【金融・企業法務】 通貨オプション取引に係る契約の錯誤無効、詐欺取消し、信義則違反による無効、金融機関担当者による通貨オプション取引の勧誘・販売に係る適合性原則違反、説明義務違反が、いずれも認めら得なかった事例 東京地裁平成25年11月28日判決
愛媛の弁護士の寄井です。
金融法務事情No1986号で紹介された東京地裁平成25年11月28日判決です。
判決要旨を紹介いたします。
金融機関である被告の担当者が、顧客企業である原告に対し、通かオプション取引の基本的な仕組みやリスク等を説明していたという判示の事実関係のもとにおいては、
原告主張にかかる原告の誤審や被告担当者の虚偽説明は認められず、同取引の勧誘および同取引に係る契約の締結行為が信義則に違反するものということもできない。
また、上記取引は、将来の為替変動の予測が当たるか否かのみによって結果の有利不利が左右されるものであって、その基本的な仕組みは少なくとも企業経営者にとっては複雑であるとはいえず、その理解が一般に困難なものではないこと、
原告は過去に多数の為替デリバティブ取引を経験していたこと、
被告担当者が同取引の基本的な仕組みは原告に説明していたこと等、
判示の事実関係のもとにおいては、被告が適合性原則から著しく逸脱する勧誘を行ったとか、被告に説明義務があったとは認められず、被告の不法行為は成立しない。
通貨オプション取引をめぐっては、適合性原則違反や説明義務違反等が問題とされることが多いが、今回の裁判例も、同種事案においては参考になりそうです。
なお、この号については、「座談会デリバティブ取引に関する裁判例を考える」が特集されています。
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