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2024年6月29日 (土)

【行政】 普通地方公共団体が締結した支出負担行為たる契約が違法であっても、私法上無効ではない場合において当該契約に基づく債務の履行といてされた支出命令の適法性 最高裁平成25年3月21日判決 実務住民訴訟

 ぎょうせいから出版されている「実務住民訴訟」P115以下の記述です。自治法232条の4第1項の「支出命令」の解説となっております。

 「支出命令とは、その権限を有する長又はその委任等(通常は「専決」で処理されています。)を受けた職員が、支出負担行為に係る地方公共団体の債務が確定した旨(債権者及び金額が確定し、履行期が到来したこと)会計管理者(自治法168条)に通知し、その支出を命令する行為をいいます(自治法232条の4第1項)。」

 ※なお、支出負担行為とは、法令又は予算の定めるところに従ってなされる支出の原因となるべき契約その他の行為をいいます(自治法232条の3)。具体例としては、工事等の請負契約、物品の購入契約、委託契約のような私法上の行為、給料、退職手当等の支給決定のような公法上の行為、地方公共団体の不法行為に基づく損害賠償金の支出を決定する行為のような地方公共団体の内部意思決定行為がこれに当たります。

 「例えば補助金の支出に公益上の必要がないとか、随意契約の要件がないのに随意契約によったとかという違法事由は、支出負担行為に関する違法事由なのですが、裁判例には支出命令のみを審判の対象に掲げて争っているような例も見受けられます。支出命令は機関相互間の内部的行為ですから、これは正確ではありません。」

Original_ff16d9489d1441458b9c313ba43eb41                             (林道木地川線)

 「支出負担行為が財務会計法規上の義務に違反して違法なものである場合には支出命令も(また後述の支出も)違法になり、それを看過して支出命令を発する等財務会計法規上の義務に違反すれば責任を負うのが原則ですが(本来的権限者はいずれも長等ですが、受任者や専決者による場合は異なることがあります。)、

 支出負担行為が第三者との契約である場合には、その契約に拘束されますから、当該契約に基づく債務の履行としての支出命令をした者の責任については、契約が私法上無効でない場合(私法上無効であるのに支出命令を発すれば、当該支出命令について当然に責任を負います。)には、

 ①当該地方公共団体が当該契約の取消権又は解除権を有しているときや、

 ②当該契約が著しく合理性を欠きそのためその締結に予算執行の適正確保の見地から看過し得ない瑕疵が存し、かつ、相手方において当該契約の解消に応ずる蓋然性が大きかったというような、客観的にみて当該地方公共団体が当該契約を解消することができる特殊な事情があるときでなければ、

 当該契約に基づく債務の履行としての支出命令を行う権限を有する職員は、違法な支出負担行為(契約)に基づいて支出命令を行ってはならないという財務会計法規上の義務を負うものではないとされています(最高裁平成25年3月21日判決)」 

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 支出負担行為が第三者との契約の場合
   当該契約が私法上無効であるにもかかわらず、支出命令を発すれば、当該支出命令について当然に責任を負う
   当該契約が私法上無効ではない場合には、前記①又は②のような場合でなければ、当該支出命令について責任を負わない
 ということになります。
 ですので、契約が私法上無効であるか否かによって、判断の基準が変わることになります😅

 

 

 

 

 

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