で確⽴した以上、やむをえない対処方法である。裁判所もこうした少数株主による株主総会の招集を許可しないわけにはいかないことになる。

第3 役員等の選任と解任

■■役員と会計監査人の選任と終任(解任を含む)
○概念=「役員」(会社法329条1項)とは、
・取締役  ・会計参与(実務ではほとんど置かれない)★ ・監査役 ・会計監査人は、役員ではない。 (注意)「執行役員」(実務上の概念)

○概念=「役員」(会社法423条1項)とは、役員+執行役会計監査人 (注)指名委員会等設置会社では、取締役のほかに執行役がいる。
○取締役=員数(人数)/任期/社外取締役(資格要件と設置強制)  ※独立(東証) ⇐社外取締役よりも狭い
○執行役(指名委員会等設置会社) ○会計参与 ○監査役 ○会計監査人

○選任(株主総会で選任する=定足数と多数決要件)/累積投票制度/その他
○終任事由=解任(「解任の訴え」という制度あり)/欠員が生じた場合

○その他(職務執行停止と職務代行者/選解任種類株式がある場合の例外)

取締役の解任に関する紛争の3類型
・解任議案の否決とは、株主総会の不開催や流会等の場合は含まれるか︖
・解任された取締役が損害賠償を取れる範囲は将来の報酬の全額か︖(会社法339条2項)

・解任の訴えの要件の時期は︖

   ↓

取締役の解任の訴え(上場会社等にもあてはまる)
・東京地判令和3年4月22⽇+東京高判令和3年11月17⽇⾦融商事判例1635号14頁(原判決取消し・訴え却下)
 取締役の任期満了により係属中の取締役解任の訴えの利益は失われるとされた。
 会社法854条1項に基づく役員(以下「取締役」の場合について述べる)の解任の訴えの要件は、①「不正の⾏為⼜は法令若しくは定款に違反する重大な事実があった」ことと、②「当該役員(取締役)を解任する旨の議案が株主総会において否決された」ことである(同規定)。この解任の訴えという制度は、解任の請求が認容されるための要件として①に加えて②が規定されている点において特徴がある。すなわち、解任議案の株主総会における否決ということがないと、解任の訴えは認められない。 問題となるのは、上記①の「不正の⾏為⼜は法令若しくは定款に違反する重大な事実(解任原因事実)があった」時期に時間的な制約はあるかという点である。とくに、問題となる取締役の任期が満了したが、株主総会においてその者が取締役に再任された場合については、どうか。

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