【金融・企業法務】 グローバル視点で考える監査役制度
愛媛の弁護士の寄井です。
月刊監査役No622で、グローバル視点で考える監査役制度というシンポジウムでの内容が紹介されていました。
海外の投資家から見て、日本の会社のガバナンスはどうなっているのか、つまり、投資家の利益を守ってくれる者が会社に存在するのかが問題になっています。
アメリカでは、株主自らの利益を守るために独立取締役が存在しているのですが、日本ではそれに相当するものが見当たらないのではないかと言われています。
監査役制度が株主の利益を守る独立取締役の機能を果たしているといえるかといえば、アメリカからすれば、監査役が社長の解任権を有しているのか、取締役会での議決権を有しているのかと言われれば、そうではないために、独立取締役の役割をになうのは難しいと思われているということが、今回のシンポジウムの問題意識のようです。
しかしながら、監査役制度は、常勤監査役による日常監査、社内情報への広範なアクセス権、多様な視点を保障する社外監査役の必置義務と独任制、それぞれ独立して行動できるというメリットがあります。
また、取締役会の議決権こそはもたないものの、取締役は監査役に対して、緊張感をもって説明責任を果たす機能を有し、その意味で、重要な牽制機能を有しております。
問題は、監査役制度自体が、日本独自に発展してしまったことから、海外の投資家にはわかりにくいということです。やはり、海外の投資家にもわかるように積極的に情報発信していく必要があるでしょうし、これを怠れば、監査役制度は次第に消えていくでしょう。
私自身、ある会社の社外監査役に就任していますが、投資家と会社との内部をつなぐ橋のような役割を担えるよう、日々研究と経験を積んでいきたいと思っております。
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