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« 控訴事件を受任した弁護士が、控訴期間を徒過したため、依頼人敗訴の第一審判決が確定した場合において、控訴審において第一審判決が取り消される蓋然性があったとはいえないとして、保険会社に対する保険金請求が認められなかった事例(東京地裁平成21年1月23日判決) | トップページ | 【消費者法】 司法書士と依頼者との間の債務整理委任契約について、契約書中の報酬の定めの一部が不明確であるとして、当該部分に係る報酬の合意の成立が否定された事例(東京地裁平成21年1月21日判決) »

2009年9月17日 (木)

【交通事故】 搭乗者傷害保険契約に基づく保険金請求訴訟について同一人を被保険者とする他の保険会社は法律上の利害関係がないとして補助参加の申し出を許さないとした事例 東京高決平成20年4月30日

 判例タイムズNo1301(9月15日)号で紹介された東京高裁の決定です。

 事案は、以下のとおりです。

 Aは、B運転のレンタカーに同乗中、同車が漁港内海に転落したため溺死しました。Aの相続人であるXらは、Aを被保険者とする搭乗者傷害保険契約に基づき、保険者Yを相手に保険金請求の訴えを提起しました(基本事件)。

 次いで、Aを被保険者とし、死亡保険金受取人がX1である普通傷害保険契約及び交通傷害保険契約の保険者であるZが、同訴訟に補助参加を申し出、これに対して、Xらは異議を述べました。

 補助参加するためには、訴訟の結果について利害関係を有することが必要であるとされていますが、この利害関係は、法的利害関係が必要とされています。

 原審は、基本事件の判断によりXらがZに対する請求を行うことが予想されること、ZのXらに対する支払い義務の判断事実が同一であることから、事実上の影響をもって、当該訴訟の判決が参加人の私法上又は公法上の法的地位又は法的利益に影響を及ぼすおそれがあるとして、補助参加を認めました。 

 Xらは、原審の決定を不服として、東京高裁に即時抗告しました。

 東京高裁は、原決定を取り消して、Zの補助参加の申し出を許さないとの判断をしました。

 以下はその理由です。

 ①XらとYとの間の保険契約による法律関係とZとXらとの間の保険契約による法律関係とは、同一被保険者につき死亡を原因とする保険金を給付する同種の保険契約関係をいうに過ぎず、相互に損害を補填しあう関係にある旨の主張立証はないから、何ら法的関連や関係がないこと

②基本事件において、争点である被保険者に生じた本件事故が偶然な外来の事故に当たるか否かが決せられたとしても、ZとX1との間で本件事故によるAの死亡についての保険金支払義務の存否につき法律上何らの影響するものではなく、ただ、同一の争点に対する判断として、これが参考にされ、事実上影響することがあるというに過ぎず、このような影響を与える関係を法律上の利害関係ということはできない

 通説・判例にたつと、東京高裁の考え方になるのでしょうが、結論としては、なんとなく釈然としません。

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