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2014年9月 4日 (木)

  弁護士が危ない!?

 最近、3つの意味で、「弁護士」が危ないと思うことがあります。

 第1には、弁護士の業務において、相手方等から逆恨み等をされて、嫌がらせ、暴行等の業務妨害を受けることがあるということです。極端な場合には、弁護士やその事務所のスタッフが殺害されるということもあります。

 第2には、昨今の弁護士の経済的な基盤が大きく揺らいでいることから、弁護士自身が依頼人等に返還すべき預かり金を横領してしまうことが散見されることです。

 第3には、ソクドクや逆に大量採用等により適切な指導が受けられなかったことや、或いは、ベテランの先生にまれに見られますが、日々刻々と変動する法令や制度の変化に対応できないことによる弁護過誤によって、結果的に依頼人に大きな損失を与えてしまうということです。

 第1の意味では、私自身も、「相手方」から、嫌がらせの電話、訪問、FAX等を受けたことがあります。幸いなことに暴力まではありませんが、ブラックな方々を相手にするときは脅迫的な言辞も度々ありました。

 ただ、紛争事を取り扱う以上、これは弁護士としては避けられないことです。このような危機管理は、法令等に習熟するだけでは身につけられません。弁護士は、企業についてのリスク管理の重要性を説きますが、自らのリスク管理はどの程度のことが行われているのか私も含めて自省する必要があろうと思います。

 第2の意味も、切実に感じます。弁護士の数が増えていることや訴訟が減少していることも原因の1つですが、情報化社会の発展により、弁護士に頼まなくても裁判をすることができなくはない時代が到来しています。従来の「弁護士」業務だけでは生き残るのは難しい時代です。ただ、最近の若い方は、単純に税理士とか弁理士とかの他の資格を考えますが、それらの資格を取得したからと言って、直ちには仕事の量は増えません(むしろ、かなりの初期投資がかかりますし、例えば税理士業務に限ると弁護士が税理士に勝るような決算、申告をするのは難しいでしょう。また、弁護士が税理士資格をとったからといって、税務訴訟のご依頼が急増するとも思えません。)。また、若手の方で、弁護士をやめられる方も増えていると聞いています。

 第3の意味では、これは、中堅弁護士以上に経済的な余裕がなくなったことが勤務弁護士を採用できないことになったわけですが、後者については、殿様商売?の延長で変化する法令や裁判例に対する習熟を怠ったと思われるベテランの弁護士の方がおられるのは、否定できないようにも思います。

 最新号の「金融法務事情No2000号」は、300頁近いとても分厚い構成になっています。

 第1部は、回顧と題して、本誌1000号(昭和57年)後現在までの30年間を対象に、担保法制、執行法制、倒産法制等について、法制度改正や判例が実務にどのような影響を与えたなどについて考察しています。

 第2部は、現代の視点と題して、金融法務が抱える現代的課題に関して、金融実務家が独自の視点で考察しています。

 第3部は、未来の提言と題して、担保法制と倒産法制について、座談会方式で有識者で展望しています。

 私自身、田舎弁護士として、変化する法令や裁判例に対する習熟が必ずしも十分ではなく、この2000号の量及び質に圧倒されています。

 とはいえ、座談会に参加されている有識者の先生の何人かは、遠い昔にお世話になったことのある先生もおられて、昔に戻ったように、よい刺激を受けました。

 危ない弁護士にならないよう、過去を回顧し、自省し、現在を考え、未来を見据えた活動をしていきたいと思います。 

 

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