【行政】 横浜市空き缶等及び吸い殻条例に基づいて市長が指定した喫煙禁止地区で喫煙した原告に対する過料処分が、当該過料処分をするには被処分者に当該場所が喫煙禁止地区であることの故意又は過失が必要であり、原告には過失が認められないとして、取り消された事例 横浜地裁平成26年1月22日判決
判例時報の2223号で紹介された横浜地裁平成26年1月22日判決です。横浜地裁では、被告の横浜市が負けていますが、控訴審である東京高裁では、6月26日に横浜市が逆転勝訴しているようです。
論点は、①条例30条に基づく過料処分をするためには、処分の相手方に同11条の3違反について故意又は過失が必要か否か、②①が肯定される場合において故意又は過失が必要であるとされる場合、原告に少なくとも過失があったか否かということでした。
ここでは、①の論点について少し見ていきたいと思います。
横浜地裁は、
(1)本件過料処分は、喫煙禁止地区において、快適な都市環境にとって有害な屋外の公共の場所での喫煙を行政上の制裁をもって抑止しようとするのであるから、行政上の秩序罰としての性質を有すること、
(2)その上で、我が国においていわゆる路上喫煙が禁止されている地域は現在のところ極めて限られているから、処分の相手方が喫煙禁止地区と認識し得ずに喫煙することはあり得ることであって、そのような物が過料処分を受けても今後は喫煙禁止地区において喫煙をしないようにしようとする動機付けをされないから、本条例30条の目的とする抑止効果を期待することはできないため、故意又は過失が不要であるとはいえない
と判断して、故意又は過失が必要と判断しました。
過料に関する主観的責任要件の適用があるかについては、以前、市川前弁護士とも議論したことがありました。結局、30年前であればともかく、現在においては、主観的責任要件不要説はとりえないのではないかということに落ち着きましたが、裁判例に非常に乏しい分野であるために、確定的な結論には至っておりません。
高裁では横浜市が逆転勝訴しておりますが、早く判決文を読んでみたものです。
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