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2023年10月 6日 (金)

【労働・労災】 「職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって」

 職場におけるパワハラの定義については、労働施策法第30条の2第1項(令和2年6月1日施行)が次のとおり定義しています。

 ①職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって

 ②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより

 ③その雇用する労働者の就業環境が害されること

 このブログでは、①職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって を取り上げます。 

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(横峰寺遍路道)
 まず、「職場」の意味です。
 パワハラ指針2・(2)においては、「職場」とは、事業主が雇用する労働者が業務を遂行する場所を指し、当該労働者が通常就業している場所以外の場所であっても、当該労働者が業務を遂行する場所については、「職場」に含まれると説明されています。
 また、パワハラ運用通達第1・(3)・①では、指針2・(2)は、「職場」の内容と例示を示したものであることを説明して、「職場」には、業務を遂行する場所であれば、通常就業している場所以外の場所であっても、出張先、業務で使用する車中及び取引先との打ち合わせの場所等も含まれるものであることを説明されています。なお、勤務時間外の「懇親の場」、社員寮や通勤中等であっても、実質上職務の延長と考えられるものは職場に該当する。その判断に当たっては、職務との関連性、参加者、参加や対応が強制的か任意か等を考慮して個別に行うものであることとされています。
 次に、「優越的な関係を背景にした」の意味です。

 パワハラ指針2・(4)においては、「優越的な関係を背景にした」言動とは、当該事業主の業務を遂行するに当たって、当該言動を受ける労働者が当該言動の行為者とされる者に対して抵抗又は拒絶することができない蓋然性が高い関係を背景として行われるものと指し、例えば、以下のもの等が含まれると説明されています。

 ア 職務上の地位が上位の者による言動

 イ 同僚又は部下による言動で、当該言動を行う者が業務上必要な知識や豊富な経験を有しており、当該者の協力を得なければ業務の円滑な遂行を行うことが困難であるもの

 ウ 同僚又は部下からの集団による行為で、これに抵抗又は拒絶することが困難であるもの

 イについては、最近出版されたハラスメント対応の実務必携Q&A P27には、「裁判例においても、部下から上司に対する例として、国・渋谷労基署長(小田急レストランシステム)事件・東京地判平21・5・20」「では、部下が中傷ビラ(売上を着服している、金庫から金を盗んだ、部下の女性職員にセクハラをした、倉庫から窃取されたビールを飲んだ等)を労働組合に持ち込んだり、会社上層部に送付したりしたこと等による上司のうつ病自殺につき労災適用を認めています。この例もあるように、たとえば、部下のもつさまざまな優位性の中には、事業所内外の人脈・企業施設の操作ノウハウ等実に多様なものがあり得ます。」と解説しています。

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(横峰寺山門)

 

 

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