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2015年9月11日 (金)

【交通事故】 7歳男子の1級1号介護料につき、母親が復職して、日中の職業介護料を日額2万円、夜間の近親者介護料を日額5000円、全日の近親者介護料を日額1万円、67歳以降を日額2万5000円と認定した事案 東京地裁立川支部平成26年8月27日判決

 自保ジャーナルNo1947号で紹介された事案です。被害者側に、約3億5000万円が認められている事案です。高額対人賠償判決例としては、上位10番目に位置しているようです。

 将来介護料が問題となった事案です。

 四肢麻痺等、自賠責1級1号後遺障害を残した7歳男子原告将来介護料につき、

 原告は、

 頸髄損傷による四肢麻痺、呼吸麻痺及び膀胱直腸障害等の後遺障害を負っており、呼吸器の管理や咳の吸引等、生命維持にとって必要不可欠な介護が常時必要であり、24時間体制での監視を要する上、

 褥瘡の発生の予防のため、身体の清拭や体位交換などが必要となるほか、食事、着替え、排尿、排便、入浴及びベッドと車椅子の移乗などといった基本動作を含む日常生活全般にわたり全介助を必要とし、いずれも介護者に加重な負担を強いるものであることが認められる・・・

 症状固定時には8歳であった原告の体重は、現在でこそ30㎏弱であるものの、近い将来には体重も増えて60㎏を超える蓋然性が高いことが認められるところ、

 原告にとって必要な介護の中には、体の清拭、着替え、排便、オムツ交換、ベッドと車椅子の移乗、外出の際の諸作業及び体位交換等のように、原告の身体を動かす必要のあるものも多く含まれており、同人の体重が上記のとおり増加した場合には介護者の負担がより一層重くなることは明らかであり、原告の介護を母が1人で行うことには限界があるといわざるをえない

 従って、原告の介護については、母による夜間の近親者介護に加えて、日中の職業人介護を併用する必要性、相当性が認められるとし、

 母は、本件事故前、義理の兄が経営している会社にパート社員として勤務し、平日5日間の午前9時から午後2時までの間、同社の部品工場で就業していたこと、本件事故を契機として退職したものの、長男及び二男の養育が落ち着いたら上記職場に復職する意思を有しており、職場の理解も得られていることが認められ、近い将来、母が復職する蓋然性は高い

 このことに加え、原告に必要とされる介護の内容は認定事実のとおりであり、そして、上記で説示したとおり、同人の体重が増加するに従い、上記介護の中には体位交換やベッドと車椅子の移乗などのように母が1人で行うことが難しいものも含まれていること、原告の年齢に照らせば、膀胱内圧が高くなるのを防ぐため、通常は、4,5時間ごとの導尿が必要となるところ、導尿の際にはベッドに移さなければならず、ベッドと車椅子の移乗を行う必要性が認められることなどを総合考慮すれば、

 日中のうち、少なくとも母が職場で勤務している時間帯については、複数の職業介護人を依頼する必要性、相当性が認められると認定し、症状固定から原告母が67歳になるまでの23年間につき、母が就業する平日の夜間は同人が近親者介護を要するが、日中は職業介護人を依頼する必要がある

 また、年間240日は就業する予定であること、介護の負担の重さ、そのほか家事の負担等の事情を総合考慮すれば、母の休業日のうち60日間は、同人が就業と介護以外に休息をとるための時間(レスパイト)を確保するため、日中は職業介護人に依頼する必要がある

 従って、この23年間については、1年のうち300日間については、日中の職業人介護と夜間の近親者介護が、その余の65日間については全日の近親者介護が行われるものとして介護料を算定するのが相当である

002

 レスパイトって、耳慣れない言葉ですが、裁判所は、認めてくれています。

 

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