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2023年5月10日 (水)

【金融・企業法務】 相続人が名義書換しようにも株券が紛失している場合にどうしたらいいの?

 相続人が名義変更しようにも株券が紛失している場合、どうしたらいいでしょうか?という相談もたまにあります。

 余り勉強をしていない弁護士ですと、株券は有価証券なので、公示催告手続を経て除権判決によって無効にした上で、株券の再発行を受けることになりますと回答する弁護士がいるかもしれません😖

 しかし、平成14年商法改正により、株券失効制度が新たに設けられて、裁判所の公的な関与ではなくて、私人である会社自身の下で、株券を失効させる制度ができました。

 もっとも、商法時代の株券失効制度は、会社によるみなし名義書換えの制度は廃止されているので、商法時代の解説を参考にする場合にはこの点にも注意が必要です。

 会社法時代の書式が田舎弁護士が探す限り不見当でした😖😖

 以下、株券喪失と相続をまとめてみました。

 第1 株券喪失
    ※株券喪失登録の登録異議の申請がない場合
     ①株券を喪失した者(申請者)が、株式発行会社に対し、株券喪失登録請求書及び添付資料を利用して、株券喪失登録の申請をする。
       ※申請者作成の紛失したことを説明する陳述書
       ※申請者の印鑑証明書
       ※(相続の場合)相続人全員の戸籍謄本、除籍謄本、遺産分割協議書、相続人全員の印鑑証明書
     ②株式発行会社は、株券喪失登録簿を作成の上、申請された株券の番号、株券を喪失した人の住所氏名、株券に係る株式の名義人(株主名簿に記載された人)の住所氏名、株券喪失登録の日を記載する。
     ③株式発行会社は、名義上の株主に対して、株券につき喪失登録がなされた旨等を通知する。
     ④株券喪失登録のなされた日の翌日から起算して1年を経過した日に無効
     ⑤株券の再発行
   
     第3版会社法実務スケジュール(令和5年1月発行)      登録抹消申請がない場合
       6月29日   株券喪失登録の請求
       6月30日   株券喪失登録
       7月01日   名義人に対する通知
       翌年の
       7月01日   株券の失効
               再発行
      
 第2 その後、株券の相続の手続をする
      株券喪失登録簿に登録されると一年後に株券が無効となり、その後に名義書換の請求ができるようになる。
     ⑥遺産分割協議の結果、株式を相続した相続人は、株式発行会社にその旨を届け出て、新株券とともに、名義書換の手続きをする。
<必要な書類例>
株券(無効を待って再発行手続)、相続による株式名義書換請求書、名義書換をして新しく株主になる人の株主票、共同相続人の同意書または遺産分割協議書、相続人全員の印鑑証明書、相続人全員の戸籍謄本、被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで連続したもの)※これは重複する部分もあるので省略可能かなとも思います。

20230423_160506
(宇和島・愛宕公園近く)
 公示催告や除権判決を利用しなくていいのはいいですが、1年位はかかるので、まだまだ面倒ですね。                   

 

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