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2019年8月 9日 (金)

【金融・企業法務】預貯金の共同相続に関するいくつかの問題

 判例タイムズNo1460号で掲載された佐藤毅裁判官執筆の「預貯金の共同相続に関するいくつかの問題」と題する論文です。

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 Q共同相続人の一人が相続開始後に預貯金を払い戻した場合における不当利得又は不法行為の成否。
 
 ⇒平成28年最決後の処理
 共同相続人の一人が相続開始後・遺産分割前に預貯金を払い戻した場合、他の共同相続人は、自己の準共有持分を侵害されたものとして、払い戻しをした共同相続人に対して、不法行為に基づく損賠賠償又は不当利得の返還を求めることができる。
 ⇒相続法改正後の処理
 民法906条2は、①遺産分割前に遺産に属する財産が処分された場合であっても、共同相続人は、その全員の同意により、当該処分された財産が遺産の分割時に遺産として存在するものとみなすことができる、②共同相続人の一人又は数人により①の財産が処分されたときは、当該共同相続人については、①の同意を得ることを要しない。
 払い戻しをした共同相続人に対して、払戻された預貯金が被相続人の遺産であることの確認を求める訴えをおこして、請求認容判決を得た上で、遺産分割手続において具体的相続分を前提とした遺産分割を実現するという方法を選択することができる。
 Q相続開始後に被相続人名義の預貯金口座に入金が行われた場合の取扱い。
 ⇒平成28年最決の考え方を前提にすると、当該口座に係る預貯金債権の全体が遺産分割の対象となる
 Q金融機関の貸付債権との相殺の可否
 Q相続財産中の預貯金債権の差押え・取立の可否
 ごとに設問が設定され、解説がなされています。
 実務が固まっていないところも多くて、参考になります。
 

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