【交通事故】 「赤い本」が、届きました!?
法曹関係者の間では、「赤い本」と呼ばれている書籍が届きました。正式なお名前は、民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準2025です。交通事故を取り扱う弁護士では、必携の書とされております。
この赤い本については、当然、裁判所の考え方等を知るために利用しているものですが、交通事故事案を余り扱っていないと思われる弁護士からは、裁判の証拠として赤本の一部を出してきたり、また、出してきた赤い本が最新版ではないということも、たまにあります。このようなことを目にすると、田舎弁護士としては、交通事故事案を余り取り扱っていない弁護士だと事実上推認しています。
(マルナカ土居田店)
赤い本の内容は全て大切ですが、昔は1冊だったのですが、途中から、分量が増えて、2分冊となっております。それだけ、交通事故を取り扱う弁護士であれば知っていなければならない知見が増えたということでしょう。トホホですね。
さて、2025年の赤い本での裁判官の講演録は、次の4テーマでした。
① インプラント治療に関する費用
② 高齢被害者に後遺障害が残存した場合における将来介護費の認定
③ 兼業家事従事者の休業損害
④ 駐車場内における事故の過失相殺
この中では、③や④については、実務上よく問題になりますね
③ 兼業家事従事者の休業損害については、5つのケースに対する解答を解説されています。
(1)専業主婦の場合、(2)パートで、仕事を休まなかった場合、(3)正社員(賃金センサス【380万円】の収入がある場合)で仕事を休まなかった場合、(4)正社員(年収400万円)で仕事を休まなかった場合、(5)正社員(年収800万円)で仕事を休まなかった場合の、主婦休業損害についての質問です。
解答としては、まずは、(2)については、一定の割合に限って休業損害を認める、(3)から(5)は休業損害が否定されるとしております。
但し、(3)から(4)については、再考等として、以下のとおり解説されています。「小問の被害者の年齢である、40~44歳の女性学歴計賃金センサスは、416万8500円ですので、小問(3)、(4)については、被害者の就労状況、分担している家事の状況、家事への支障の程度等によっては、年齢別の賃金センサスを参考に基礎収入を認定することで、実収入が維持されたことを考慮してもなお一定の家事休業損害を認めることは可能かもしれません。ただし、その場合でも、実収入を得られる程度の就労が可能であったことは、休業割合において相応に考慮されることには注意が必要です。」と解説されています。
そして、(5)については、「このように現在の家事休業損害の枠組みでは、高収入の被害者の場合、幼児が複数いるなどの事情で家事総量が通常よりも多く、配偶者も多忙で、被害者の努力によって就労を効率化させながら家事と両立させていたような事情があっても、実収入の減少の範囲でしか休業損害が認められない(実収入に減少がなければ休業損害が認められない)ということにならざるを得ず、なお、残された課題として指摘できるところです。」と解説されています。
田舎弁護士の地域でも、(5)のようなことはたまに散見します。
今回も、5つのケースを参考に、丁寧な分析がされていると思いました。
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