【労働・労災】 退職金規程の変更が、労働者に不合理な不利益変更であるとの主張が認められ、退職金算定額との差額の支払が命じられた事例 福岡高裁平成23年9月27日判決
判例タイムズNo1369号(6月15日号)で紹介された福岡高裁平成23年9月27日判決です。
給与規程変更の合理性は肯定しつつも、退職金規程変更の合理性については否定し、差額部分の支払いを命じたという裁判例です。
後者については、不利益の程度は134万9050円の減収であり看過できる金額ではないこと、変更の必要性それ自体は認められるとしても減額の幅が相当であるかは疑問であること、代償措置は減額に対応するものとはなっていないこと、各労働者の意見集約を怠っていること等の事情から、控訴人の退職金規程の変更は無効だと判断しています。
被控訴人は、商工会の公益活動を行っている団体であり、相応の手続は践んでいるように思えますが、それでも高裁は退職金規程の変更は無効だと判断しています。
退職金制度が破綻するおそれがあったからの措置なのですが、裁判所は使用者に厳しい判断を示しています。
給与規程や退職金規程の変更を考えている事業者は多いと思いますが、参考になる裁判例ではないかと思われます。
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