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2021年12月11日 (土)

【労働・労災】小学校の教員が脳幹部出血を発症して後遺障害が残ったことについて、当該発症と公務との間に相当因果関係が認められるとされた事例 福岡高裁令和2年9月25日判決

 判例時報No2494号で紹介された福岡高裁令和2年9月25日判決です。 

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(木洩れ日の橋)
 脳・心臓疾患の公務(業務)起因性の判断については、以下のとおり解説されています。
 「地方公務員の傷病等が公務によるものであると認められるためには、当該傷病等と公務との間に相当因果関係があることが必要である。
  最高裁は、この相当因果関係の判断基準に関する一般論を説示しておらず、傷病等の公務(業務)起因性が問題となった個々の具体的事案に即して、当該傷病等が業務に内在する危険が現実化したものであると評価することができるか否かによって判断しているということができる。
  そして、最高裁は、脳・心臓疾患の公務(業務)起因性が問題となつた事案において、労働者又は公務員の基礎疾患が業務上の精神的、身体的な過重負荷によりその自然的経過を超えて増悪して脳・心臓疾患が発症したと認められる場合、業務に内在する危険が現実化したものとして、業務と脳・心臓疾患との相当因果関係の存在を肯定する判断をしているものと理解される」
 「本判決が1審判決と異なる結論に至ったのは、1審判決は、脳血管疾患が公務に内在する危険の現実化として発症したものと認められるためには、公務による負荷が、脳血管疾患の発症の基礎となる血管病変等をその自然経過を超えて著しく増悪させ得ることが客観的に認められる負荷といえることが必要であるとしていたのに対し、本判決は、「著しく」増悪させ得るものであることを必要としていないこと、本件発症前1か月の時間外労働時間が月100時間に達していない事実を重視しなかったこと、Xの公務の質的過重性について全体的な負担を評価したことが要因になっているといえる」
 第1審と第2審とで大きく結論を異にします。原告の代理人弁護士としては、ほっとしたのではないかと思います
 
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