【金融・企業法務】 特殊詐欺被害への補償対応
金融法務事情No2215で掲載された「特殊詐欺への補償対応」と題する論文です。
特殊詐欺の手口には、大きく、預貯金詐欺と、キャッシュカード詐欺盗の2種類が存在します。前者は、警察や金融機関、自治体等の関係者を装って被害者宅を訪問した犯人(受け子)が、「キャッシュカードを取り換える必要がある」等と述べて被害者からキャッシュカードを騙し取る犯行であり、後者は、被害者宅を訪問した犯人が被害者にキャッシュカードを封筒に入れて保管するよう指示しつつ、被害者が目を離した隙に封筒をすり替える等の手法でキャッシュカードを窃取するものです。
預貯金詐欺は、詐欺罪が成立し、キャッシュカード詐欺盗は、窃盗罪が成立します。
預貯金者保護法が対象とするのは、偽造カード等を用いて行われた機械払式預貯金払戻し等と、盗難カード等を用いて行われた不正な機械式預貯金払戻し等であり、特殊詐欺のケースでは、前者は、預貯金者保護法の対象とならず、後者は、預貯金者保護法の対象となります。
そして、預貯金者保護法では、金融機関に過失がないことを前提に、預貯金者に過失があるとまでは認められないのであれば、補填対象額の全額を、過失があっても重大な過失でなければ補填対象額の4分の3が補填されます。預貯金者に故意又は重大な過失がある場合には補填の必要はありません。
過失については、少なくとも軽過失が認定されることが多いとされているため、裁判等では、重過失があるかどうかが問題とされているようです。
重過失が認定されやすいケースとしては、暗証番号を直接犯人グループに伝えてしまった場合、すり替えられた封筒に暗証番号を記載したメモを封入されていたケースが考えられるようです。
なお、金融機関によっては、預貯金者保護法で定める補償とは別に、金融機関の自主的な取組として、現金規定等に基づく補償も広く行われているようですので、こちらの検討も必要です。
この論文はわかりやすく解説されており、この種の相談があれば、参考になると思います😅
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