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2012年10月10日 (水)

【労働・労災】 従業員の欠勤が就業規則所定の懲戒事由である正当な理由のない無断欠勤に当たるとしてされた諭旨退職の懲戒処分が無効であるとされた事例 最高裁平成24年4月27日判決

 判例タイムズNo1376号(10月1日号)で紹介された最高裁平成24年4月27日判決です。

 最近増えている精神的な不調のある労働者に対する使用者の対応について問題となった事例です。

 第1審は、労働者敗訴、第2審及び最高裁は、労働者勝訴です。

 労働者Xのいう被害事実の概要は、「Xは、メイド喫茶のウェイトレスとの間でトラブルになったことがきっかけで、約3年間にわたり、加害者集団が雇った専門業者が協力者らにより日常生活を子細に監視されるようになった。盗撮や盗聴等の監視行為によって蓄積された情報は、インターネットの掲示板やメーリングリスト等を通じてXの見えないところで加害者集団に共有されており、加害者集団は、Yの従業員や見ず知らずの者を使って、Xに対し、『だから空気に魔法はつうじねーんだよ。』、『泣いてやんのー。』などのXに関する情報をほのめかし等による嫌がらせを行い、Xを威迫している。」などというものです。

 会社は、Xが有給休暇を全て取得し、約40日間にわたり欠勤を続けたことを理由に、諭旨退職としているのですが、これについて争われることになりました。

 最高裁は、精神的な不調のために欠勤を続けていると認められる労働者に対しては、精神的な不調が解消されない限り引き続き出勤しないことが予想されるところであるから、使用者である上告人としては、その欠勤の原因や経緯が上記のとおりである以上、精神科医による健康診断を実施するなどした上で、その診断結果等に応じて、必要な場合には治療を勧めた上で休職等の処分を検討し、その後の経過を見るなどの対応をとるべきでありと、会社の対応を非難しております。

 最高裁判決ですので、インパクトは大きく、精神的な不調をかかえる労働者への対応には、慎重さが必要です。

 

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