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2025年5月 3日 (土)

【弁護士考】 譲渡制限株式を譲り受けて、当該株式の発行会社に対して譲渡承認請求をし、売買価格の決定の申立てをすることなどによってその権利の実行をすることを業とする行為が、弁護士法73条に違反するとされた事例 令和6年7月12日判決

 判例タイムズ1530号で掲載された大阪高裁令和6年7月12日判決です。

   裁判所は以下のとおり判断をしております。

 「本件事業は、譲り受ける譲渡制限株式について、株主たる地位を取得するのではなく、その実質価格と経営判断価格との差額を事業利益とすることを主な事業目的として、主に発行会社側と売買価格の協議が調わない当該株式の株主からこれを譲り受け、その譲受けの約9割で株主たる地位を取得せず、上記差額に相当する巨額の事業利益を上げ、これを個人投資家に高利回りで還元する事業と認められる。

 そして、本件売買契約は、本件事業の一環として、上記事業目的のために締結されたものであり、被控訴人会社は、控訴人X2との間で売買価格の協議が調わなかった被控訴人Y1から、控訴人X2の提示価格の2倍を超えはするものの、本件実質価格に対しては3分の1程度にとどまる本件合意価格をもって、その乖離を認識しつつそれを告げずに本件売買契約を締結し、売却価格決定手続により差額に相当する事業利益を得ようとしているものであり、当該利益を得るため控訴人X1が承認を差し控えることを企図する事業活動を行っていることも強く疑われるものでもある。

 以上の事情の下では、本件事業の業として行われた本件売買契約の締結は、少なくとも本件株式の売買価格に関する紛議を助長するものというべきである。

 また、被控訴人会社について弁護士法72条所定の報酬を得る目的は認められないとしても、同条は、弁護士資格もなく、何らの規律にも服しない者が、自らの利益のため、みだりに他人の法律事件に介入することを業とすることを放置すると、国民の法律生活の公正かつ円滑な営みが妨げられることから、かかる行為を禁圧する趣旨の規定と解される(最高裁昭和46年7月14日大法廷判決・刑集第25巻5号690頁)。

 そして、以上の事情によれば、本件事業は、弁護士資格のない被控訴人会社が、自らの事業利益のために、譲渡制限株式の株主から、株主たる地位を取得せず、当該株式の実質価格と経営判断価格との差額を事業利益とする目的で当該株式を譲り受け、売買価格決定手続を利用するなどして、本来当該株主に帰属すべき実質的な企業価値を自らの事業利益とし、当該株式とは無関係の一般投資家に分配するというものである。

 このような業を放置すると、譲渡制限株式の株主が投下資本を回収する利益を保護するために設けられた売買価格決定手続の公正かつ円滑な営みは妨げられるというべきであるから、本件事業の業とする行為は、弁護士法72条本文の禁止を潜脱する行為に当たるというべきである。」

 最近、この種のお話を耳にすることが増えましたが、今回の高裁の判決は、弁護士法72条本文の禁止を潜脱する行為に当たると明言していただきました。 20250426_123751                              (道後山付近)

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