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2024年6月 9日 (日)

【学校】 小学校の教諭の行為及び発言が、いずれも教諭が児童に対して行うことが許される教育的指導の範囲を逸脱したものであるとして、国賠法1条1項の適用上違法であるとされた事例 熊本地裁令和5年2月10日判決

 判例時報No2588号で紹介された熊本地裁令和5年2月10日判決です。

 本件は、原告が、当時通っていた被告が設置する小学校において、原告のクラスの担任であったA教諭(以下「A教諭」という。)から、(1)原告の腕を強く掴み正面から首元を掴んで教室の壁方向に押しやる行為(以下「本件行為」という。)を受けたこと、(2)同クラスの児童全員の前で、①「お前ははっきり言ってクソだ。」、②「もう学校に来なくていい。」、③「もう原告とは話すな。」「もう原告とは関わるな。」「友達を選びなさい。本当にこの人といたら楽しい、安心できるという友達と過ごしなさい。」、④「親に言っても無駄だ。俺は撤回しないから。」と言われたこと(以下①~④の発言を合わせて「本件発言」といい、個別の発言については、上記の数字に応じて「本件発言①」などという。)が、いずれも違法な行為であるなどと主張して、被告に対し、国家賠償法1条1項に基づき、慰謝料等の損害合計275万円及びこれに対する本件行為の後であり本件発言の日である令和2年11月11日から支払済みまで民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払を求める事案です

 裁判所は、本件行為Ⅱついても、本件発言①から④についても、教育的指導の範囲を逸脱したことは明らかで違法があると判断しております(慰謝料等として12万円の支払義務を認めております。)。

 なお、A教諭は、「戒告処分」を受けております。 

20240608_121102
(嫁ちゃんランチ)
 教育上必要があれば、懲戒権はありますが、体罰は一切不可となっております。
 体罰については、「公立小学校の教員が、悪ふざけをした2年生の男子を追いかけて捕まえ、その胸元をつかんで壁に押し当てて大声で叱った行為が、その目的、態様、継続時間等から判断して、教員が児童に対して行うことが許される教育的指導の範囲を逸脱するものではなく、学教法11条ただし書にいう体罰に該当せず、国賠法上違法とは言えないと判断した判決(最高裁平成21年4月28日)がある。同判決の調査官解説によれば、同判決は、教員が児童に対してした有形力が軽微な事案についての事例的判断であり、一般的な判断基準を示したものではないとされている。しかし、同判決が、学教法11条に基づく懲戒の違法性に関し、その教育上の目的、態様、継続時間等を総合考慮して判断をした点については、一定の先例性がある」と解説されています。
 体罰にあたっては、有形力は全て×というわけではなさそうです😟

 

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