【労働・労災】 労働能力の欠如を理由とする解雇(病気・ケガによる就労不能の場合)
労働法の基本書は、田舎弁護士の認識知りうるところ、菅野先生と水町先生が執筆された各書籍がよく使われているように思います。
病気・ケガによる就労不能の場合に、解雇できるかについては、7月15日の日誌にて菅野先生の書籍から引用して説明させていただきました。
今回は、水町先生の基本書を見てみたいと思います。
まず、私傷病による就労不能について、就業規則等に傷病(病気)休職制度が設けられている場合に、①休職を発令せずに解雇することや、②休職期間満了により解雇・退職扱いにすることが可能か?という点についてです。
①については、「基本的には、労働者の労働能力の欠如を理由とした解雇の客観的合理性・社会的相当性の有無の問題となる」(P556)と説明されております。
②については、「裁判例の多くは、従前の職務ではなく、より簡易な業務に従事または配置転換させて傷病の回復を待つ配慮を使用者に求めるようになる。すなわち、労働者の傷病が休職期間満了時に従前の職務を支障なく行える状態にまで回復していなくとも、①相当期間内に傷病が治癒することが見込まれ、かつ、②当人に適切なより簡易な業務が現に存在するときは、使用者は傷病が治癒するまでの間労働者をその業務に配置すべき信義則上の義務を行い、このような配慮をせずに労働者を解雇しまたは退職とした場合には、解雇権濫用または就業規則上の要件不該当として解雇や退職扱いを無効とする傾向にある。」(P561)
(河野川の源流)
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