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2012年10月31日 (水)

【労働・労災】 基本給を月額で定めた上で月間総労働時間が一定の時間を超える場合に1時間当たり一定額を別途支払うなどの約定のある雇用契約の下において、使用者が、各月の上記一定の時間以内の労働時間中の時間外労働についても、基本給とは別に、労働基準法37条1項の規定する割増賃金の支払義務を負うとされた事例 最高裁平成24年3月8日判決

 判例タイムズNo1378号(11月1日号)で紹介された最高裁平成24年3月8日判決です。

 判決要旨を紹介いたします。

 基本給を月額41万円とした上で月間総労働時間が180時間を超える場合に1時間当たり一定額を別途支払い、140時間未満の場合に1時間当たり一定額を減額する旨の約定のある雇用契約の下において、

 次の(1)、(2)などの判示の事情の下では、

 労働者が時間外労働をした月につき、使用者は、労働者に対し、

 月間総労働時間が180時間を超える月の労働時間のうち180時間を超えない部分における時間外労働及び月間総労働時間が180時間を超えない月の労働時間における時間外労働についても、

 上記の基本給とは別に、労働基準法37条1項の規定する割増賃金を支払う義務を負う。

 (1)上記の各時間外労働がされても、上記の基本給自体が増額されるものではない

 (2)上記の基本給の一部が他の部分と区別されて同項の規定する時間外の割増賃金とされていたなどの事情はうかがわれない上、上記の割増賃金の対象となる1か月の時間外労働の時間数は各月の勤務すべき日数の相違等により相当大きく変動し得るものであり、上記の基本給について、通常の労働時間の賃金に当たる部分と上記の割増賃金に当たる部分を判別することができない

 

 田舎弁護士の事務所でも、未払い残業代の相談は増えております。うちの事務所の場合、大半は、中小企業の経営者からの相談がほとんどですが、賃金規定等がしっかり整備されていないところも少なくなく、悩んでしまうこともあります。

 今回の最高裁判決の争点は、時間外手当が約定の賃金の中に含まれているかどうかという小里機材事件の最高裁判決で議論されたことが再び取り上げられており、残業代を考えるに際してよい教材にもなりそうです。

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