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2012年10月28日 (日)

【労働・労災】 従業員の欠勤が就業規則所定の懲戒事由である正当な理由のない無断欠勤に当たるとしてされた諭旨退職の懲戒処分は無効であるとされた事例 最高裁平成24年4月27日判決

 判例時報No2159号(10月21日号)で紹介された最高裁平成24年4月27日判決です。

 判例タイムズでも紹介されていました。

 事案は、Yの従業員であるXが、加害者集団から職場の同僚らを通じて嫌がらせの被害を受けているとして有給休暇を取得して出勤しなくなり、有給休暇を全て取得した後も約40日間にわたり欠勤を続けたところ、就業規則所定の懲戒事由である「正当な理由のない無断欠勤」があったという理由で諭旨退職の懲戒処分を受けたため、Yに対し、欠勤は正当な理由のない無断欠勤には当たらす、懲戒処分は無効であるとして、雇用契約上の地位を有することの確認と賃金等の支払を求めた事案です。

 最高裁の判旨をそのまま引用します。

 「このような精神的な不調のために欠勤を続けていると認められる労働者に対しては、精神的な不調が解消されない限り引き続き出勤しないことが予想されるところであるから、

 使用者である上告人としては、その欠勤の原因や経緯が上記のとおりである以上、精神科医による健康診断を実施するなどした上で(記録によれば、上告人の就業規則には、必要と認めるときに従業員に対し臨時に健康診断を行うことができる旨の定めがあることがうかがわれる。)、

 その診断結果等に応じて、必要な場合は治療を勧めた上で休職等の処分を検討し、その後の経過を見るなどの対応を採るべきであり

 このような対応を採ることなく、被上告人の出勤しない理由が存在しない事実に基づくものであることから直ちにその欠勤を正当な理由なく無断でされたものとして諭旨退職の懲戒処分の措置を執ることは、精神的な不調を抱える労働者に対する使用者の対応としては適切なものとはいい難い。」

 使用者にとって厳しい判決です。

 なお、Xのいう被害事実の概要は、「Xは、メイド喫茶のウェイトレスとの間でトラブルになったことがきっかけで、約三年間にわたり、加害者集団が雇った専門業者や協力者らにより日常生活を子細に監視されるようになった。

 盗撮や盗聴等の監視行為によって蓄積された情報は、インターネットの掲示板やメーリングリスト等を通じてXの見えないところで加害者集団に共有されており、加害者集団は、Yの従業員や見ず知らずの者を使って、Xに対して、『だから空気に魔法はつうじねーんだよ。』、『泣いてやんのー』などのXに関する情報のほのめかし等による嫌がらせを行い、Xを威迫している。」

 ということですが、第1審も第2審もそのような事実は否定しています。

 こんな相談きたらびっくりですね~

 

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