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2021年11月11日 (木)

【倒産】 遺産分割協議と無償行為否認

 共同相続人間の遺産分割協議により、法定相続分割合と異なる遺産の分割がなされた場合、法定相続分を下回る遺産しか取得しなかった相続人の破産管財人は、当該遺産分割協議が破産法160条3項の無償行為に該当するとして、これを否認することができるかという論点があります。 

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(林道木地川線)
 同種の問題について、詐害行為取消権については、最高裁平成11年6月11日判決が詐害行為となり得ることを認め、国税徴収法39条(無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務)については、最高裁平成21年12月10日が、同条所定の第三者に利益を与える処分に当たり得ることを認めていますが、遺産分割協議に関する否認権行使に関してはいまだ最高裁判決が存在していない状態です。
 東京高裁平成27年11月9日判決(東京地裁平成27年3月17日判決)は、父Aの相続人次男Z(他には、長男Y)が、平成22年1月9日に総額約2億3700万円の遺産のうち、約2億1000万円をAが取得し、Zは約2600万円を取得する遺産分割協議を成立させたものの、平成22年5月ころに、Zは支払い停止、6月に破産手続開始決定、管財人XからYに対して法定相続分を超えて超過した約9200万円請求をしたという事案です。
 第1審、第2審ともに、管財人が敗訴しています。
 東京高裁は、遺産分割協議は、原則として無償行為には当たらないが、特段の事情がある場合には、当たり得るが、本件では特段の事情はないと判断したものです。
 なんとなく、管財人のように考えてしまいますが、高裁は原則としては無償行為には当たらないと判断しています。

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