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2024年3月23日 (土)

【弁護士考】 後見業務に弁護士等の専門職は必要か

 時折、認知症等を患った親族の財産管理等についての相談があります。

 財産がある程度ある場合には、親族ではなくて、弁護士・司法書士等の専門職が後見人になることや、親族が後見人になっても専門職が後見監督人となるケースが少なくないように思います。

 また、交通事故等が原因で判断能力を失い、賠償請求を関係するような場合には、まず間違いなく弁護士が後見人になります。

 このような運用は、法定後見の利用者にとって、非常に使いづらいところがあります。

 なぜから、①専門職が後見人になると報酬が発生すること、②専門職の事務所が面倒をみている親族の近くにないこともあること、③支出について専門職から頑なな対応をとられることが少なくないこと、④ほぼ終身制であること等、問題が多いと思います。最近は、これに加えて、⑤専門職による財産の横領ということも報道で散見されるようになりました。

 まずは、親族後見を大原則として、親族が専門職後見を望んでいるケースや、親族間でトラブルがあるようなケース等の例外的な場合に限って、専門職後見とすべきではないかと思います。

 また、家裁への報告は、毎年1回ですが、これだと余りにも少ないと思わざるをえません。せめて、3ヶ月に1回は家裁への報告を義務付けるべきです。

 さらにいえば、現在話がでている任期制或いは更新制にすべきだと思います。

 交通事故のような場合で後見申立てをせざるを得ない場合もありますが、このような場合は、親族後見として、親族が交通事故の賠償の実務に長けた弁護士を任意に選択できるようにすべきです。

 そして、弁護士会においてもその有志にて後見候補者の名簿を整備して、名簿に登録されている弁護士を推薦しています。名簿に登録されている弁護士が万が一財産の横領をした場合には、その名簿に登録されている弁護士が頭数で負担を被害者に行うとすれば、名簿に登録すべきかどうかについても慎重な判断を期することにもつながろうと思います。

 特段の事情がない限り、お金のかからない、市民後見を原則としなければ、使い勝手のよい後見制度にはならないと思います。 

 弁護士等専門職が後見人になることは、ある限定された場面では必要不可欠ですが、大半は親族後見でほとんど問題がない事案であり、専門職後見の費用負担などを考えると、やはり、選任は親族後見を原則と考えなければ、普及しないでしょう。

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(楢原山・つちぐり)
 
 ここ数年、マスコミで報道される、弁護士による不祥事が増えたように思います。事務所内でしっかりとしたガバナンスが構築できればいいのですが、ほとんどの法律事務所は、特に地方では田舎弁護士もそうですが、零細ですので、弁護士自身の良心に委ねられていることにより担保されているにすぎません。
 この良心は、貧すれば鈍するという言葉のように、容易に喪失します。
 弁護士は弁護士自治が認められている、公権力が介入できません。その代わり、弁護士会がもっと弁護士に対する監督を強化してもよいのではないかと思います。 

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