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2014年9月 5日 (金)

【交通事故】 追突事故により負傷した被害者が「うつ病」と「低髄液圧症候群」に罹患した上、「自殺」した場合に、自殺に関しては「10%の寄与度」が認められた事例 平成24年4月16日徳島地裁判決

 最新の判例時報No2226号では、徳島地裁平成24年4月15日判決が紹介されていました。

 徳島地裁判決は、被害者Aの診療経過を子細に認定し、

 まず、「うつ病」の関係について、Aに精神疾患の既往はなく、Aは本件事故後から首から肩にかけての疼痛、頭痛、頭重感などの治療の過程でうつ病を発症したものであり、前記疼痛などのため休職を余儀なくされ、日常生活に支障をきたしたことや賠償問題が円滑に進まなかったことに対して精神的苦痛や不安を感じていたことが認められることなどを認定し、

 Aのうつ病は本件事故及びこれに伴う疼痛や精神的苦痛、不安を契機として発症して遷延化したが、それは本件事故により通常生ずべき損害といえるとして、本件事故との間の因果関係を認めたものの、

 家族的要因がうつ病に寄与しているという鑑定結果も踏まえ、本件事故のうつ病発症に伴う損害に対する寄与度を10%と認めました。

 また、本件判決は、「低髄液圧症候群」については、未解明な部分が存することを指摘しつつ、Aの症状は一般的な低髄液圧症候群の症状と整合し、重要な判断資料であるMRI及びミエログラフィーの画像所見も低髄液圧症候群の所見を示していることから、Aは、平成18年8月当時低髄液圧症候群の状態であったと認定しました。

 低髄液圧症候群については、そもそもその診断基準を巡り大きな対立がありますが、判決書の当事者の主張整理では、そのあたりのことも全く触れられておらず、どの程度の議論がなされているのかをうかがうことができませんでした。

 本件事案は、うつ病の発症と自殺の問題、低髄液圧症候群等の難しい事例を取り扱った裁判例であり、参考になるのではないかと思います。 

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