【金融・企業法務】 監査役のための税務トピックス 組織再編税制
月刊監査役1月号の「監査役のための税務トピックス」です。
今回は、組織再編税制です。
合併、会社分割、現物出資、現物分配等の組織再編成については、法人税法の措置として、資産を税務上の簿価で引き継ぐことができる「税制適格再編」の制度があります。
税制適格再編の趣旨は、経済実態として移転する資産に対する支配が再編後も継続する場合には、実態に合わせた課税、すなわち譲渡損益を認識せず、帳簿価額を引き継ぐこととされています。
つまり、税制適格再編に該当すれば、移転資産に係る譲渡損益の認識が繰り延べられることになります。また、組織再編税制には、再編により引き継いだ繰越欠損金又は含み損がある資産を利用した租税回避を防止する観点から、繰越欠損金の引継ぎ又は資産の含み損の実現に一定の制限が課されています。
合併等の組織再編成は企業グループの経営資源の有効活用や他社とのシナジー効果を期待して行われる有効な手段とされているようですが、
解説者猪野竜司税理士が指摘されるように、組織再編税制は複雑であり、適格要件や繰越欠損金の引継ぎや特定資産の譲渡等損失の要件を見落としてしまった場合に、予期せぬ税負担が生じる可能性があるために、監査役としても注意を払わなければなりません。

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