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2012年9月22日 (土)

【労働・労災】 中国人研修生・実習生からの提訴

 判例タイムズNo1375号(9月15日号)で紹介された平成23年12月6日付東京地裁判決です。

 事案は以下のとおりです。

 外国人研修・技能実習制度に基づいて来日した中国人研修生・技能実習生である原告らが、第2次受入機関である被告に対し、

 ①原告らに支払われた賃金等の額が日本人従業員の賃金額よりも著しく低廉であるのは、労基法3条(均等待遇)に違反するとして、日本人従業員の初任給との差額賃金の支払等を求めるとともに、

 ②予備的に、研修期間における研修手当と最低賃金との差額分の賃金支払等を求め、

 ③技能実習期間中に賃金から控除された寮費(住宅費・水道光熱費)の額が日本人従業員よりも高額であるのは労基法3条等に違反するとして、差額分の賃金支払いを求め、

 ④被告は、原告らの意思に反してパスポート及び通帳を取り上げる等の不法行為をしたと主張して、慰謝料等を請求しました。

 

 裁判所は、①については、原告らに賃金額は外国人研修・技能実習生に対する賃金としては、合理的な範囲にあると言え、労基法3条に違反するとはいえないと判断しました。

 しかし、②については、研修期間中の労働者性を肯定して、研修期間中に支払われた研修手当と最低賃金との差額分の賃金支払請求を認めました。

 ③の寮費についても、寮費の格差について合理的な理由はないとして、原告らの賃金から当該差額部分を控除する旨の合意は、労基法3条に違反し、無効であるとして、差額部分の賃金支払請求を認めました。

 ④の原告らのパスポートや通帳を被告が預かったことについては、外国人である原告らが移動の自由に多大な制約を受けたとして、慰謝料が認められています。

 他方で、原告らは、寮を立ち退いた後、粗大ゴミ等を山積みにしており、原状回復費用として全部で7万円程度の賠償義務を認めました。

 外国人研修・技能実習制度って、田舎弁護士の地域でもそれを利用されている企業って、少なくないのではないかと思われます。

 とりわけ、1年目の研修期間中に、労基法・最低賃金法等の労働関係法規の適用が認められるのかどうかは、争いになっていることが多いようです。

 

 

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