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2013年11月 9日 (土)

奄美ひまわり基金法律事務所初代所長の債務整理事件処理に関する最高裁判決についての日弁連コメント

 今年の4月に、奄美事件についての日弁連コメントが発表されていました。

 日弁連コメントは以下のとおりです。 

 「本日、最高裁判所において、当連合会らが支援して設立された奄美ひまわり基金法律事務所(公設事務所)初代所長の債務整理事件の処理方針(いわゆる時効待ち方針)に関して説明義務違反が問われた事件につき、上記所長が損害賠償義務を負うことを認め、損害の点等について審理を尽くすために福岡高等裁判所に差し戻す判決が言い渡された。

 当連合会は、上記所長について、多数の依頼者の方々から苦情が出ていることに鑑み、本件問題が発覚した後、奄美ひまわり基金法律事務所の依頼者の方々に対して、奄美ひまわり日弁連ホットラインを設置するとともに、調査票を発送の上、奄美市において現地相談会を開催するなどして、その対応に努めてきた。

 また、当連合会は公設事務所の運営に関して、受任件数の確認、支援委員会における指導等の措置を定めるなど再発防止のための各種規定を整備し、さらには、債務整理事件処理の規律を定める規程を制定するなどして、再発防止に努めてきたところである。

 当連合会としては、弁護士過疎・偏在地域における公設事務所所長の活動に関し、最高裁判所において判断が下されたことを厳粛に受け止め、今後も関係者の方々への対応と再発防止のために活動し、引き続き、弁護士過疎・偏在地域における市民の法的サービスの向上と弁護士、弁護士会に対する信頼の回復に向け、努力を続ける所存である。」

 このコメントだけを読むと、初代公設事務所の所長は、とんでもないことをした弁護士に思えます。

 最近の金融法務事情の田原元最高裁判事のコメントも、初代公設事務所の所長の行為については否定的なコメントでした。現地の地裁判決も、結構厳しい評価だったと記憶しております。

 日弁連自身がこのようなコメントを公表している以上、懲戒処分はおりるのではないかと思われます。 

 ただ、私自身は採用したことはありませんが、時効待ちという手法も、クレサラ系の弁護士の中では、皆無ではなかったような気がします。また、田原元裁判官は、上場企業である以上きちんと消滅時効を管理していると言われていますが、私の経験からすれば、必ずしもそうではないような気がします。

 「奄美ひまわり日弁連ホットライン」までがもうけられています。 

 最高裁判決が出た以上、元初代所長は、「弁護士過疎・偏在地域における市民の法的サービスの向上と弁護士、弁護士会に対する信頼」に反する行為を行ったと断じられているようです。

 しかしながら、時効待ちという手法は、私自身は賛成できませんが、依頼人に説明しているのであれば、手法としては、ありうる手段の1つです。日弁連の会長が宇都宮さんだったら、ここまでのコメントにはならなかったのではないかと思われます。

 なぜ、ここまで初代所長が叩かれるのかについては、多分、彼が以前執筆した「自由と正義」の論文にあるのではないかと想像しています。あの論文は、残念ながら、違和感を覚えた弁護士は少なくなかったのではないかと思われます。

 とはいえ、論文は、若気の至りだったと評価することも可能です。 

 彼が、日弁連によってここまで厳しく非難されるのであれば、その前提となる「上記所長について、多数の依頼者の方々から苦情が出ていること」をもう少し詳しく公表していただきたいと思います。

 最高裁判決が出たからといって、高裁では勝訴していた弁護士を、日弁連が具体的な事実の摘示もなく、ここまで厳しく非難されるのはどうかな?と思います。

 最高裁の判断が間違っていたという可能性はないのかな?  

 田舎弁護士には、難しくてよくわからないなり。 

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