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2023年10月 8日 (日)

【労働・労災】 続 パワハラを理由に労災申請された場合 

 昨日の続きです。

 精神障害の労災認定の一般的な説明をさせていただきます。

 労災認定基準の対象となる精神障害は、10分類されています。そのうち、業務に関連して発病する可能性のある精神障害の代表的なものとして、うつ病や急性ストレス反応が挙げられています。

 いわゆるうつ病等により労働者の労働能力を喪失させる程度の精神障害が生じた場合には、精神障害として労災認定がなされます。

 精神障害の労災と認定されるためには、

 ①認定基準の対象となる精神障害を発病していること

 ②認定基準の対象となる精神障害の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること

 ③業務以外の心理的負荷や個体側要因により発病したとは認められないこと

 の認定要件をすべて満たす必要があります。

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                             (加藤嘉明像) 

 また、②の要件に関しては、「業務による心理的負荷評価表」に基づき、「特別な出来事」に該当する業務による業務による出来事が認められるか、あるいは、それ以外の具体的な出来事として列挙されている平均的な心理的負荷の強度がⅠからⅢの三段階で評価される事例を参考に、業務による出来事が労働者に与えた心理的負荷の強度を「弱」「中」「強」として判断します。

 業務による強い心理的負荷が認められるかについては、「特別な出来事」に該当する場合には、心理的負荷の総合評価が「強」とされますが、

 「特別な出来事」に該当する出来事がない場合には、(1)「具体的出来事」へのあてはめ、(2)出来事ごとの心理的負荷の総合評価、(3)出来事が複数ある場合、関連している場合には全体を一つの出来事として評価し、関連しない出来事が複数生じた場合には、それぞれを考慮して全体評価を行い、強い心理的負荷があるかを判断します。(3)については、中+中の場合に強又は中と判断されます。

 なお、心理的負荷の強度は、精神障害を発病した労働者が主観的にどう受け止めたかではなく、同種労働者が一般的にどう受け止めるのかという観点から評価します。

 また、業務による心理的負荷によって精神障害を発病した人が自殺を図った場合、「精神障害によって、正常な認識や行為選択能力、自殺を思いとどまる精神的な抑制力が著しく阻害されている状態に陥ったもの(故意の欠如)と推定され、原則としてその死亡は労災認定されます。」とされています。

 翌日は、パワハラが労災と認定される具体的事例について説明いたします。

 (続き)

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