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2020年6月19日 (金)

【金融・企業法務】 株式の共有  By 神田秀樹

 神田秀樹先生の「会社法・金融法随想 株式に関する諸問題」の中の、「6株式の共有」です。 

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 株式を二人以上の者が共有(準共有)するという状況は頻繁に発生する。
 二人以上によって株式が共同相続された場合や従業員持株会等が民法上の組合の形式をとって株式を所有する場合が典型的な例である。
 これらの場合に、会社法上、共有者は、共有株式についての権利を有する者1人を定めて会社にその者の氏名または名称を通知しなければ、共有株式についての権利を行使することができない(会社法106条本文)。
 また、会社から株主への通知・催告については、共有者は、会社から通知・催告を受ける者1人を定めて会社にその氏名または名称を通知し(会社法126条3項等)、通知・催告はその者に対してされることになる。そのような代表者を定めないときは、会社は共有者の一人に対して通知・催告をすればよい(会社法126条4項)。
 株式の共有がある場合には、次の3つの次元を考える必要がある。
 ①共有者間での意思決定、②会社との関係その1(会社法106条)、③会社との関係その2(名義書き換え)
 そして、会社法106条については、次のような問題がある。
 まず、第1に、権利行使者は、特段の事情のない限り、共有株主が持分の価格に従いその過半数で決める(最判平成9年1月28日)。
 そして、権利行為者一人を決めて会社に通知したときは、その者が共有者の議決権の正当な行使者となるので、共有者間で株主総会の決議事項について逐一合意を要するとの取り決めがあり、ある事項について共有者間に意見の相違があった場合であっても、被選定者である権利行使者は自己の判断で議決権を行使することができる(最判昭和53年4月14日)。
 第2に、権利行使者を定めない場合には、株主としての権利を行使することができない(最判平成9年1月28日)。
 ただし、例外的にこれが認められた事例がある(最判平成2年12月4日 株主総会決議不存在確認の訴えの提起、最判平成3年2月19日 合併無効の訴えの提起)。
 この例外に該当しない場合であっても、権利行使者を定めることを会社法が要求するのは会社の事務処理上の便宜のためであり、会社側から権利の共同行使を認めることはさしつかえない(会社法106条但し書き)。
 この点について、権利の単独行使を会社側から認めることができるかという問題がある。
 平成27年に、最高裁は、会社法106条本文は、共有に属する株式の権利行使の方法についての民法の共有に関する規定に対する特別の規定を設けたものであり、共有株式について会社法106条本文の規定に基づく指定および通知を欠いたまま権利が行使された場合において、その権利の行使が民法の共有に関する規定に従ったものでないときは、会社が同法106条ただし書の同意をしても権利行使は適法となるものではないと判示した(最判平成27年2月19日)。」
 株式の共有は、旧司法試験の時代から会社法の論点ですが、町弁になると会社関連訴訟はあまり取り扱わない弁護士も少なくないので、記憶喚起が必要です。
 

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