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2014年8月14日 (木)

【労働・労災】 市の常勤的非常勤職印の退職手当の支給請求が認容された事例 福岡高裁平成25年12月12日判決

 判例時報No2222号で紹介された福岡高裁平成25年12月12日判決です。

 昭和54年に1年の任期で非常勤職員に任用され、以降毎年1年間の任期で再任用され、平成24年に退職した職員Xが、Y市に対して退職金の請求を求めたという事案です。

 第1審は、Xの請求を棄却しました。その理由は、①特別職の職員に退職手当条例が適用される余地はない、②Xは、一定の学識、経験、技能等を有し、これらの学識を要する職務に任命され、任用通知や規則において特別職の職員としての扱いを受けていたのであって、勤務実態に一般職の職員と共通する側面があったとしても、Xが一定の学識等に基づいて、随時、地方公共団体の業務に参画する者ではないとはいえず、一般職の職員に該当するとは認められないとしました。

 ところが、第2審は、Xの請求を認めました。その理由は以下のとおりです。

 ①Xは、中学校図書館において、勤務日数や勤務時間の点で正規職員と異なることなく勤務しており、また、その勤務条件からすると、他職に就いて賃金を得ることは不可能であり、さらには、校長による監督を受ける立場にあり、勤務成績が不良である場合には、市長によって解任される場合があるとされているのであるから、Xは一般職の職員に当たる、

 ②Xは、退職条例2条1項の常時勤務に服することを要する者には当たらないが、任期は、会計年度ごとの1年間であったが、空白期間のない再任用により事実上雇用関係が継続することになり、正規の職員について定められている勤務時間以上勤務した日が18日以上ある月が12月を超え、以後引き続き所定の勤務時間により勤務してきた者に該当するから、Xは、退職条例2条2項により、職員とみなされると判断しました。

 近時、人件費の関係等から、地方公務員においても、非常勤職員が増加しているが、裁判所によっては、勤務実態を重視して、退職手当金の支給を認める例も出てきております。

 本来、Xのような勤務実態であれば一般職とすべきでしょうが、そうではないにもかかわらず、退職手当金の支払いを命じられるとすれば、市の財政にとって少なくない負担にもなります。

 本判決は、今後の非常勤職員の採用の在り方、退職手当の支給の可否などを考える上で参考になると思います。 

 

 

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