判例タイムズNo1456号で紹介された東京地裁平成30年3月29日判決です。😞
東京地裁の判断は以下のとおりです。
まず、判断の枠組みについては、被告が主力の油井菅事業を廃止したことをもって、解雇が原則として有効であるという考え方は採用せず、本件解雇は基本的には整理解雇であるとした上で、
人員削減の必要性、解雇回避努力、被解雇者選定の合理性及び解雇手続の相当性等を総合考慮して、有効性を判断すべきであるとしました。
その上で、被告において油井菅事業廃止後に継続している不動産の管理等について、被告の従業員は従事しておらず、関連業務に経理担当者のみが関わっていたこと等を、解雇回避努力義務の判断において考慮すべきであり、原告らの当面の生活維持や再就職の便宜を図るための措置についても整理解雇の効力判断の1要素として考慮することが相当であるとしました。
解雇回避努力については、以下のとおり判断しております。
原告らの不動産賃貸等の業務への配転や転籍の余地について、被告において、専門の業者への不動産管理の委託を止め、不動産管理部門を創設するなどして、入社以来油井菅製造事業のみ従事してきた原告らを配転する義務は認められず、配転以外の点として、被告が、従業員に対して、会社都合退職金に加えて1年分の年収に相当する特別退職金を支払い、再就職支援サービスの利用料を無期限で会社負担とする条件で希望退職を募ったこと、希望退職に応じなかった原告らに対しては、油井管事業終了後も、団体交渉継続期間中は事業撤退前と同額の賃金を支払ったことなどの事情は、整理解雇の有効性を基礎づける事情であると判断しました。
手続きの相当性についても、被告は、油井菅事業からの撤退を決断した後、21回にわたって労働組合と団体交渉を行い、労働組合の求めに応じて資料等を開示しており、説明の経過や態度に不誠実な点は見当たらないとしました。
★ここまで手厚い条件の提示や対応をされていたら、整理解雇は有効でしょう。ただ、このようなことは、田舎弁護士の地域の零細企業では難しいでしょう。
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