【金融・企業法務】 普通預金(自動振替口座)の相続と相続開始後の振込
銀行法務21No793号で紹介された「営業店からの質疑応答」です。
質問は、よくありそうな相談です。
甲銀行の取引先Aが死亡して相続が開始しました。Aとは普通預金取引があり、その口座を対象に公共料金の自動振替契約が締結されていました。Aの相続人は、配偶者Bと子C,Dとなっていますが、公共料金の自動振替手続を継続するにはどのようにすればよいでしょうか。
また、相続開始後に振込があった場合、どのように対応すべきでしょうか。
回答は、以下のとおりです。
相続人に対して、自動引落としは停止され、当該公共料金の納付請求書が送付されることを伝えるとともに、速やかに公共サービスの契約名義人をAから相続人に変更してもらい、当該名義人の普通預金口座による自動振替契約を締結するよう依頼すべきでしょう。
なお、相続人B、C、Dの同意があれば、A名義の口座のまま自動引落扱いを継続することは可能です。
A名義の口座に振込があった場合は、被仕向銀行の委任契約上の善管注意義務を踏まえ、仕向銀行経由で依頼人の意思を確認の上処理するのが無難と考えられます。
なお、委任者の死亡後に、金融機関は事務管理として自動引き落としを有効に行うことができるかが問われた事案で、東京地判平成10年6月12日は、委任者死亡後であっても、事務管理としての自動引き落とし(税金)の有効性を認めています。
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