【労働・労災】 社内報に賃金改定の内容等が記載されていることにより従前の就業規則が変更されたものとみることはできないとされた事例
判例時報No2333号で紹介された大阪高裁平成28年10月26日付判決です。
解説によれば、以下のとおりです。
「就業規則が法的拘束力を有するには、いかなる手続が必要かという点について、最判平成15年10月10日判決(フジ興産事件)は、就業規則が法的規範としての性質を有するものとして、拘束力を生ずるためには、その内容を、適用を受ける事業場の労働者に周知させる手続が採られていることを要するものというべきであると判示し、労契法7条においてもその旨定めている。
そもそも、就業規則が労働者の権利義務を明確にするためにそれを成文化させ、労働者に周知させるための文書であって、労働者がその内容を現実に知っているかを問わず、個別的な合意を要せずに適用される文書であることからすると、就業規則の変更が周知されたといえるためには、就業規則の変更がある旨、変更後の具体的な内容が明示されていることが前提となるものといえる。
本件判決は、社内報において賃金改定の内容が記載されているものの、これが就業規則の変更に該当するとの説明もなく、就業規則としての体裁も整っていないとして、変更後の就業規則の内容の合理性や社内報の周知の程度について判断するまでもなく就業規則の変更とは認められないと判断しました。」
(今治港)
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