【金融・企業法務】 金融法務事情 金融判例研究 第27号 担保・保証
金融法務事情No2073号の金融判例研究で紹介された担保・保証の裁判例です。
(東大・安田講堂前)
担保・保証の裁判例としては、A自動車割賦販売において未登録の信販会社が留保所有権に基づき別除権を行使することの可否についての札幌高裁平成28年11月22日付判決、B信用保証協会と金融機関との間で保証契約が締結され融資が実行された後に主債務者が中小企業の実体を有しないことが判明した場合において、信用保証協会の保証契約の意思表示に要素の錯誤がないとされた最高裁平成28年12月19日があげられています。

(安田講堂の窓から外を眺望)
自動車の割賦販売については、昔、東証一部上場会社の自動車会社の顧問(愛媛地区担当)をしていたことがあり、その関係で、債権回収事案やクレーム事案を担当させていただいていましたので、興味がある事案です。
札幌高裁平成28年11月22日判決は、最高裁平成22年6月4日判決が、販売会社・信販会社・買主の三者間でなされた自動車の割賦販売における所有権留保の倒産法上の処遇につき、これを別除権としつつ、手続開始までに登録名義(対抗要件)を得ていなかった信販会社の別除権行使を認めなかった。当該事案の三者間契約は、販売会社の留保所有権が代位により信販会社に移転する趣旨のものではないというのがその理由でした。
⇒平成22年最判をうけ、実務では、法定代位に依拠することを明確にした新たな約款が用いられていますが、この新約款の事例につき、登録名義のない信販会社の別除権行使を認める判断を示したのが、この判決でした。
最高裁判決がでると、実務も変化する事例の1つでしたね。

(東大の廊下)
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