【消費者法】 債務整理事件を受任した公設事務所の弁護士が委任事務の経過等に関する説明義務に違反したとして債務不履行に基づく損害賠償請求が一部認容された事例 鹿児島地裁名瀬支部平成22年3月23日判決
判例時報No2075号(7月1日号)で紹介された裁判例です。
債務整理の元依頼人が、弁護士に対して、説明義務違反等を理由に慰謝料請求を行ったという事案です。
負債が残った場合に、消滅時効を待って対応するという方法の適否が問われていますが、裁判所は、リスクが大きいことから、依頼人には、その不利益について十分に説明をしなければならないと言っています。
この弁護士の債務整理のやり方は、(1)手段の選択については弁護士が決定する、(2)過払金の清算は基本的にすべて回収しないと返金しない、(3)負債が残った場合で、和解ができないケースの場合には、消滅時効待ちという対応、(4)(負債)和解する場合にもその基準を弁護士が判断するというものであり、かなり違和感を感じるものです。
この弁護士は、懇親会で、「神様になる」と言い方をされておられたようです。
しかし、裁判所は、この弁護士のやり方については、{被告の処理方針は、大量受任によって事務処理効率を追及する余りに、人の心を余りにも省くものであったといわざるを得ず」、「このような方法は、債務整理事件の終局的な解決を図ることなく、委任事務を事実上終了させてしまうものであるため、もとより委任事務を処理する義務に違反するほか、奄美群島の多数の地域住民に長期にわたるリスクを現に負わせ、又は時効制度を利用して多数の債務を消滅させることいよって奄美群島にモラルハザードを招くおそれがあるなど、社会正義に反するもの」などと厳しい批判を加えています。
他方で、この弁護士によって救われた依頼人も相当数いるとは思いますが、なぜかそちらの声は聞こえてきません。
任意整理のご相談は、まだまだ相談が多いです。景気が悪くなっているのですね。過払金を巡って依頼人もいろいろです。0円になるだけで嬉しいという方、少しでも(ある程度)戻ればいいという方、過払い利息もきちんと回収して欲しいという方、いろいろです。
高齢者の方ほど、要求が低く、若い方ほど、要求が高いような印象を受けました。実際返ってくる金額は、高齢者の方が格段に大きいのですが・・・・
また、訴訟で回収することについては消極的な方も少なくありません。これは裁判がまだまだ身近ではないからかもしれません。
多重債務者の方といっても、リストラや病気等により歯車が狂い始めた方も多く、ギャンブルや浪費の方だけではありません。私だって、大病気や大怪我のため仕事ができなくなると、住宅ローンの返済ができなくなります。自分のことだと思って相談に応じるようにしたいです。
稲穂のような人間になりたいです。
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