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2013年3月25日 (月)

【労働・労災】 今回の安西愈先生のお話から

 最近、残業手当請求事案が増えているように思いますが、それ以外にも大変心配な問題があります。

 まずは、改正労働契約法を巡る問題です。

 第1に、スタッフを1年や2年等期限を定めて雇用されている会社は多いと思います。ところが、今回の改正で、同一使用者との間で、有期労働契約が通算で「5年」を超えて反復更新された場合には、労働者の申込みにより、無期労働契約に転換します。無期労働契約になるので、転換後は解雇事由が必要になります。

 第2に、雇止め法理の法定化です。雇止めとは、有期労働契約の場合に、使用者が更新を拒否した場合には、契約期間の満了により雇用が終了します。これを雇止めといいます。雇止めについえは、労働者保護の見地から、過去の最高裁判例により一定の場合にはこれを無効とする判例上のルール(雇止め法理)が確立していますが、今回の法改正はこの雇止め法理を労働契約法に条文化したものです。

 第3に、不合理な労働条件の禁止です。同一の使用者と労働契約を締結している、有期契約労働者と無期契約労働者との間で、期間の定めがあることにより不合理に労働条件を相違させることを禁止するルールです。

 これらは、有期契約労働者の保護を図ろうとするものですが、例えば5年を超えると無期労働契約に転換するというのであれば、かえってこの段階で更新打ち切りということが数多く発生するのではないかと思われます。

 次に、高年齢者等雇用安定法の改正です。

 従来は、60歳定年の会社の場合には、継続雇用制度によって、例えば一定の基準に満たさない労働者の場合には、再雇用をしなくてもよかったのですが、今回の改正により、希望する労働者がいる場合には65歳まで再雇用しなければならなくなりました。企業の人件費は相当増加するものと思われます。

 さらに、労働者派遣法も改正され、例えば、偽装請負等違法派遣が発生した場合には、派遣先等への直接みなし雇用が認められることになりました。これは平成27年10月1日から実施されるようです。

 いずれの改正も会社にとって大きなコストとなります。後日スタッフ等との間で紛争が発生した場合には、とても大きな負担となります。御社においても、改正労働契約法、改正高年齢者等雇用安定法について、既に十分な対応を早急にご検討されることを強くお勧めいたします。

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