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2020年6月16日 (火)

弁護士受難時代をどうのりきるか

 無計画な弁護士数の増加や規制緩和等により、10年ほど前から、多くの弁護士の受難時代を迎えています。

 それは、都会も地方も同じといえます。

 田舎弁護士は、地方の弁護士なので、その感覚からすれば、地方の事件は規模が小さいということが挙げられます。都会と比べると、年収や不動産の価格も違いますから、遺産分割にしても、離婚にしても、財産分与等の金額は小さくなります。

 しかしながら、それにもかかわらず、都会の弁護士は地方にこないだろうと思っていたら大間違いです。10年前と異なり、裁判所の期日簿をみてもきいたことのない都会の弁護士の関与事件が増えております。

 裁判のIT化が進むとさらに顕著になるでしょう。

 破産申立事件は、多数支店を抱えている都会の法律事務所が関与するものも、度々見受けられます。

 また、田舎弁護士の地域では、人口16万人規模の都市に、都会の弁護士法人の支店が5つもあります。

 地方でも、無料法律相談、土日夜間相談を実施しているところがありますので、そちらに流れることも度々です。

 地方の弁護士でも経済的に大変なのに、都会だとさらにそれが激しさを増しているものと、勝手に想像しています。そういえば、駆け出し弁護士さんが、非弁提携で処分を受けるということも珍しくなくなりました。田舎弁護士の感覚では、非弁提携というのは、都会の超高齢弁護士の先生というイメージでしたが、今は、そうではなさそうです。

 また、コロナの関係で、裁判やADRの期日指定が取り消されました。これで、本来、売り上げていた報酬がその時点で得られなくなりました。相談件数も、労働や破産等を除き、減少しております。

 このような情勢ですが、法曹養成課程の見直し、就中、司法試験制度の大きな見直しは検討すらされていないように思います。

 弁護士の経済的な環境の悪化に伴い、若手の弁護士の勤務条件も悪化しております。

 他方で、法律事務をビジネスチャンスと考えて、IT等を活用して、一定の成果を挙げているように見える弁護士もいます。

 税理士法人や司法書士法人が、業務拡大のために、若い弁護士を事実上雇い入れるようなことも散見されます。

 (新)司法試験が始まるまでは現代の科挙と言われた超難関司法試験に合格し基本的人権擁護の担い手として育てられたことから、田舎弁護士を含め中堅以上の弁護士は、最近のビジネス的な手法になじめず、戸惑っている方も少なくのではないかと思います。

 今は、弁護士は受難時代を迎えていますが、ただ、それを嘆いていても、敗れ去るだけですので、それをバネに筋肉質の事務所に再構築できるよう考えています。

 地域がこの事務所の灯だけを消したくないという気持ちを抱くような事務所でありたいものです。

 

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(今治・笠松山)

 地域のために、良質なリーガルサービスが提供できるよう、これまで同様、1件1件に費やす作業量と質を落とさないよう、頑張っていきたいと思います。

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