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2023年5月11日 (木)

【労働・労災】普通解雇~就労不能~

 昨年11月に学陽書房から出版された使用者側代理人の解雇・雇止め紛争の実務対応です。

 以下のようなケースが紹介されています(P35)。

 「当社は従業員8人の広告制作会社(総務・経理スタッフ1名、制作・営業スタッフ7名)です。昨年、制作スタッフが1名辞めたことから、即戦力としてXを制作スタッフとして中途採用しましたが、Xは発熱、咳を理由に頻繁に休むようになりました。当日になってですが休む旨の連絡はあり、無断欠勤ではありません。ただ、平均して月の3分の1前後、多い月には2分の1も休む状況が半年続いています。このため、Xに仕事を任せることができず、他の制作スタッフに負担のしわ寄せがいっています。

  当社の就業規則の「心身の故障のため業務の遂行に支障があり、または、これに耐えない場合」という解雇事由に基づき、Xを解雇することはできるでしょうか。」

 ありがちなケースですね。

 では、回答をみていきましょう。

 「Xに対し、発熱や咳の原因、改善のための対応方法、回復の見通し(今後も発熱・咳が断続的に出る可能性はどの程度あるのか等)及び就業の可否等の記載のある主治医作成の診断書の提出を求めるとともに、

 Xの状況を主治医に確認し、通常の就業が難しく、症状回復が見込まれない場合は、有効に普通解雇ができる可能性がある。

 ただし、休職制度がある場合にはこれを適用し、休職制度がない場合でも短時間の治療で症状の改善が見込まれる場合にはXに休暇の取得を認め、その間に治療を専念させるなどしなければ、解雇無効となる可能性がある。」

 まずは、主治医作成の診断書と、主治医への確認が必要ということです。

 そして、必ず、休職制度を利用させて、短期間の治療によりXが治癒するかどうかを試みるということがポイントになります。 

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(宇和島・穂積橋)

 

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