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2010年2月21日 (日)

弁護士需要

 「自由と正義」という日弁連が発行している月刊誌があります。

 毎月、会員ところには届けられます。

 連載で、全国の弁護士需要というテーマで、地方の単位会が2頁ほどの記事を書いています。

 奈良県の弁護士需要について、

 「急速に会員が増加した奈良弁護士会ではありますが、2008年版弁護士白書では、『若手弁護士が著しく増加しており、2000年に比べて68%も増加している。他方、訴訟需要は減少傾向にあり、弁護士一人あたりの訴訟需要は46%も減少している』と記載されています。奈良に限らず、地方では弁護士が少ないだろうから、じっとしえちても事件を多数受任できるとお思いならば、もはや、そういう時代ではないことは明らかです。」(P97)、

 「高額の報酬が必ずしも望めない扶助事件を多数抱え、国選弁護事件も積極的に受任して奈良県内を東奔西走するバイタリティーがあり、弁護士会の委員会活動などの場を通じて他の会員の信頼を得られれば、成功は十分に期待できます。」

 と記載されています。

 扶助事件や国選事件、そして、会務活動を多数抱えて、事務所の経営基盤が成り立つのか、疑問です。

 現に、別のテーマの論考では、「自分で国選を結構頑張ってやってはみたと思うのですが、売上げが自分の給料に達していなかった。国選報酬は厳しいんだなと改めて肌で感じました」(P115)、「スタッフだから経費の心配をしなくていい、売上げの心配をしなくていいというのは特に刑事の面では大きいと思うんですね。」(P117)と、スタッフ弁護士の方から言われています。

 宮崎県の弁護士需要も、同様であり、

 「先輩弁護士の事務所に勤務する若手弁護士が増えてきているため、従来のような手厚い支援を受けることは望めませんし、本庁管内では弁護士重要について、ある程度の充足感があることも否めません。」(P99)、

 「宮崎県弁護士会では、特に、弁護士過疎地域の人々への法的サービスの充実のために尽力していただける会員、小規模弁護士会ゆえに、これまで十分に対応することができなかった分野(貧困問題、子どもや外国人の権利問題等)の会務に積極的に取り組んでいただける会員を歓迎いたします。」(P99)

 と記載されています。

 このような状況であるにもかかわらず、テーマは、「全国の弁護士需要 地方での開業を考えてみませんか」という内容になっている。

 今回、日弁連会長選で、宇都宮弁護士が、多数の地方の弁護士会の票は、山本弁護士を押さえたのは、地方の増え続ける弁護士の数に対する危機感によるものだと思います。

 他方で、売上げの中心となる一般民事訴訟は減少し、他方で、割に合わない国選、扶助事件の依頼は増加している中での、弁護士の数の増加なので、地方の弁護士から大きな反発が生じたのではないかと勝手に想像しています。

 ただ、他方で、弁護士の数が増えるということは、利用する消費者側にとっては、選択の幅が広がることから、メリットがあります。

 確かに、現在の司法試験は、以前の試験制度と比べて、受かりやすい試験にはなりました。

 しかし、それだけで、能力云々ということはできないはずです。むしろ、懲戒されている弁護士は、ベテラン弁護士の方が目立つくらいです。

 後は、どう育てていくかということですが、従来のようなイソ弁を受け容れる事務所が最近は少なくなっていることから、何らかの手当が必要でないかと思います。

 

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