【金融・企業法務】 社外取締役及び社外監査役の注意義務基準
銀行法務21・5月号で、山田剛志成城大学教授が、内部統制構築義務をめぐる判例を題材にして、社外取締役及び社外監査役の注意義務基準をめぐる考察を発表されていました。
今月1月から施行された改正会社法では、社外取締役の活用による監督機能の強化がテーマの1つとされ、今般の株主総会では、社外取締役を設置する会社も相当に増加するものと想定されています。
この考察では、社外監査役と社外取締役との注意義務基準の異同について検討を加えており、参考になります。
一番大きな違いは、社外取締役は、取締役会の構成メンバーであり、業務執行について権限を持つのに対して、社外監査役は、業務執行についての権限は持たないことから、取締役の業務執行に対する監査、監視義務違反しか問われないということです。
つまり、社外取締役は、監視義務違反にとどまることなく、法令違反や経営判断の誤りについても責任を負うことになり、社外監査役と比べると、より責任の範囲が広いということになります。
山田先生は、最後に、「社外取締役選任の圧力は、国内外から高まっているが、安易に形式的要件を満たすためだけに任用するのではなく、社外役員の側も、その役割および責任を理解して就任することが望ましい」と指摘されています。
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