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2024年10月 8日 (火)

【労働・労災】 従業員貸付と賃金からの天引きについて

 従業員貸付については、会社の福利厚生の1つとして、設けられていることがあります。

 ふと、貸金業法の点で問題があるのではないかと考えたこともありますが、貸金業法第2条1項において、「事業者がその従業者に対して行うもの」については、貸金業には当たらないとされています。

 さて、従業員貸付についての弁済については、賃金からの天引きとするところも少なくありません。

 この点については、労働基準法第17条が定める前借金相殺の禁止に違反しないかが問題となります。

 例外的に賃金から天引きできるケースとしては、労働基準法第24条1項但書で、一定のものを定めていますが、従業員貸付金はこれに該当しません。

 また、労使協定が締結されている場合には、従業員貸付金の弁済が可能となりますが、中小企業においてこのような労使協定(24条)は余りみたことがありません。

 もっとも、最高裁判決からすれば、労働者の自由意思による合意がある場合には、賃金からの天引きが可能とされていますが、合意の有無については、厳格かつ慎重に判断されているため、裁判となった場合には相殺が認められないリスクが高くなります。

 なお、賃金からの天引きが可能としても、天引きできる金額は賃金の4分の1が上限です(民事執行法第152条)。 

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                             (横峰寺遍路道)

 従業員貸付ですが、会社にも回収不能のリスクを負うことになります。また、懲戒解雇ができるかという点についても、労働契約と金銭消費貸借契約とは別個の契約であることから、難しいことが多いのではないかと思います。

 田舎弁護士としては、従業員貸付という制度は、会社にとってはデメリットの方が多いのではないかと思っております😅

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