【交通事故】 自動車保険契約約款の車両条項における飲酒免責条項につき、制限的解釈をした事例
判例タイムズNo1321号(6月15日号)で紹介された大阪地裁平成21年5月18日付け判決です。
1、事案は以下のとおりです。
本件は、信号待ち停止車両に追突する自損事故を起こした原告が、保険会社である被告に対し、自動車保険契約に基づき、車両保険金を請求したケースです。
被告は、上記保険約款の車両条項に定めた免責事由である「道路交通法第65条第1項に定める酒気帯び運転もしくはこれに相当する状態」での運転中の事故に当たると主張し、同条項の解釈等が争われました。
2、裁判所は、形式的文言にかかわらず、酒気帯び運転のうちアルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態での運転を免責事由とする趣旨であると制限的に解釈することが当事者の合理的意思にかない、相当であると判断しました。
その上で、裁判所は、「アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態」とは、当該運転者の飲酒行動、当該事故の当時身体に保有したアルコール量、アルコール耐性や事故当時の肉体的及び精神的状態、事故当時の運転状態ないし事故態様及び原因等も総合的に考慮して、
当該運転者が、事故の当時、アルコールの影響により運転者としての通常の注意力、判断能力等を明らかに低下した状態であったと評価される場合であるとの判断を示し、
本件事故当時、原告は、前日からの飲酒と睡眠不足の体調等も加わって、アルコールの影響が顕著に残存して、運転者としての注意力、判断能力等が明らかに低下した状態であったとして、本件免責条項による免責を認めました。
3、約款の解釈については、およそ酒気を帯びた状態での自動車運転における当該車両の損害について免責を認める裁判例もあり、解釈がわかれているようです。













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